青果物の週間情報 【2021-W13】

■週の概況 第13週 3/22(月)~ 3/27(土)

【全体】
 連休前で天気良好、桜の開花直前の春爛漫気分で人々の心も浮き立つのだろう。週末の市場は久々に賑わいを取り戻した。首都圏4都県の緊急事態宣言が21日に解除されることもあり、リバウンドには注意しながらも、人の動き・物の動きが回復することを願うばかりだ。
 今の市況は馬鈴薯、ネギなど一部を除き野菜は全般に安価であり、数量を売り込むにはもってこいのタイミングだ。特にサラダ野菜の引き合いは強く、潤沢順調な入荷が見込まれるので“値ごろ感あるものを数多く”という販売展開が可能と思われる。多くの企業が会計年度末を迎える次週よりも、この一週間こそが勝負所となる。
 果実は冬の主役の柑橘類が徐々に脇に下がり、まだ少ないながらも施設栽培物(メロン・西瓜・マンゴー・桜桃など)が顔を見せ始める。

【野菜】
 葉茎菜類ではネギが依然高値基調ながら他は概ね値ごろ感がある。安かったほうれん草は露地減少でやや底上げしそう。人気は春を感じさせるアスパラ、春キャベツ、ふき、ブロッコリー、レタスで、特にふきは筍の炊き合わせにも利用され需要が出てくる。
 山菜類は今季は例年より遅めに出てパッと盛りとなり短期で終盤を迎えるパターン。この週はふきのとうが終盤になる一方で、行者にんにくやわらびが増えてくる。菌茸類は需要期から徐々にはずれ動きが鈍くなる方向か。原木椎茸115は終息に向かう。
 果菜類も活発に動く期待が持てる。トマトは大玉を中心にやや品薄で強含みながら、ミニトマト、キュウリのサラダ向き野菜はもちろん、ナスやピーマンも増量により安価に振れると見込まれ、値ごろ感が高まる。
 根菜類では、人参が小強い傾向だ。人参・大根とも連休中の降雨の具合で週の前半は荷物が薄くなる可能性がある。タケノコは徳島県産が盛りを迎える。全国的に裏年傾向の中、徳島のみが表年のため、この週が販売の絶好機となるだろう。蓮根、甘藷は地物の終盤で徐々に入荷量が減少する。
 土物類では馬鈴薯が長期の高値でやや疲れ気味の感あり。玉葱は保合で順調だ。

【果実】
 国内果実の中晩柑橘類は、いよかん、せとかが終わり、清見、小夏がこれからの登場だがいかんせん主役格ではない。メインはやはりデコポンで、木熟系も今後出てくる。柑橘に代わって目立ってくるのは施設栽培の果実群=メロン、西瓜、さくらんぼ、マンゴーなどだ。ただしまだ量的に顔見せ程度であり、価格も高値である。対してイチゴは3番・4番花でそれなりに潤沢であり、量販に対応できそうだ。りんごは依然として順調潤沢で値ごろ感ある販売が可能である。
 輸入果実ではバナナ、葡萄類、オレンジなどは順調で安定した入荷を見込む。アボカドはやや品薄の展開。目立ってくるのはマンゴーで、ペリカン系のタイ産を中心にアップル系のペルー産の入荷も予定する。政治的背景もあって輸入増量が囁かれる台湾産のパインがこの週から本当に増えてきそう。6月上旬までがシーズンで、芯まで食べられるのが特徴の品種だ。

なぜ瞑想するか

なぜ瞑想するか

つい一年前までは瞑想について無知であり偏見を持っていた。
宗教的でスピリチュアルなもの、ぶっちゃけ「怪しいもの」と思っていた。

だが違った。
瞑想には多くの効果があることがわかってきた。
数多くの大学・学術機関が科学的な研究で明らかにしている。
代表的な効果として以下のようなものがある。
・集中力の向上
・生産性の向上
・リラックス効果(ストレス軽減)
・メンタル強化
・睡眠の質の向上

