■週の概況 第51週 12/16~12/21
【総論】
日ごと寒さが増すとはいえ、平年よりは高めの気温で推移している今冬です。この週も暖かい日が多くなる見通しで、煮物商材の消費はいたって穏やかなレベルにとどまりそう。それでも師走の後半戦に入るわけで、さすがに青果物の動きは活発になってきます。今年はX’masが平日にくる年で、それほど大きなうねりにはならないだろうとの見方が大勢ですが、青果物の市況は総体的に強含みの週となるでしょう。週の前半はまだおとなしめで、週の後半から物と価格双方に動きが出てくると思われます。
果実は前週およびこの週がギフト商戦の勝負所ですが、ここまでどうも動きが鈍く、販売は苦戦中です。ただしアイテムは豊富であり、食味・品質上々の品目が揃っており、この週からの巻き返しに期待がかかります。
【野菜】
葉茎洋菜類は総じて強含みです。白菜やキャベツは保合予想ながらブロッコリー、レタス、アスパラなどはX’mas需要が高まり上げ模様。菜類も小強い展開となります。三つ葉、春菊、大葉、茗荷も需要増による上げ予想です。ただいずれの品目も年末に向けて想定内の上げ幅に収まるだろうとの見通しで、それほどひっ迫するものはないでしょう。
菌茸類もしいたけ、えのき、しめじなど各品目で上げ予想です。原木椎茸は次第に量を増し、12月20日にはのとてまりの初せりを迎えます。
果菜類ではトマトが弱く、ピーマンは低迷中。キュウリは前週に数量減から価格が跳ねましたが、この週は落ち着く見込みです。カボチャ・ゆずは冬至需要で上げ。ナスや豆類も需要増から小強い展開となりそうです。
根菜類では大根が消費低調で弱含みです。反対に蓮根は需要期を迎え強含みです。カブは太物が多く安値になやみましたが、この週はやや底上げする見込みです。さつまいも・馬鈴薯・玉ねぎは順調な入荷を見込みます。くわいは不作年で、県外産は小粒傾向、地物は数量減で昨年よりやや単価高です。
【果実】
みかんはレギュラー品の消費が伸びずだぶつき感あるものの、晩生種と早生貯蔵の入荷に切り替わります。リンゴは上位クラスが品薄で高値感あります。鹿児島産デコポン、愛媛産紅マドンナ、新潟産ル・レクチェなどここまでのギフト商戦は動き鈍く苦戦。ただし食味・内容はいいものが揃っており、価格もこの週にやや下がる見込みなので、今後の展開に期待です。イチゴはX’mas業務需要との兼ね合いでこの週からは数量不足が顕著となり、価格の高値推移は確実です。ころ柿は小玉傾向ですが作況はまずまずで、数量的には順調な後半戦となります。
輸入物は各国産各品目が安定した入荷の中、新しいところでイスラエル産スィーティーの入荷が始まっています。