まん防延期措置
谷本知事が石川県の「まん延防止等重点措置」の延長を申請した。当初は3月6日までの処置だったが、21日まで延長される。北海道、青森、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、香川、熊本の計18都道府県を延長。福島、新潟、長野、三重、和歌山、岡山、広島、高知、福岡、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島の計13県は6日で解除となる。オミクロン株はピークアウトに入ったと思われるが、日々の感染者数はずっと高止まり傾向で、知事の延長要請は仕方ないとの声が多い。
効果をいぶかしむ声
だが、延長をいぶかしむ声も多々ある。お隣の富山県は石川県と変わらない感染規模だが、まん防自体を適用していない。もし同じペースで(もしくは石川より早く)終息したら、そもそも「まん防」とは何なのかということになる。効果そのものもあるかないか不明確である上、オミクロンは子どもが感染拡大の中心だったので、外食店に営業自粛を迫るのはターゲットがずれている。
真の被害者は納入業者
飲食店は引き続き短時間営業とアルコールの提供自粛を要請される。休業している店も多い。死活問題だ。だが、まん防協力の補償金で逆に潤っている飲食店もあると聞く。さらに、お店を閉めた上で料理人として出張営業し、ダブルで利益を得るという裏技(?)を駆使する人もいるらしい。本当に厳しいのは飲食店そのものではなく、そこに食材や資材等を納入する中間業者だ。彼らに補償はない。
為政者の態度
為政者にとってコロナ対策は、やらずに感染拡大を招くと轟轟たる非難を浴びる。やりすぎても文句を言われる。実際のところ、正体がよくわからず何が正解かわからない。だからどうしても安全運転の選択に走り、いやらしく言えば保身の為の政策に偏る。〝わからないから念のため〟になるのは仕方がない。
科学的検証を経て規制解除を
専門家会議でも今の対応には賛否両論あると聞く。科学的根拠のみをテーブルに率直な議論を重ねてほしい。まず、感染防止の効果がまん防にあるのかないのかの検証。次に様々な規制に応じて感染者がどう変化するか、死者がどの程度になるのかのシミュレーション。死者が出る以上、規制をかけるかかけないかを最終判断は為政者だ。インフルエンザでも死者は出る。コロナによる死者がインフルエンザより深刻でないなら、まん防のようなよくわからない活動規制は解除してはいかがか。