四丁目7-1

初歩的なミス?

 我が社の住所は「石川県金沢市西念4丁目7番1号」である。「4-7-1」と書いてもいいし、縦書き郵便なら「四丁目七番一号」だ。ところが、先日の取締役会の議事録が回って来たので見てみると、文書の最後に「西念四丁目7番1号」とある。総務部のアホめ、俺は見つけたぜ、漢字か数字に統一せんかい、と次長の気屋村くんにドヤ顔で指摘した。すると気屋村君「何言っとるんスか。ずっと前からこうですよ」ときた。うそ。なんで?

登記簿謄本が出所

 登記簿謄本は「四丁目7-1」となっているのだそうだ。だから会社で最も由緒正しき(?)役員会議事録は同じ書式を採用しているとのこと。バカな。ならば登記簿が間違っている。放置していては恥ずかしい。初歩的なミスだろう。即刻修正せよ。もしかして近年会社の業績が悪いのはその愚かなミスの祟りではないのか?と気屋村君に詰め寄った。すると気屋村君「何言っとるんスか。全国共通、会社の多くがそうですよ」ときた。うそ。なにそれ?

○丁目までが町の名前

 なぜ「丁目」の部分は漢字で「番」と「号」は数字なのか。調べてみた。成り立ちは古くからの「町」と「字(あざ)」で行政区分されてきた歴史に根付く。簡単に言うと住所は「○○町」と「×丁目」に分かれるのではなく、「○○町×丁目」自体を一つの町名とみなすのだそうだ。だから「×丁目」固有名詞の一部となり、横書きになっても基本的に漢字表記は変わらない。「六本木」「五反田」を「6本木」「5反田」と書かないのと理屈は同じとのことだ(これはこれで妙な解説だが…)。

プチ知識とはいえ

 だからといって「4丁目7番1号」と書くのが間違いというわけではない。別に登記簿に敬意を表する必要はないのだが、総務部はいつのころからか「四丁目…」と書くよう改めたという。そんな経緯があったとはまったく知らなかった。そんなに重要なこととは思わないが、世の中知らないことばかりだ。少し勉強になった。