高く売るということ

青果卸売会社の昔からの立ち位置として、委託で出荷してくれた生産者の販売代行者であるから、できるだけ品物を高く売りたい、というものがある。

簡単に言えば、同じ商品でよその市場が2000円の相場で動いているのに、こちらは2100円で100円高く売っているとなると、産地からすればこっちの市場の方が優秀だということになる。
ただ、高く売るにも時と場合によって意味に違いがある。

例えば、今、相場が高いと時とする。
品物が少なく、引き合いが強い場合だ。
Aという品物の相場が1箱3,000円している。
それを頑張って3,100円で売った。

1ヶ月後、相場が急落したとする。
品物がだぶつき、買い手がつかない。
同じAという商品の相場が1,000円になってしまった。
それを頑張って1,100円で売った。

さて、上と下ではどちらの方がより頑張ったと言えるか。
答えは下だ。
品物がだぶつき、売りづらく、値が安くなって行く傾向を“ナヤミ”という。
(その反対に、引き合いが強く、値が高くなって行く傾向を“モガキ”という。)

ナヤミの時に少しでも高く売る方がよほどの苦労がいる。
投げ売りして目の前の荷物の山を片づければ楽になるが、そこを踏ん張って持ちこたえる。
それが産地を支えることになる。

産地と卸売会社の本当の信頼関係はそういう時に醸成される。
苦しい時にともに苦しい思いをして乗り越える。
だからこそ、モガキでイケイケどんどんになった時に、優先的にこちらに出荷してくれる。
ナヤンだ時に安くたたき売ったり、数量を絞ったりする市場に、産地は信頼を感じることはない。

大変難しく、ナヤミの時は苦しいことこの上ないが、踏ん張れる販売担当者を数多く養成することが卸売会社にとっての生命線である。

青果物の週間情報 【2021-W10】

■週の概況 第10週 3/1(月)~ 3/6(土)

【全体】
 早いものでもう3月に入る。天気は短い周期でころころ変わり、寒暖差も日によって激しい週となりそうだ。週の前半はひな祭り需要があり、ちらし寿司に入れる野菜やイチゴは引き合いが強まる。それを過ぎるといよいよ重量野菜や菌茸類など煮物用の需要は減り、サラダ野菜や炒め物に売れ筋はシフトする。
 季節の変わり目で産地切り替えが起こっている。タイミングが品目によって異なるため、端境期にあたるものは減少し高値に振れ、一気に増量を果たしたものは潤沢安値となる。よって、この週は品目によって動きがまちまちとなる。土物類は比較的不足感が強く、高値の印象を与え、逆に菜類・重量野菜は安値感が強い展開となるだろう。

【野菜】
 葉茎菜類では白菜・キャベツは安値から底上げする。ネギは高値疲れで下げ予想だ。菜類は総じて安値低調ながらホウレン草は比較的動きが良いだろう。青梗菜は一気に増量してかなり値を落とした。ブロッコリーは順調で堅調な動きである。レタスは茨城産も出てきて潤沢かつ弱含みの展開になるだろう。アスパラは国内産が出始め、食味の良さを売りに徐々に増量する。椎茸は原木物がピークで潤沢ながら、菌茸類全般は非・需要期に入り安値傾向である。
 果菜類は炒め物需要が伸長するため、ピーマンやナスは動きが良くなる。にらも販売が伸長する見込みだ。安かったキュウリはやや値を戻す見込みである。ひな祭り需要で、菜の花、大葉、豆類全般は週の前半の引き合いが強くなる。トマトは冷え込みもあって思いのほか動きが鈍く、ミニトマトも業務筋の不振から低調な動きだ。
 根菜類では大根・かぶらは安値のまま横這い予想である。人参は完全に端境期に入っており数量がひっ迫し、今後2週間程度は大きく値を上がる展開になりそうだ。蓮根は安定した入荷で保合予想。甘藷は石川県産の残量が少なく、3月はジリ上げの予想だ。ごぼうは高値疲れの感があり、高いレンジながらやや弱含みの気配を見せる。筍は徳島以外は裏年にあたり、中期的には平年より少量高値のシーズンとなるだろう。玉葱は順調で値ごろだ。馬鈴薯は北海道産が残量少なく、鹿児島離島が悪天候でこの週は入荷不安定となるため、一層の価格上昇が予想される。