やってみてわかったことがある。
人間とはいつもろくでもないことを考えているということだ。
本人は意識的、自発的に「考えている」つもりだが実はそうではなく、思考が勝手に湧いてきて人の脳を占拠する。
自分の意思で考えていると思い込んでいるが、本当は考えさせられていたのである。
これを「自動思考」という。

呼吸だけに集中する「呼吸瞑想」を3分やってみればすぐわかる。
気が付くと何か考えている。
「あ~、あれ買わなきゃいけないなぁ~」
「あ~、あの仕事まだ手つかずだなぁ~」
大事なことならいざしらず、どうでもいいことが多い。

ものごころついて50年以上、この「自動思考」の存在に気づかなかったのは愚かだった。
莫大な時間をろくでもない思考に費やしてきた。
自分の意思のせいだと思ってきたが、実は自動思考のせいだったのだ。
人の悩みもほとんどがこの「自動思考」に起因している。

瞑想はこの勝手に湧いてくる思考を客観的なものとして分離し、思考の自己同化コントロールする技術だ。
「瞑想」というやや怪しげな言葉が「マインドフルネス」という意味不明な言葉に置き換わったのも取り組みやすくてよい。
私はかじり出して3か月の初心者だが、上に挙げた効果が少し体感できるようになってきた。

瞑想は技術である。
瞑想はトレーニングである。
ランニングや筋トレのメンタル版のようなものだ。

国土交通省に感謝

最近は接待問題やらでお役人に対する風当りが厳しいが、私は基本的に行政はありがたい存在と思っている。
仕事柄、農林関係の役人(北陸農政局や石川県農林水産部など)と接する機会が多いが、おおむねみなさん真面目で人柄もよく、仕事熱心である。

今回、国道交通省が迅速に動いてくれた一件があったので記録しておく。

施工後①

私の端唄のおっしょさんのお宅は、家の真ん前にバスの停留所がある。
いつも大勢の人がバス待ちをしている。
バス停の2~3歩後ろはもうおっしょさんの敷地内で、家の庇(ひさし)になる。
雨の日は、しばしの雨宿りで、人々が庇の中に入ってくる。
おっしょさんはそれ自体はまったく構わない。
どうぞどうぞ雨をお凌ぎくださいという気持ちだ。

問題は、歩道と敷地の境い目に、ちょっと見にくい“段差”があることだ。
ここにつまずき、人が転倒し、怪我でもしないかと気が気でなかったそうだ。

この段差、元々あったものなら、自分の責任(自費)でなんとかしようと思ったかもしれない。
だがこの段差は、国が数年前に行った「電柱の地中化工事」で道路工事をした際に出来たものだった。

国の工事によってバス停と自分の敷地の境界に危ない段差が出来た。
このために一般の人々が転んでけがをしたらやりきれない。
なんとかこの段差をお役所のほうで矯正してくれないか。
そう思ったおっしょさんが、私に相談してくださった。
「地元の議員さんにでもお願いすれば、力になってくれて話が進むんだろうか」

私は言った。
先生、そう遠慮がちにいう必要はありません。
そういうときこそ、地元の政治家の出番ですよ。

私個人はなんの力もありゃしないw。
だが、力になってくれる同級生なら何人もいる。
地元国会議員のO君は東京に行ったきりであてにならないから、もうお一人の議員Y先生の秘書であるW君に電話した。
O君とW君はどちらも中学時代の同級生である。

W君はすぐに国土交通省金沢河川国道事務所に連絡してくれた。
すぐにお役人がおっしょさん宅にやってきて、ヒアリングと現地調査をした。
結果、バス停で公共性がある歩道ということで、役所で段差解消の工事施工をしてくれることになった。

施工前(段差5センチ)
施工後 段差1センチ

対応は非常にスピーディーかつ良心的なものだった。
国土交通省の誠意ある対応には感謝である。
お役人は基本的には堅実で誠意ある仕事をしてくれている。
最近の役人に悪いイメージをかぶせたがる風潮はよろしくない。

