■週の概況 第50週 12/6(月)~ 12/11(土)
【全体】
野菜全体としては、芋玉を除いてまずまず例年どおりの展開で、12月中旬までは比較的おだやかな動きとなりそう。冷え込みがきつくなり、野菜の全体量は減少傾向になるるが、大きくひっ迫するものはないだろう。露地野菜は潤沢であり、ダイコン・人参・キャベツ・白菜などは軒並み供給過多である。果菜類は燃油高もあって数量は絞られ、胡瓜やナスなど、価格の底上げを見せるだろう。替わって鹿児島産を中心に豆類が豊富に出回る時季を迎える。妻物類など業務用野菜は、コロナ以前のレベルではないにせよ、かなり動きが回復してきた。
果実では、柑橘類は例年並み、りんごと柿は少量高値、潤沢だったイチゴはやや減少傾向となる。デコポン、紅マドンナなど晩柑類の種類が増える。不作の品目の影響で、果実全体がやや高値の印象を与えるかもしれない。
【野菜】
葉茎洋菜類では、レタスは兵庫産が減少し、価格は上がる見込みだ。ブロッコリーは冷え込みの影響から減少傾向。数量の確保には注意が必要である。葱は低温により入荷は少なく、価格は上がるだろう。菜類では、ほうれん草、小松菜は関東産地の減少により底上げが見込まれる。菌茸類は、安定した入荷から保合が予想される。
果菜類では、トマトは秋冬産地の数量は多くないものの、高値疲れから価格は下げに向かいそうだ。ミニトマトは愛知産主力に順調な入荷。価格も下がり販路の拡大が期待できる。ピーマンは概ね安定した入荷となるだろう。豆類では、キセラインゲンが安定した数量から価格は一段下がる見込みである。
根菜類では、千葉産主体に安定した入荷が見込まれる。かぶは共撰物、個人物に加えて大野地区がスタートし安定した数量が期待できる。人参は週後半より碧南地区が開始の予定。ごぼうは青森産の安定した入荷が続く。馬鈴薯は産地での生産量が少なく、価格は上げる見込み。長芋は青森産の秋堀物がスタートし、平年並みの安定した入荷が見込まれる。季節商材では、県内産の干し大根はピークを終え減少傾向になる。霰等の影響から前年と比較して数量は少ない模様だ。くわいの入荷がスタートする。
【果実】
国内果実では、みかんは長崎産、福岡産に加えて、和歌山産、愛媛産から前年を上回る入荷となる。苺は愛知産と長崎産、週後半より鹿児島産のさがほのかもスタートする。りんごは青森産の入荷。依然として高値推移が予想される。メロン類では、静岡産アールスメロンが順調な入荷だが、ギフト需要により値段は上げに向かう。キウイフルーツは福岡産からの入荷。前年より産地の出荷計画は多く安定した入荷となるだろう。その他、金柑、洋梨、中晩柑類では、鹿児島産の大将季が入ってくる。
国外果実では、バナナでは、フィリピン産は船舶の事故、南米産は雨季の影響による品質の低下が見られる。マンゴーはオーストラリア産へと移行する。その他品目は安定した入荷が見込まれる。