農業マッチングは空振り三振ながら…

マッチングフェア開催

 18日土曜日、「いしかわ農林漁業マッチングフェア」に行ってきた。これは公益財団法人いしかわ農業総合支援機構が主催する面談会で、新規就農を志す農家の卵たちと、働き手を募集する農業法人との言わばお見合いイベントである。私は、子会社「ファーム菜四季 穴水農場」で働いてくれる若手就農者を求めて参加した。

高校生も参加

 会には20社の農業法人、40名ほどの就農希望者、そして40人ほどの高校生が集まった。高校生は、授業の一環で、石川の農業をリサーチするよい機会ということで、参加企業にヒアリングをしているようだった。

マッチングはアンマッチング

 結果的に、今回は見事に空振りに終わった。当農場の知名度のなさだろうか、奥能登・穴水に近い人がいなかったためだろうか、ブースに話を聞きに来てくれる農家(の卵)は少なかった。他の農場の反応はどうだったのだろう。まだまだ人材確保の道は険しいようである。

「作る」と「売る」双方に需要

 農業系高校の生徒たち数人から質問を受けた。担任の先生ともお話しできた。農業系とは言いながら、実際に就農する生徒は数パーセントにすぎないそうだ。また、最近では農業系の中でも「作る」ことを志望する生徒と、「売る」ことを志望する生徒がだいたい半々の比率になっているそうだ。昔はがっつり「作る」に偏っていたはずだが、これも時代の流れである。

小さな種を播き続ける

 「売る」ことに興味があるならば、農場への就職に限定せず、卸売市場へ来るのも悪くない。たとえば我が社の本社と農場を数年ずつ体験し、流通と生産の両面を知ることは長い目で見ると視野の広い人材育成には良い方法になると思う。高校の先生もこの方向性については賛同して下さった。

小さな種を撒き続けよ

 当初の目的には空振り三振だったが、将来の芽になりそうな話が少しできた。厳しい環境下では小さな種を拾い続けることが大切と思う。かならず何年後かには芽が出て花が咲くこともあると信じて続けていく。