連休前で市場賑わう

今朝も4時30分に出社して現場に出た。
おお!会社の者も仲卸業の人たちも目まぐるしく動いている。
なんだか久しぶりな感じがする雰囲気だ。

明日は春分の日で土日連休だ。
一般的に、連休は青果物の消費が活発になる。
人々が出歩いて外食を楽しむ機会が増えるし、スーパー等の売り上げも大きくなる。
これは“世の常”=常識であった。

しかし、コロナ禍で常識が常識でなくなった。
休みでも人々は繰り出さず外食産業は不振を極めた。
昨年は“巣ごもり需要”という特殊なニーズで食品小売業はそれなりに好成績だったが今年になってそれもパッとしなくなった。
だから連休前でもモノは大して動かなかった。

今朝はモノが動いている。
「今日はみんなバタバタしてるね」と数人の仲卸に声をかけると、
「今日くらいそうこなくちゃね!」と返事してくれる人はまだいい方。
“忙しいから話しかけんといて”というオーラを出しながら手と足を動かし続ける人の方が多かった。

うちの社員の岡君は目を釣り上げながらトマトのパレットを積み替えていた。
「手伝おうか…?」と言いかけたがやめた。
なんだが複雑で細かい積み替えをしているようで、要領を得ない者が手伝おうとしても説明するだけ時間の無駄、かえって邪魔…と思われるのが明らかだった。
(後で聞いたらまさしくその時は延着していた荷物が着いた時でてんぱっていたとのことだ。)

慌ただしい雰囲気の市場はいいものだ。
これぞ卸売市場の本来の姿である。
だが皆口をそろえて言うのは「それでも去年の今頃と比べれば大したことない」だ。
昨年同時期は、まだ金沢ではコロナの恐怖は蔓延しておらず、ものすごい数の観光客で金沢は人・人・人の状態だった。
宿泊・人気料理店はどこも予約が取れないほどの人気ぶりだった。

うちの嶋田部長に言わせると「志村けんの死によって潮目が一気に変わり、外出自粛に拍車がかかった」とのことだ。
そういわれればそんな気がする。
志村けんの死は昨年3月29日だ。
あれからほぼ一年。
根本的解決には程遠いながら、なんとかかんとかみんな頑張ってきて、今日という日に繋がっている。

金沢市の繁華街に対する時短要請は3月7日に終了している。
首都圏の1都3県で延長されていた緊急事態宣言もようやく21日に解除されることになった。
すでに東山や金沢駅は観光客らしき人々でかなりの人出だと聞く。
人々のしびれが切れているのは確実だが、やはり政治的社会的な縛りが解かれるととたんに人々の動きは活発になる。

緊急事態宣言なんて意味ない…という評価を最近よく耳にする。
その真偽のほどは私にはわからない。
ただ、経済を回さなければ今度こそ持たない会社が多数出る。
頼りのワクチンもようやくこれから市民が接種できるようになる。
なんとかこのままリバウンドすることなく、終息に向かってほしいものだ。

めいてつエムザ買収さる

今当地金沢で一番の話題である。
金沢のデパート「金沢名鉄丸越百貨店(屋号『めいてつ・エムザ』)」とホテル「金沢スカイホテル」がディスカウントストアである「ヒーロー(本社:茨城県牛久市)」に株式譲渡された。

エムザとスカイホテルは名古屋鉄道(名鉄)の子会社である。
永年に渡り金沢市武蔵が辻で地元市民に利用されてきた。

新聞一面トップにでかでかと「エムザ買収」の文字が躍りまずはびっくりだ。
ヒーロー?なにそれ?
というのが地元民の反応だった。
ディスカウントストア?茨城県の?
じゃあ、エムザはディスカウントストアになるのか。

記事を読んでまた驚く。
エムザは年商117億円、スカイホテルは8億円である。
対して買収した側であるヒーローは年商112億円だ。
自社の年商を上回る規模の会社を買収したことになる。

