爺婆のため
我が家に固定電話を増設した。私の親(父90代、母80代)専用である。父母が住まう1Fには従来の電話機の子機のみ置いていたが、受話口が小さくボタンも見づらく、高齢の父母には使いこなせなくなった。そこで大きな受話器、大きなボタン、押せばつながる短縮ボタンのついた超わかりやすい電話機が必要と判断し、契約回線も一つ増やした。いろいろ調べた結果、工事もいらず、基本料金も割と安いということで、携帯電話回線を利用した固定電話サービスにした。
長時間の手続き
時代に逆行するような試みだったが、以上の事情で固定電話を入れることとし、手続きのためauショップに行ってきた。私の勝手読みでは、ショップに行って1時間程度ですべて手続きは完了、あとは専用機材を受け取って自宅に置けばそれで終了、とたかをくくっていた。その目論みは完全にはずれた。auショップで1時間半。結局窓口の兄ちゃんが最後に言ったのが、「本部の専門がご案内しますので〇〇〇-〇〇〇〇に電話してください」のまさかのたらい回しだった。仕方なくそこに電話した。込み合っているのか、つながるまでにまた30分ほど要し、オペレーターとの話もそこからさらに1時間かかった。都合3時間、手続きだけで時間を使ったことになる。心底くたびれた。今の世は本当に便利なのか。
結局私の契約
この手続きが煩雑と感じるのは、私が歳を取ったからではない(と思う)。電話契約はチンプンカンプンの世界だ。妙に縛りも多い。父の名義にしたいというと、ではご本人様が窓口にいらっしゃる必要があります、ときた。90歳すぎた爺様にそこまでさせられず、結局私の名義にした。電話料金は私の払いだ。まあいいけど。
高齢者に不親切な世
最近強く感じるのは、現代社会はどんどん高齢者に不親切な方向に進んでいるということだ。左手が不自由な母は、スマホなど使えない。父は小型化した子機では(おそらく耳にちゃんと当たってないのだろう)声が聞こえないと言う。結局、昔ながらの黒電話が一番わかりやすい代物だ。多機能、コンパクトは決して良いことではない。