青果物の週間情報 【2020-W07】

■週の概況 第7週 2/10~2/15

【全体】
 前週は厳しい冷え込みがあったものの青果物流通の大勢に影響はなく、大根、白菜、キャベツなどの重量野菜は依然として動きが鈍く、価格は低調なまま推移しました。この週は後半から陽気が戻ってくる予報であり、煮炊き商材はますます苦戦する恐れがあります。実際、小売店では品物の並べ方を変え、春系を前面に押し出す店舗が目立ってきました。
低迷中の野菜はいずれ前倒しが解消され、現在のブロッコリーのように出荷の谷間に入って価格浮上する時が来ますが、時期は品目によって違うため個別にチェックが必要です。

【野菜】
 葉茎菜類で前週から変化があるのはブロッコリーで、ここまで安値低迷していましたが前進出荷が波が収まりこの週は減少し相場も強含みです。逆の展開となりそうなのがほうれん草で、各産地出そろっての増量感からやや弱相場の予測です。厳しい冷え込みがあったとはいえ安値安定に変わりなしが白菜・キャベツで、この週も浮上は難しそうです。
 果菜類は総じて堅調です。ピーマン・トマトは冷え込みと日照不足から数量少なく、強気配を維持します。キュウリは年末より単価高という異常な展開でしたが、高値疲れからこの週は下げる見込み。ただ下げるとはいっても2月中は平年より高値基調が続くでしょう。豆類も堅調でこの週は保合ながら月の後半からひな祭りにめがけ、じりじりと上げていくのがパターンです。
 根菜・土物類は依然として動きが鈍く、価格低迷が続く苦しい状況です。馬鈴薯は北海道産の残量が多く供給過剰気味。玉ねぎは新型コロナウイルスで中国産剥き玉がストップし、国産の流通が激変するのではとの見解もありますが、残量も潤沢にあり今のところ大きな問題には発展しない見込みです。反対に地物の蓮根は平年より残量少なく、等階級によっては品薄感が出ます。

【果実】
 この週はイチゴがようやく増えてくる見通しです。二番花のピークとなり平年並みの入荷数量に回復し価格も下がるでしょう。りんごは産地貯蔵の残数が少なく、シーズン通してやや高値基調となっています。中晩柑類は主力のデコポン、伊予柑、八朔といった主力品目の他にもせとか、甘夏、はまさき、はるみ、甘平など種類は豊富となります。小玉傾向ながら伊予柑はピークに入り一層の増量が見込まれ価格もこなれます。みかんは徳島の「十万みかん」の入荷です。メロンは静岡産はある程度の量がありますが、寒さのため高地・熊本産は減少の見込みです。キウイは福岡・愛媛を中心に潤沢な入荷を見込みます。
 輸入フルーツでは米国産マンダリン類がこれから出てくるシーズンとなり、この週はタンゴの入荷を予定します。グレープフルーツ、アボカド、シードレスぶどうは順調です。