そして、エムザもスカイも近年の経営は芳しくなかった。
親会社の名鉄が清算の道筋を探っているとはだいぶ前から囁かれていたからM&Aそのものは予想されていた。
債務超過に陥っており、コロナ禍で業績はさらに悪化している。

新しい親会社にとって、この現状は大きな負担ではないのか。
報道によると、ヒーローはディスカウントストア業態以外にも、不動産業も幅広く手掛け、成長要因の一つになっている。
だから今回の件は転売の噂が最初からつきまとう。

「まともに百貨店業を継承するつもりはないのでは」
「数年後には巨大マンションに変わっているのではないか」
憶測が憶測を呼んでいる。

名鉄エムザは永らく金沢市民に愛されてきた商業施設だが県外資本である。
だからオーナーが違う他県資本企業に代わってもそれをもって街が変容するとは限らない。
だが、個人的な感傷も含め、なんとか巨大商業施設の体を維持してもらいたいと願っている。

この立地は古くから金沢の中心地であった。
武蔵が辻交差点の四つ角に位置する4つの商業施設
①近江町市場
②名鉄丸越百貨店
③ダイエー
④武蔵が辻ビル
が地下道「ムサシクロスピア」でつながり、いわゆる「四つ葉のクローバー」と呼ばれ
繁栄した。
それが香林坊・片町に押され、ダイエーが撤退、武蔵が辻ビルもマンション「グランドパレス」に変わり、そしてダイエー跡には(株)ダイイチの商業施設「かなざわはこまち」ができた。

変遷の波は否応なしにやってくる。
だが、武蔵が辻に生まれた私としてはやはりこの地は「商売の街」であり、なんとか商業地「四つ葉のクローバー」を堅持してもらいたいのだ。
4つのうち2つがマンションとなってしまうのはなんとも寂しい。
そういう意味で、「ヒーロー」には文字通りこの商業地復活のヒーロー役になってもらいたい。

水曜日開市はアカン

これは前にも書いたような気がする。
市場の水曜営業はアカン。

水曜日は卸売市場の「臨時休市日」となることが多いが、祝日がある週は祝日の方を休みに、水曜は営業することが多い。
このような水曜営業は2021年で11回ある。
1か月に平均1回のペースだ。

そのほとんどが営業的には×(ペケ)なのである。
売上が小さい。
入ってくる荷物(商品)が少ない。
商売にならない。

なぜ商売あがったりになるのか。
その最大の理由は、お客さんが「市場は水曜休み」という思いを強く持っていて、はなから水曜に市場に仕入れに来ない人が多いことだ。

理由その2は、全国の市場で足並みがそろっていないことだ。
東京と大阪で何日分かかならず休市日がずれている。
東京はここの水曜日は営業だけど大阪は休み。その逆パターンもある。
すると、東京市場をメインに考えている生産地は、東京が開市ならば出荷するが休市だと休む。逆もまたしかり。
すると金沢のように、東京寄りの産地と大阪寄りの産地の両方から荷物を出してもらっている地方市場には、必要な集荷量の半分しか入ってこないことになるのだ。
このように関東側、関西側が足並みそろっていない水曜日は、荷物が集まらないのである。

どうせアカンのだから、水曜日は全部休めばいい。
そう判断し、祝日があろうがなかろうが、水曜はとにかく休み!と決める市場が出てきた。
九州や中部の市場に目立つ。
休みは当然多くなる。
ここで重要な統計情報がある。
休みの多い市場は、休みが多くても業績が悪くないのだ!

