青果物の週間情報 【2022-W22】

■週の概況 第22週 5/30(月)~ 6/4(土)

【全体】

 暑い日が多くなってきましたが、野菜はここまでは出方が鈍い日が続いている。産地切り替わりのタイミングが平年より1週間~10日ほど遅くなっており、多くの品目で出荷の谷間で数量が少なめなのが原因だ。寒い時季の雪解けが遅く、その後は干ばつ等で生育が進まず、東北を中心とする後続産地が出遅れている。したがって相場もこの時季としては比較的底固く、大きなナヤミに入っている品目はない。消費は一般売りはあまり活発ではないものの、業務筋においては昨年より戻ってきた感がある。
 果実では、サクランボや桃など初夏に売り場を賑わす商材がボリュームを増してくるが、盛りとなるのは6月第2週以降になりそうだ。この週はその前段階で物量は物足りず、全体に中途半場な品ぞろえとなり、やや売りづらさが残るかもしれない。
 青果物の相場は前年に比べれば高いが平年比では平準であり、生鮮以外の食品が軒並み値上げしていることに比べれば、販売アピールをしやすい環境だ。積極的な販売展開が期待される。

【野菜】

 葉茎洋菜類では、レタス・ブロッコリーは生育遅れから、前年を下回る数量となる。キャベツの値段は下がるが、数量は日々ばらつきがある。アスパラは国内産をメインに数量は安定し、前年より安値となる。ほうれん草は主要産地の増加で価格は下げる。
 果菜類では、胡瓜は県内産・群馬産中心となり、引き合いが強く値段は上がるだろう。ミニトマトは数量が伸びず価格の底上げが予想される。トマトや茄子は概ね順調だが、前年より量はまだ少ない。キセラインゲンは産地梅雨入りのため減少し強含みが予想される。週後半には富山産のにらがスタートする。
 根菜類では、大根は減少するが、需要期を外れ価格は下がる。馬鈴薯は順調で、前年より数量増の単価安となり販売拡大が可能だ。玉葱は主要産地の数量は前年並みだが、価格は依然として高値推移となる。季節商材では、和歌山産の梅が入荷中です。生育遅れから小玉中心の入荷が予想される。

【果実】

 国内果実では、さくらんぼは作型が切り替わり、翌週以降には回復に向かう。西瓜は熊本産の潤沢な入荷が続くだろう。メロン類では、関東産・愛知産のアンデス系、赤肉系が順調な入荷で増量するが、静岡産のアールス系は微減となる見込みだ。季節商材ではぶどうが始まり山梨産のシャインマスカットや大阪産のデラウェアが入荷中だ。
 国外果実では、キウイフルーツは順調に入荷し、引き合いも強く価格は前年より高値となる。アボガドはメキシコ産に加えてペルー産がスタートする。バナナ、シトラス3品、チェリーは依然として高値推移が続く。