【果実】
 国内果実では、イチゴがひな祭の需要が強く、週の前半は不足気味となる。逆に週の後半は潤沢感を取り戻し安値に振れる見込みだ。また、3月10日以降には次の番花が出てくるため一層の増量が見込まれる。キウイは今季、やや不作気味で小玉傾向となっている。りんごは潤沢に出回り続ける。柑橘類ではみかんが終盤となり減少傾向だ。中晩柑類は全体に早出しの傾向で、収量的にも少ないうえ、切り上がりが早くなっている。この週はデコポン、いよかん、紅甘夏、文旦は潤沢な入荷予定ながら、はっさく、せとか、はまさきなどは終わりがけで少量となる。メロン類は入荷が本格化するのはまだかなり先ながら、アンデス系がちらほら目につくようになってきた。
 輸入物は前週より変化なし。バナナは安定して入荷する。ブドウ類は赤・緑のシードレス、レッドグローブが中心だ。ミネオラ、マーコットなどマンダリン系が潤沢である。オレンジはレギュラー品に加え、高糖度系のブランドが増加傾向となる。

母の83歳誕生日と長男からのプレゼント

今日は母の83回目の誕生日である。
現在、父91歳、母83歳で二人とも健在だ。
ありがたいことである。

親不孝な私は母の誕生日に何かしてあげた記憶が全くない。
その分、妻と子(母の孫)がやってくれていてありがたい。

写真は20歳になった長男が母(彼にとって祖母)へのプレゼントに買ったものだ。
近所の花屋で鉢植えであつらえてくれた。
花屋は長男を馴染みの客と認識している。
過去に何度も母(私の妻)へ、祖母へ(私の母)と花のプレゼントをしているからだ。

「今日はどなたへの贈り物?」
「あ、祖母です」
「おばあさまお元気?」
「色々ありましたけれど、まあ元気です」
こんな会話を交わしたらしい。

昔のことを思い出す。
確か長男が5歳か6歳の時だったか。
妻の誕生日に、「今日、誕生日だね、今晩どうしようか」などと話していたら、長男がいつの間にかいなくなった。
あれ?どこ行った?
と思っていたら、またいつの間にか戻って来て、いきなり
『ふんっ!ふんっ!』と言いながら、妻に向かって花束を突き出した。
妻はびっくりしながらも「えっ?えっ?ありがとう」と感激していた。
夫婦の会話で自分の母が今日誕生日だということを知り、こっそり家を出て近所の花屋に行って、小遣いで花を買ったのだ。
『ふんっ!ふんっ!』と厳しい表情で拳を突き出していたのは、彼なりの照れだったのだろう。
長男と近所の花屋さんとの付き合いはここから始まった。

母はもらった花をスマホのカメラで撮影し、小田原の娘(私の姉)にラインで知らせていた。
孫からプレゼントをもらって嬉しくないはずがない。
長男はあまり喜怒哀楽を表に出さないタイプだが、私より遥かに心根が優しい。
私はこんなことを教えられないし、妻が影響を与えたとも思えない。
やはり彼自身が生まれながらに持っているものだろう。

長男はお祝いとしてケーキも買ってきてくれた。
6個買って、ジジババに最初に食べたいのを選んでもらって、残ったのがこの写真である。
お相伴に預かって、美味しくいただいた。