休みが多いと営業日が少なくなるので売上・収益が減るというのはどうやらひと昔前の発想であって、現在の常識ではないようだ。

だが、いろいろ横との兼ね合いやら何やらで、なんだかんだ毎年同じことを繰り返し、今でも年に10回ぐらいは水曜日にも市場を開くことになっている。
その都度「あー、やっぱ水曜開市はダメだね」とつぶやきながら。

アホである。
誰が。
私が。
なぜなら私は金沢市場の休市案を作る「総務委員会」の委員だから。
心の中で「水曜は全部休めばいいのに」と思っているくせに委員会の席では「ここの水曜日は営業すべきですね!」なんて言ってきたのは私自身だ。
「業界」っちゅう概念そのものがかなり怪しくなってきている。
ちょっとの勇気で正しい一歩を踏み出すべきかもしれない。
でもそれがなかなかできないのが悩ましいところだ。

市場流通ビジョンを考える会 第36回研究会

本日3月16日、藤島廣二先生が主催する「市場流通ビジョンを考える会」がオンラインミーティング形式で開催された。
その要点は以下のとおり。

テーマ1:
市場流通における「上流データ連携」の取り組み

講師 株式会社kikitori 上村聖季(うえむらまさき)代表取締役CEO

・コロナ禍で生鮮流通の不確実性が増している。
・家庭では巣ごもり消費で昨年は一般的な野菜を料理していたがそれにも飽きて、今は珍しい野菜を欲している。
・卸売市場は、依然として販売担当者のカンに頼っている。データ不在だ。
・市場人は今までの経験が足を引っ張っている。正しい認識を身につけるにはデータを重視せよ。
・働き方改革は今の時代は待ったなしだ。卸売会社は働き方改革をもっと進めなければならない。コロナによる社会変革の波はトリガーに過ぎない。
・卸売市場の仕事は未だにFAX、紙、電話が主役だ。
・流通事業者間のデータ連携がない。生産者へのメリットがまだ見出せていない、システム連携が未発達だ。だからデータ連携システムが普及していない。

どう取り組むか(一例)
〇Himaru
・LINEを使って出荷データ、販売データを自動連携するシステムである。
・送り状や販売原票を自動作成する。
・市況情報の自動配信をする。
・現在、10市場で導入済み。
・汎用性、拡張性を持つには系統出荷とのデータ連携が必須だ。その実現に向けたプロジェクトを立ち上げている。
・今まではFAXを使うことによる手間、時間、通信費がひどかった。
・逆ドレスの利用率は全国で10%程度にとどまる。ごく一部の遠方の産地とのみ有効。これではまったく機能していないのと一緒。
・分荷拠点のデータ及びシステムを押さえる事が重要だ。それはどこになるのかは農協によって異なる。
・集荷、分荷、出荷のデータ連携がJAで図られていない。多くは個別にエクセルレベルで行っているし、ひどいところは手書き処理もある。
・3月からHimaruのJA版を稼働開始する。
・県の電算センターのガードが固いのでその壁をどう崩すかが重要。

○市場にとってのメリット
①業務負担の軽減(時間、手間、人件費、、、)
②情報の共有化、見える化
③データに基づいた集荷・販売

・市場と産地は、今後、デジタルでの接点を持って行くことが重要!!

テーマ2:ポストコロナ時代に向けた準備 
講師:JFEエンジニアリング藤木氏
内容:省略

テーマ3:東京都中央卸売市場経営指針(案)の概要
講師:藤島廣二

・市場の強味はコストの縮減を実現できることだ。これは浅はかな世の中の意見と真実は逆であることを意味している。
・スーパーの直売は差別化商品の一部のみ。スーパーは直接取引では価格競争に負けるのをわかっている。
・なぜ市場経由率が低下しているか。輸入が増えてきた時代からである。輸入は加工品が多い。国内生鮮が減り、輸入加工品が増えているから、卸売市場取扱は減る。
・東京都は「市場経営は経常収支が赤字である。使用料の見直しが必要だ」と明言している。
・中央卸売市場のネットワーク化(役割分担)が重要と指摘。
・今年度中に経営計画を作る。

以上

青果物の週間情報 【2021-W12】

■週の概況 第12週 3/15(月)~ 3/19(金)

