■週の概況 第5週 1/31(月)~ 2/5(土)
【全体】
この週は降雪を含め、寒さ厳しい週となる。太平洋側の産地も含めて冷え込みは全国的な傾向であり、出荷量の減少につながるだろう。よって野菜の出かたは鈍く、価格は堅調な品目が多くなると予想される。またダイコンなど露地野菜を中心に、太物・大玉比率が低下する傾向が顕著になる。
消費面ではまん延防止等重点措置の影響で外食・業務筋が落ち込むのは残念ながら確実な情勢だ。今回は石川県全域が範囲のため、過去の発令よりもさらに深刻ではと危ぶむ声もあれば、昨年・一昨年ほどひどくはないとの見方もあり、先行きは不透明である。反面、内食・中食需要が高まって、恵方巻需要のキュウリ等の動きは悪くないようだ。
果実は依然としてイチゴは少なく高値基調が続く一方、中晩柑類はデコポン・いよかんといった主力に加え、せとか、甘平、はるみなど種類が一番多くなる時季であり、量的にも潤沢で順調な入荷を見込む。
【野菜】
葉茎洋菜類では、レタスは産地での冷え込みから数量は伸び切らず、前年と比較して高値となる見込みだ。白菜は茨城産の数量は減少し、価格は上げに向かう。反対に、ねぎは大分産が潤沢な入荷となり、前年より安値が予想される。菌茸類では、まん延防止により業務需要が減少し、価格は弱気配となる。
果菜類では、胡瓜は高知産に加えて群馬産が入荷中。週末にかけ価格は下げに向かう見込みだ。トマト・ミニトマトは愛知産、熊本産からの数量が減少し、価格は上げが予想される。ピーマンは重油高の影響で産地からの入荷にばらつきが出るだろう。
根菜類では、大根は太物が少なく、価格は上がる見込み。かぶらは寒さにより玉太りに遅れが見られ、数量の減少が懸念される。蓮根は天候の影響から入荷にばらつきが出るだろう。甘藷は県内産を主体に安定した数量が予想される。馬鈴薯は北海道産に加えて長崎産の入荷。鹿児島産は生育順調で大玉傾向の見込みである。
【果実】
国内果実では、みかんは長崎産に加えて、徳島産の貯蔵物を入荷中。デコポンは熊本産主体に前年を上回る入荷となるだろう。苺は前進出荷で数量は少なく、価格は下げに向かうものの前年より高値基調となる。伊予柑はピークに入り安定しているが、小玉傾向で数量は前年より少ない。キウイフルーツは生産量の落ち込みから値を上げる。
国外果実では、グレープフルーツやレモンは平年より数量が少なく高値が続きそう。メキシコ産のアボガドは冷害のため減少傾向で、数量確保が難しくなる。