2月の実績から見る野菜の現状

2月の営業が終了した。

以下は2月の我が社の販売実績(野菜のみ抜粋)を前年2月と比較した数字である。

根菜類 数量73%、金額104%、単価142%

葉茎類 数量100%、金額102%、単価102%

果菜類 数量97%、金額84%、単価86%

豆 類 数量146%、金額147%、単価100%

土物類 数量98%、金額130%、単価133%

香妻類 数量78%、金額67%、単価86%

菌茸類 数量85%、金額99%、単価116%

山 菜 数量71%、金額73%、単価103%

前年対比というのは会社にとって重要な数字である。

単に業績が良かった悪かったではなく、多面的な意味合いがくみ取れるものだ。

それは社員の頑張りの成果でもあるし、社会情勢の反映でもある。

単価は経営にとって高いほうがベターだが、営業努力で上下するというより、全国のマーケットを支配する相場で左右される。

よって単価は外部要因と考えた方が理解しやすい。

野菜のカテゴリーによって大きく凸凹が出ている。

根菜類と土物類がとても高かったことがわかる。

生産量が少なかったからで、根菜の数量の激しい落ち込みがそれを裏付けている。

だが土物は数量98と健闘したため、金額で昨年より3割増という好結果を残した。

これは営業社員の集荷の努力が実ったと評価すべきと思う。

逆が果菜類と香辛妻物類で、単価が86%と安い。

果菜が安いのは主力のトマトとキュウリが安かったからだ。

どちらも家庭でたくさん食べられる一般野菜の代表格だが、業務需要もとびきりウエートが高い品目であり、コロナ禍の業務不振により値も大きく落ちた。

香辛妻物類はもろに業務需要不振の反映である。

安くても売れない。

店がやってないのだから。

だから数量も出ない。

いわゆる数量減の単価安という最悪のパターンだ。

今季はどんな優秀な人間であっても前年比増に持っていくことはできない。

それほど環境が悪い。

果菜類は課題が残る。

スーパーの青果の売上は好調なのだ。

いくら業務需要が落ち込んだとはいえ、数量減はいただけない。

安いからこそ、量販店筋へは数量を大幅アップに入れ込まなければいけないというのが卸売会社の思いだ。

それが果たせなかった。

その逆が豆類だ。

実はある小売商とある産地との間にわが社が入り、豆の企画が実現した。

ゼロからの取り組みが功を奏し、純粋に去年よりも売り上げ増につながった。

これは営業の企画の勝利。

こういう事例をたくさん作っていかなければならない。

本来、企業は対前年比よりも対計画比を重視しなければいけない。

だが、毎年毎年、毎月毎月、毎週毎週、対計画比の達成がままならず、社員一同くやしい思いをしている。

計画達成に対する執着心を強く持ち、具体的に数字を作っていく行動力が求められる。

大阪屋ショップの社長は熱かった

ひょんなことから、富山県のスーパーマーケット・大阪屋ショップの平邑秀樹社長が同スーパー青果部の従業員たちに訓示するのを聞く機会を得た。

語ること15分間。
次々と溢れだす言葉は熱湯のごとしだった。
熱い。
熱血だ。

みんな、うちの今期の達成目標はなんだか頭に入っているか?
スマイルスーパーマーケットの実現だ。
(「スマイルスーパーマーケット」は大阪屋ショップが2017年から掲げる企業スローガンである。表記的にはハートマークを付けた『スマイルスーパーマーケット』が正しい。)
みんな、会社の社訓をちゃんと諳んじることができるか?
各店の朝礼では店員全員に徹底してくれ。
うちはお客様に対する気配りではどこにも負けない店になるんだ。
どこよりもいいものを安く売るんだ。
安いだけじゃだめなんだ。
美味しいもの、品質のいいもの、鮮度のいいものを安く提供してこそ本当なんだ。
そして、競合店のいいところはどんどん見習って真似をしろ。
昔、いいことだとやり始めたのに、いつの間にかやめてしまったこともあるだろう。
まだまだ改善できるところは多々ある。
今はコロナでスーパー業界は売り上げが好調だ。
しかし油断しては絶対にいけない。
今こそ、日頃の取り組み姿勢が大事なんだ。
次の時代に必ず差となって表れる。
商品は箱から出して陳列するのが基本だ。
その時に品質もチェックできるし、きれいな売場になる。
手間暇を惜しんで箱のまま店頭に出すばかりではダメだ。
そして、仲間を敬う売場にしよう。
高圧的な態度はリーダーとしてはもっての他だ。
仲間には感謝の気持ちを忘れずに。