【全体】
 三寒四温を重ねながらもしだいに春らしい気候になってきた。野菜の生育はまずまず順調であり、全体的に入荷は増える見込みである。特に春野菜・新ものが出そろってきた感がある。それにあわせ消費は活発となり、中でもサラダ系野菜は引き合いが強くなってきた。市況は土物類こそ高値感が残るが、増量により値ごろ感の出せるレベルに値を下げる品目も多く、全体的に売りやすい環境になると期待できる。週末は連休も控え、一層動きが良くなってくるだろう。
 また流通事情として、この週水曜日は九州、京阪神、中部の市場が休市となるのにあわせて火曜日出荷を休む産地が多く、水曜日は西日本側を生産地とする青果物の荷が薄くなる可能性がある。

【野菜】
 春キャベツ(愛知)、春きゅうり(群馬)、新じゃが(鹿児島)、新玉ねぎ(静岡)、新人参(徳島)、春だいこん(千葉)、新ごぼう、ファーストトマトなど、春物・新ものが出そろってきた。季節感を存分に打ち出して販売できる環境だ。
 葉茎菜類では愛知県産春キャベツ、九州産アスパラ、石川県産ブロッコリー、愛知の促成ふきなどが春向きの食材として売り込み時だ。特にブロッコリーは値ごろ感がある。レタスもサラダ野菜として動きが出てきている。ほうれん草・小松菜など菜類は安値安定傾向が続く。
 果菜類は全体的に増量弱含み傾向だ。トマト・キュウリ・ナスなど主力品目は軒並み値ごろ感を増す見込みで、拡販につなげたいところだ。
 根菜類ではなんといってもタケノコが目玉で、この週より徳島県産(全国的に唯一の表年産地)が4kg箱となりいよいよシーズン開幕。和歌山県産も連日販売となる。人参がやや不安定で、愛知碧南産が平年よりかなり早期に切り上がったが、西南暖地からの入荷でつなぎ、品薄感は回避できそうだ。地物のサツマイモは末期に入り、やや品質に注意が必要となってきた。蓮根は安値感がある販売である。土物類では北海道産がいよいよ末期で、この週内にも切り上がる気配であり、品薄高値傾向が続く。玉ねぎはまだ残量がありそうで、保合予想である。

【果実】
 国内果実では中晩柑類のアイテムに品目の入れ替わりが進む。いよかん、せとか、文旦などは終わりに向かい、清見、小夏、日向夏などはこれからだ。主力のデコポンはまだまだ健在である。またいわゆる「木熟もの」といった樹上での生育を長くして糖度を高める栽培をしたものも出てくる。りんごは青森県産サンふじ、王林など潤沢であり、価格も安値傾向だ。イチゴは愛知・九州から昨年より安定したペースで入荷している。メロンではアールスメロンは気温の上昇から品質上位のものが増えてきた。アンデス系のその他メロンも少しずつ量を増している。国内産キウイは例年より数量が少なく、出荷終盤に入る。
 輸入フルーツではバナナは安定して入荷。シトラスではオレンジが主役となり、レギュラー品・高糖度系含め数多くのブランドが入っている。マンゴーではタイ産が今後増量する予定で、独特のしずく型はまだまだ日本に定着したとは言えず、拡大の余地がある。タイ産マンゴーには糖度の高いナンドクマイ種と赤みの強いマハチャノ種がある。ブドウ類は産地が豪州産に中心が移ってくる。

スマホで確定申告(後)

スマホで確定申告(前半から続く)

私のスマホではこのポジション

いや、まて。
PCと同じ画面なら、作るデータもPCと同じだ。
昼間会社のPCで作ったデータを読み込ませれば、改めて入力する必要はないではないか。
これなら毎年、まず会社でデータを作り、それをスマホに読み込ませて申告すれば、バックアップも同時にできることになって良いではないか。

で、PCデータをスマホにメールで送信し、読み込ませた。
ここで2度目の唖然だ。
スマホではPCのデータが読み込めない。
同じ画面で作らせておいて、データの仕様が違うのかい!?

