県外大学を地元で受験
我が家には今年受験の子がいる。本日、私立D大学の試験日だった。D大は県外の大学であるが、地元金沢にも試験会場が設置され、本人も親も非常に楽をすることができた。ただ肝心の試験問題は絶望的なまでに〝苦〟だったとのことだが(笑)。
時間とお金の問題
県外の大学を受ける場合、会場までの交通や宿泊の手配が問題になる。大学近辺の地理はわからない、宿はどこにするか、そこは快適か、食事はどうする、いつ何時の電車に乗るかなどなど、決めなければいけないことは結構あるしお金もかかる。ポンと一人で放り出すには高校3年生は微妙な年ごろであり、親としても少々心配だ。親も一緒についていこうかとも考えてしまう。地元で受けられればそれらが一気に解消される。便利な世の中になった。
受験のハードルが下がる
だが考えてみると、全国に何ヵ所も受験会場を設置することは、私の若い頃には考えられなかっただけで、別にネット時代でなくても全然可能だ。簿記や英検など資格試験なら大昔からやっているではないか。受験はセキュリティが一層厳格に求められるが、それだけのことだ。市立大学なら大幅な収益アップに結び付けられるのでは。受験料のみの負担で地元で受けられるなら、志望者およびその家族にとって受験のハードルが低くなる。時間とお金のせいで制限せざるを得なかった受験数が、プラス何校かたくさん受けられるようになる。大学の人気度によるが、会場費と人件費を差し引いても余りあるほど、受験者数の増加が見込めるのではなかろうか。実際我が家の場合、D大は地元で受けられるから受ける気になった。
事業化すべき
また、それを全国的に事業化できないだろうか。マイナーな大学が単体で運営することは難しいので、専門事業者が一手に担う。もし大学が連盟でやれば、試験会場は地域の大学の教室、試験官は大学職員がやればよい。今回のD大受験の場合、会場は地元新聞社の会議室だったが、大学連盟でやればもっと安上がりの上、受験者数に応じて教室の規模も自由に変えられ、同日に複数大学の入試実施も可能だ。上の子の時も東京のK大学を長野会場で受けた。新幹線を利用して日帰りが可能だった。地元でなくても大きい大学ならばそういうこともできる。しかしあくまで大学単体で設置するものだ。これを事業化して全国展開する。デメリットは特に思いつかない。受験生にとっても大学側にとってもメリットは大きい。