■週の概況 第47週 11/18~11/22
【総論】
急速に発達した爆弾低気圧の影響で令和になって最強の寒波が到来し、北海道が猛吹雪になるなど大荒れの天候です。この週は暖かさが一旦戻るものの、冬型の気圧配置が進み、全国的に冬の到来を思わせる厳しい冷え込みが予想されます。ただし北海道は農産物の収穫自体はほぼ終わり、青果物が特別にひっ迫するような状況は避けられそうです。むしろ煮炊き商材の引き合いが一層強まり、消費は活発化する方向で期待が持てます。
このような気象条件を背景に、白菜・人参・馬鈴薯・玉ねぎといったこれまで安値低迷していた品目は緩やかな上げへ、大根・かぶら・ブロッコリーといった高値基調だった品目はやや下げへ動くと予想されます。すなわち全体的な市況はごく平年並みの単価水準に落ち着いてくるでしょう。
【野菜】
葉茎菜類は全般的に堅調です。白菜は引き合いも良くやや上げ。ネギは地物がピークに入ります。菜類は台風の影響が残り関東産の荷が薄く高値基調のまま推移です。ブロッコリーやレタスは例年より少なく高値基調ながら前週よりはやや下げそうです。きのこ類は冷え込みから需要増で市況も上向きですが、自然ものは切り上がります。
果菜類はきゅうりが下げる以外はほぼ保合予想です。トマトは平年より少量高値で、この週は現状維持の見込みです。銀杏やゆずなど季節の商材の引き合いが強まっています。
根菜土物類は冷え込みの効果で全体的に動きが良くなります。激安だった人参は端境期となりやや底上げへ。同じく安値感が強かった馬鈴薯・玉ねぎも前週より好転しそう。蓮根・さつまいもも需要は高まり、それに応じて出荷量が伸びれば保合、増えなければ上げでしょう。大根は若干下げるもレベルとしては例年より高値基調キープです。この週の後半より干し大根が始まる可能性があります。
【果実】
国内果実で、みかんは早生の最盛期ながら、極早生同様にレギュラー品が低糖低酸傾向でやや販売苦戦。各産地の高糖度系は食味良好ながらブランド率は2割で例年より少なめ。りんごは長野・青森を中心にサンふじ、王林等の潤沢な入荷です。柿は県外産は富有柿中心に多品種の入荷で、石川県産は紋平の最盛期となります。干柿も富山のあんぽ柿の他、石川県産のころ柿が個選でスタートしております。イチゴは徐々に増加し週ごとに価格は下げているもののまだ一般消費向けには到らない物量です。
輸入物ではバナナがますます順調な入荷を見せ、価格は一層こなれてくる見込みです。柑橘類は南半球から安定した入荷で価格は横ばい。HDメロンは入荷が少なく、やや高値基調となっています。ブドウは種無し系が色合い豊富に量・質共に安定した入荷です。