結局のところ、一から入力し直した。
来年からは、今回スマホで作ったデータを読み込ませることができるので、給与の会社名やら寄付金先名やらは新たに入力する手間はなくなる。

と、いろいろ不満な点はあるものの、PCで作った書類と数字が完全に同じになったのを確認した上でスマホから送信し、無事に「受付終了」となった。
総合評価としてはギリ合格(今までよりも利便性が高まったという意味)だ。

良い点:
◎添付資料が必要ない。
(寄付金の証明書、マイナンバーカードのコピーなど)
〇税務署に行かなくてよい。

悪い点:
×入力画面がスマホ用に特化されていない。
×何度も何度もマイナンバーカードをタッチし、パスワードを入れるのが面倒。
×PCとの連携ができない。
×贈与税申告ができない。

最後の贈与税申告ができないのはいかん。
来年には絶対にできるようにしてほしい。
私は毎年3月は、所得税と贈与税をセットで申告しているのだ。
結局今年は、贈与税申告のためだけに税務署に行くはめになった。

寄付金証明など、添付資料の提出が必要なくなったのはありがたい。
だが冷静に考えてみる。
添付を省略してよい根拠は何だろうか。

決まっている。
電子申告を奨励しておいて、証明書類は提出必要となると、市民は結局税務署に行くか、郵送の手間をかけるかどちらかとなり、なんの利便性もなくなるからだ。
これではマイナンバーカードも電子申告も広がらないだろう。
だから、書類の提出はまぁ勘弁してやる、ということになる。
だが、そこがごまかしの温床になりそう、というのは誰しも思うところではなかろうか。

とにかく、今年の確定申告は無事終わった。
毎年、3月中旬は会社も年度末で忙しく、プライベートでもバタバタする。
賛否両論のマイナンバーカードだが、一応少しずつながら用途が広がっているのを実感した。

スマホで確定申告(前)

昨年までは毎年、国税庁の「確定申告作成」ホームページを利用し、PCで申告書を作成して税務署に提出してきた。
しかし、マイナンバーカードとスマホさえあればできるようになったというので、今年はそれに挑戦してみた。

2017年にもPCにPaSoRi(パソリ)をつないでマイナンバーカードを読み取る電子申告をしたことがある。
その時抱いた腹立たしさは今でも覚えている。
電子申告のくせに手順の煩雑なこと極まりない。
あまりに腹が立ったので、以下のようにFacebookに投稿した。

その翌年からはPaSoRiがマイナンバーカードを読み込まなくなり、PaSoRiの不具合なのか設定の問題なのかカードのせいなのかが不明なので紙での申告に戻った。
(今年になってマイナンバーカードの不具合だったことが判明した。ネットで調べても、こちら側の問題を指摘する情報ばかりだ。カードのせいじゃないか!このあたりも私の役所不信が高まった理由だ)

さて今年はどうだったか。
心配性の私は、まず会社のPCで例年通り書類を作り、それを持参して家に帰ってスマホで取り組んだ。
二度手間だが、電子申告ですんなりいったためしのない私としては当然の保険だった。

幸い、接続はすんなりいった。
マイナンバーカードをスマホに当てるタイミングが合わず、やり直しとなることが多々あったが、その程度は許せる。
しかし、何度も何度もパスワードを要求されるのには「またか!」の思いが強かった。
なぜ一回の接続にパスワード入力一度だけで済まないのだ?

おそらくどこかの画面の切り替わりでシステムが分かれているためだろう。
でもそれこそ役所側の都合で、ユーザーフレンドリーじゃない。

そして、無事、申告内容の入力段階に入ったと思いきや、唖然となった。
スマホ専用の入力画面が出ると思いきや、画面はPCと同じだ!
こ、こりゃー小さい。
入力するのに画面を拡大したり、縮小したりを繰り返す。
これ、誤入力が多くなるぞ、と覚悟した。

(後半に続く)