地物の松茸、略して地松(じまつ)が豊作なのだ

不作だ、出ないと言われていた石川県産マツタケが先週後半から急に出始めました。
写真は昨日月曜日の売り場です。
こんなに松茸が並んだ風景は近年記憶にありません。

相場も大きく下げ、昨日は1kgあたり2万5000円(卸値)ほどでした。
数日間で半値以下になった計算です。

今年は長野県産など先行する産地の作況がとても悪く、おそらく地物も出ないだろうと言われてきました。

それがなぜここにきて?というのは正直よくわかりません。
暑い日が続いたからとか、この時期の雨量が十分だったとか、ここ数年で松くい虫がいなくなったからとか、いろいろな説はありますが、定かではありません。

長期的な目線では、石川県は松茸の生産量は大きく減少傾向にあります。
往年の何分の一、というレベルです。
理由はいろいろあるようですが、大きく二つ。

一、松そのものが少なくなっていること
杉に駆逐され、松は昔に比べて少なくなりました。

二、森林が手入れされていない
担い手不足です。里山里海がしっかりしてこその森林、その先の松茸です。
タケノコも同様であり、人の手できちんと世話されないと生えてこないのです。

さて、今回は予想外の豊作でした。
日栄商事の中村哲郎さんはこの機をとらえ、先日のホールインワンゴルフコンペで一番お世話してくれた数名の幹事さんへのお礼にしたいと、400g入り木箱を3つ、業者を通じてお買い上げになりました。これは価値ある商品だと思います。

能登の松茸は生だと割と香りが薄いです。
でも他県産とは鮮度が全く違い、食べたときのシャキシャキした独特の食感は格別なものです。年に一度は食べたい食材です。