青果物の週間情報 【2019-W52】

■週の概況 第52週 12/23~12/28

【総論】
 23日から市場は休みなしで29日の止め市まで営業します。
 何といっても年末なので、モノの動きが激しくなり、価格が上がるのは致し方ありません。野菜は多くの品目で上げ模様となります。ただし今年はX’masが平日なので、生鮮食品に大きな山は来ないというのが大方の読みです。例年より穏やかな年末かもしれません。暖冬も手伝って、極端にひっ迫しそうな野菜も今のところありません。ただ29日ごろから冷え込みが厳しくなる可能性があり、止め市終わって大晦日~正月にかけ大騒ぎするという心配もなくはないといった不安定な状況です。
 果実はいちごが大きく品薄である以外は概ね潤沢です。価格の変動は野菜ほどありませんが、X’mas以降は下げてくる品目も多々あることでしょう。

【野菜】
 葉茎洋菜類では白菜は潤沢で安値基調、キャベツは堅調です。ネギは年末需要が高まり価格は上げ予想です。ほうれん草など菜類もやや上げる予想ですが、小幅にとどまる見通しです。せり、みつばはこの時期当然の上げ。ただし例年ほどのひっ迫感は今のところ感じません。大葉も同様で、需要増で上げ気配は当然ながら、出荷はそれ以上にあるとも言われ大暴れはしないのでは。椎茸、えのき、シメジなど菌茸類はどれも増量ながら若干の上げとなりそうです。
 果菜類ではキュウリが一時大きくひっ迫し、天井価格となりました。この週の数量は予想しづらく今後の動きは不透明ですが、年末に向けて減少傾向で高値基調は仕方ないところ。インゲン・きぬさやはお正月需要で上げへ。逆にスナップ豌豆はX’masまで上げそれ以後は下げ。トマトは潤沢に出回り弱含みとなります。カボチャは冬至が終わって落ち着き保合予想です。ゆずは冬至用はもちろん終了で食用は秀品が引き合い強く上げます。
 根菜類では大根が極端に低迷しており、安値低調からの脱却は難しい中、年末に向け現状よりは多少でも上向くと予想。かぶらも同様で基本的には低レベルながらも年末に向け多少の上げを見ます。逆に人参は予想外の減り込みを見せ品不足に陥っており、価格は継続的な上げ模様です。蓮根・さつまいもも年末需要で上げ傾向ですが例年どおりの想定内であり問題ないでしょう。馬鈴薯・玉ねぎは同様で、動きは以前より好転しています。くわいは不作年でしたが、年末最後に少しだけ入荷しての終了となる見込みです。

【果実】
 イチゴは最需要期ですが、前進出荷のつけにより出荷の谷間で大幅なショート。このため品不足で高値です。X’mas需要が終われば価格は現時点より下げますが、例年より高値基調は避けられないところです。みかんは低調でしたがこの週より動きはかなり良くなる見通しで、入荷も潤沢にあり、早い回転での入荷・販売が期待できます。逆にりんごはここまで好調でしたが年末に向け動きが重くなる懸念があります。ころ柿は今季順調な入荷を見せており好調な状況のまま終盤戦となります。メロンは年末需要で強含みです。
 輸入物はほぼ保合で年内を終わる予定ですが、バナナとグレープフルーツがやや不安定な入荷で気分的に強含み。ブドウはアメリカ産が末期で品質的にやや難が出ています。