そう言って「次があるので」と颯爽と帰って行かれた。
無断でコメントを上げて叱られるかもしれないが、おっしゃっていることは大変素晴らしい内容ばかりなので、ご勘弁下さるだろう。
数人が集まるだけのチーフ会議で、わざわざ社長が足を運んでこうも熱く語るとは。
このスーパーの実力の秘密を垣間見たような気がした。

どちらかというと、平村社長にはクールな印象を持っていた。
だが、これは私の大きな勘違いだった。
熱い方だ。
経営者として、大いに見習わせていただきたい。

NHK BS1スペシャル「豊洲市場 コロナ禍の5か月」レビュー

NHK BS1スペシャル「豊洲市場 コロナ禍の5か月」
放送日:2021年2月23日 午後8:00~午後8:50 (50分)

昨年9月4日に初めての感染者が出て、11月にはかなりの数に上った豊洲市場・水産部のドキュメント番組である。
前身は言わずと知れた築地市場。
水産では日本最大の卸売市場であるだけに、感染拡大は衝撃は大きかった。

豊洲に仕入に来るのは業務筋が多い。
外食産業の営業自粛でただでさえ売り上げは減少していた。
大手仲卸では前年比で10億円以上の売上減。

でも水産の仲卸業者は踏ん張っていた。
新しい販売先を開拓しようと宅配事業に乗り出す業者もいた。

そこへきて秋口からの市場内感染は痛打だった。
市場そのものを閉鎖しようかという意見まで出た。
水産仲卸組合は組合員(水産仲卸業者の従業員)全員のPCR自主検査を呼びかけた。

自主検査は両刃の剣である。
しかし、市場の信用を守り、継続的な運営を続けるため、血を流す道を選んだ。
水産仲卸のリーダー陣は立派だと思う。

ただし検査を受けない人も2割ほど出た。
零細な仲卸は1~2人の家族経営である。
そこでもし陽性反応が出たら即廃業を意味する。
全員検査といっても任意であった。
その仲卸の経営状況を考えれば責められない。

結局、その一斉検査では3,111人中、71人が陽性だったそうだ。
(豊洲の水産仲卸では現在までの感染者累計は160人に上っている。)
陽性率2.3%。
これは決して高い率ではない。
私は、市場の人々は感染対策に繊細に対応し、注意深く来られたのだと信じる。

だが、豊洲は一つの島のようなものだ。
たとえ2.3%でも、外の人が見ても中で働く人から見ても汚染島のように感じられたのではないか。

豊洲は「閉鎖型市場」であり、コロナでもろに裏目に出た、という見解も番組内であった。
私はこれは勘違いだと思う。
たしかに豊洲はコールドチェーンを強く意識して閉鎖型構造になっている。
しかし、換気設備もしっかりしているはずだ。
もし閉鎖型に問題があるのなら、青果棟でも同じように感染者が出たはずだ。
今回、青果棟では幸い感染者はほとんど出なかった(と聞く)。
だが豊洲の水産の場合、仲卸棟の狭隘さはひどい。
なぜ広大に建て替えたのに仲卸店舗はかくもせまっ苦しいのか、その設計コンセプトは全く理解できない。

番組内では、閉鎖型を回避するため、シャッターを全部開放したとの話もあった。
豊洲の高度な機能を捨て去ってしまったわけだ。
なんともやりきれない。がこれも仕方なかっただろう。

年が明けてさらに状況はさらに悪化する。
顧客からの仕入注文のキャンセルの嵐だ。
末端の外食産業には時短営業に対して助成金が出るのに、中間流通段階にはまったく支援がないとの不満が巻き起こる。
ようやく40万円の一時金が出ることになるが、コロナのために売上が50%以下になった場合という条件が付く。
バカな。
50%も売上が落ちたら、40万円ぽっちもらったところで会社は持たない。

