■週の概況 第21週 5/23(月)~ 5/28(土)
【全体】
野菜は産地切り替えの時季であり、ずれ具合によって市況の上げ下げが品目でくいちがってくる。例えば大根は前週にひっ迫しましたがこの週は地物の増加により下げが見込まれ、キュウリは後続の東北産が本格化しておらず、保合もしくはやや強含みだ。輸入物でも南瓜がNZ⇒メキシコに切り替わる谷間に入って市況は上げ。つまり、何が値ごろで何がハザマか、品目ごとに緻密にチェックして品ぞろえすることが利益管理には重要になる。基本的には生育期に天気が悪かったために後続産地の出方が例年よりやや鈍いことを想定しなければならない。したがって、消費は活発でなくとも市況のダレはそれほど見られない状況である。
果実は前週から大きな変化はなし。おそらく6月第2週ぐらいまで大きなうねりはなさそうだ。そのころになるとサクランボが本格化し、春から初夏の商材がかなり出そろってくる。今は西瓜とメロンが主力で柑橘類といちごは終盤となる。輸入果実は前週から横這いながら、世界的な物流難のためそもそもの価格ベースが高く、おしなべて前年よりは高値品目ばかりだ。特にアメリカンチェリーはシーズンを通しての大幅減が確実であり、拡大販売が難しくなるだろう。
【野菜】
葉茎洋菜類では、ブロッコリーは増加するが、作況は前年より遅れ気味だ。レタスは数量が安定し価格は下がるだろう。キャベツは需要が高まり一段高の展開が予想される。葱は前年より数量増、単価安の展開。菌茸類の荷動きは鈍いが、減産の影響から去年より単価は高い。
果菜類では、胡瓜は産地での出遅れと量販での動きが出始め引き合いは強くなる。茄子は高知産の出遅れで不足感漂う。トマトは愛知産の増加から、相場は弱含む。ピーマンは値段を下げ販売拡大が可能です。豆類では、県内産の千石豆が入ってきた。
根菜類では、玉葱は降雨の影響により再び不足感が漂う。生姜は高知産をメインに潤沢で販売拡大が可能だ。長芋は引き合いが高まり強気配となる。季節商材では、和歌山産の青梅、県内産のらっきょうが入荷中だ。
【果実】
国内果実では、西瓜は熊本産を中心に潤沢に入荷する。反対に、小玉西瓜は群馬産の数量が伸び切らず前年を下回る予想だ。桜桃は例年並みの入荷で、徐々に増加していく。柑橘類では愛知産・佐賀産のハウスみかんや高知産の小夏が入荷中だ。いちじくは曇天により、入荷は遅れ気味。その他に、山梨産のハウス桃を入荷中する。
国外果実では、バナナは前年を上回る数量に回復するが、国外での需要が高く高値が続く。アメリカ産チェリーはピークに入るが、産地での不作や為替の影響から数量減の単価高が際立つ。