■週の概況 第4週 1/24(月)~ 1/29(土)
【全体】
生産・流通は気象状況で大きく左右される。今は一年で一番寒い時期であり、全体的に少量気味。しかも燃油高で加温栽培は消極的であり、施設物の量は減少傾向だ。売れる売れないは別に、分母数が減少するため果菜類は上げ相場となる。品目としては胡瓜、ピーマン、なすなど。また、長く低迷が続いたダイコンも数量が絞られ、安値ながら底上げ傾向となる。
消費面は気温、催事、社会情勢に左右される。気温は低くサラダ商材より鍋物用野菜の方が活発に動く。催事では節分いに向けた需要が出る。特に恵方巻の具材となるキュウリは価格上昇が顕著だろう。他にしいたけ、大葉、菜の花等にニーズがある。社会情勢ではオミクロン株の感染拡大が心配で、すでにイベント・会合は軒並みキャンセルとなっており、業務需要はまたも厳しい状況に逆戻りとなる。
果実はいちごの少ない状態が続き高値基調だが、ジリジリと量は増えてくる。中晩柑類は順調だ。種類・量ともにこれからますます増え、中晩柑橘類全体が盛りを迎える。
【野菜】
葉茎洋菜類では、ブロッコリーは冷え込みの影響から、減少傾向が続く。キャベツは数量が安定し、前年より安値となる。ねぎは埼玉産、県内産の入荷。価格は引き続き安値推移が続く模様。菜類では、ほうれん草が主要産地の生育遅れから価格は上げとなる。
果菜類では、胡瓜は低温による減少と、節分を控えていることから相場は上昇する見込み。トマト、ミニトマトは愛知産主体の入荷。数が減少して価格の底上げとなる。みつばや春菊は数量が安定し、前週に引き続き単価は下げが予想される。
根菜類では、大根は、冷え込みの為、太物の比率は少ない。蓮根は天候の影響から数量は不安定だ。甘藷は県内産を中心に安定した入荷。馬鈴薯は北海道産、鹿児島産、長崎産からの入荷で、生育遅れや早期の切り上がりから不足感は続きそうだ。玉葱は、不作に加え産地での大玉比率が低く、数量確保が難しい。
【果実】
国内果実では、みかんは長崎産、和歌山産に加えて、徳島産の貯蔵物がスタートする。苺は高値疲れから価格は下げに向かう。メロンは重油高から休作する生産者が増加し、数量は不安定となる模様。伊予柑はピークを迎え、安定した数量が予想される。キウイフルーツは福岡産メインの入荷。和歌山産、愛媛産は不作傾向の為、数量の確保が難しくなる。
国外果実では、バナナは南米産の入荷が安定しているものの、フィリピン産は不安定になり価格は前年より高値が続く。オレンジはアメリカ産に移行。数量少なく単価は高い。