この支援策の皮膚感覚の欠如にはあきれるばかりだ。
政治家やお役所は所詮他人事としか思ってない、と業者が怒るのももっともである。

私は番組を観て沈鬱になったと同時に、感動もした。
仲卸の社長さんが繰り返し言った。
“我々には食品流通を守る使命がある”
“絶対に(流通を、商売を)止めちゃいけない”

まったく他人事ではない。
生鮮食品を一日も止めることなく安定供給し続けることが卸売市場の存在意義である。
そこで働く者にとって、この使命感こそが仕事における矜持なのだ。

アスパラの生育状況

子会社である「ファーム菜四季」の穴水農場では、石川県のファンド事業を利用してアスパラガスの産地化に取り組んでいる。

計画ではハウスを10棟建て(現在はまだ8棟)、アスパラガスを育てる。
地元の農家の担い手を募集し、管理してもらう。
ファームは使用料や手数料を徴収するが、できたアスパラの収益は担い手のものだ。

これで能登地区におけるアスパラの生産拡大、穴水の担い手養成、本社丸果の取扱高アップを図る。
一石二鳥三鳥の思惑だ。

だがアスパラが収穫できるようになるには時間がかかる。
順調にいって3年だ。
アスパラガスは野菜のなかでも珍しい多年草で、2年間はひたすら根っこを育てる。
根っこは太い貯蔵根となり、養分を蓄えて株が大きくなっていく。
3年目からようやく収穫できるようになる。
その後はひとつの株で10年以上も収穫できるので、2年間は我慢我慢だ。

昨年育てた茎部分はなんと!バーナーで燃やす。
写真のように、後には黒焦げの茎の残骸が残る。
しかし根っこはちゃんと生きている。
根からまたアスパラの芽を出すのだ。

食べてみた。
うまい。
生でかじってもシャキシャキと歯触り良く、甘みもある。

だが、今年はこれは全部切って捨ててしまう。
もったいない!?
いや、ここは涙を飲んで切って捨てる。
これを育てては養分が取られ、肝心の根に栄養分が行き渡らないのだ。

素人の私にとってアスパラ作りは不思議なことだらけだ。
今のところ、行程は順調らしい。
数年後、石川県能登地方のアスパラ産地の一角となることを目標に今は準備期間の真っ最中である。

年齢とともに生活を変える

歳をとるに従い、昔は平気だったことが平気でなくなってきた。
例えば睡眠不足だと翌日のモチベーションがガタ落ちとなる。
例えば仕事で根を詰めても集中力が長時間続かない。
例えば出来事や重要なことがらについてすぐに忘れてしまう。

反対に、仕事にせよプライベートにせよ、やらなければならないことが増えている。
責任も重くなっている。
若い時と同じ生活パターンではこなすことができないし質も良くならない。

だから、昨年あたりから、生活を変えることを意識するようになった。
①睡眠時間を7時間確保する。そのためには8時台に床に就かねばならない。
②出社時間を早める。ただし私の立場で出社が早すぎると社員には迷惑なこともあるので、この先ずっとではない。
③16時間の空腹時間を作る。適正体重維持のため。オートファジーによる体調管理のため。
④瞑想によるマインドフルネスを実践する。精神的プレッシャーをコントロールするため。
⑤運動と筋トレを継続する。現在は1カ月に100km、ジムに月10回をノルマとする。ダイエットと体調管理のため。
⑥記録の仕方を工夫する。これは難しい。今も試行錯誤中。このブログを書き続けるのもその一環。
⑦料理を習う。食の知識を身につけるため、生活を豊かにするため、妻の手助けをするためなどやってみると効用多し。
⑧勉強をする。今は会計の勉強。なんとか早く簿記2級は合格したい。また、YOU TUBEなど手軽な媒体を使って広く浅い知識を集める。
⑨その他、細かい生活習慣改善。趣味(長唄、端唄)の継続。観葉植物の手入れなど。タバコはやめて18年が経過した。酒も家では飲まない。

昔なら、味も素っ気もない生活と感じたかもしれない。
が、今となっては、もっと若いころからやっておけば良かったのにと思う。
少なくとも、上記は手がけて確実に今の自分にとってプラスになっている。

年齢とともに生活を変える決断と行動をこれからも続けていく。
老人に域に突入すればもっと変化を迫られるだろう。
衰えを遅らせ、工夫でカバーし、むしろ今より高いパフォーマンスを。
私は90歳まで進化する。

青果物の週間情報 【2021-W09】

■週の概況 第9週 2/22(月)~ 2/27(土)

【全体】
 三寒四温というにはあまりに激しい寒暖差が続くが、この週も同じような展開と思われる。冷え込みで青果物は生育が遅れ、ここまで増量ペースが上がらない品目が多かったが、太平洋側の日照は良好でもあり、この週からはかなり潤沢感が出てくる見込みだ。野菜は安かった去年に比べれば全体に高めながら、平年並みもしくはやや安めの市況が続いており、この週も大きな動きはないと予想する。
 消費的には、ひな祭りに関連した食材のニーズが高まるタイミングだ。青果物でいえばキュウリ、菜の花、きぬさやなど。春の野菜(たけのこ、春きゃべつ、山菜)、サラダ野菜も需要が高まる。

【野菜】
 白菜は安値感あり。キャベツ・レタスは比較的動きが良いようだ。ホウレン草、小松菜は水曜から一気に潤沢感が出る見込みながら、激しい寒暖差のため日持ちに難が出てくる可能性があり、管理面で注意が必要だ。きのこ類では原木115が最初の出荷の山に来ておりこの週もまずまず潤沢な入荷予想だが、しめじは動きが低調で弱含みだ。
 果菜類は全体的に増量傾向にあるものの、冷え込みにより増加ペースは緩慢だ。キュウリや菜花はひな祭り需要で引き合いも高まることから堅調な予想。豆類もスナップを中心に流通量・需要ともに高まる。トマト・ミニトマトも増え方は穏やかであり、価格に保合の見込みだ。ナスは順調な増量を見せるだろう。
 根菜類では筍が春の商材として人気ながら、冷え込み+裏年で本格的に増えてこないのがもどかしいところ。平年に比べて数量が少なく単価高となっている。人参が出回り量が少なくやや強気配ながら、その他の根菜土物類はおおむね横ばいとなる予想だ。

【果実】
 ひな祭り需要で一番の売れ筋はイチゴである。今季は順調な出回りが続いており、この週も安定した入荷が見込まれる。リンゴも潤沢な定番品として入荷継続。柑橘はデコポン、いよかん、甘夏はこの週も順調だ。せとか、はまさき、八朔は終盤にさしかかるタイミング。甘平は終了した。アールスメロンは冷え込みにより生育鈍く量は少ない中で大玉良品は高値である。その他メロン系はごくわずかに始まっているが、本格出荷は3月に入ってからとなる。
 輸入物で注目株は米国産オレンジで、高糖度系の品種・ブランドが増えてきている。価格はレギュラーより一段高値ながら食味が非常に良く、国内産柑橘と比しても十分な競争力となる。マンダリン系の商品群も増え、グレープフルーツも順調潤沢だ。バナナは安定、ブドウ類も赤・緑のシードレス、レッドグローブが順調である。

爺さま(父)の確定申告

数年前から爺さま(父)の確定申告の手伝いをするようになった。
手伝いといっても、書類の整理程度である。
爺さまは昔から申告には会計事務所を使っており、書類作成や提出はプロがやってくれる。
したがって、こちらがやることと言えば、申告に必要な証書類(保険料や年金、株式配当など)を揃えるだけだ。

しかし、それがなかなか難儀なのだ。
現在91歳。
歳の割に意気軒高だが、証書の管理は年々苦手になっている。
毎年2月に入ると一度や二度はあれがないこれがないと大騒ぎになる。

婆さま(母)は大いなる被害者だ。
証書はお前が持っていたはずだと怒鳴られる。
毎年、婆さまにとっては憂鬱極まりない時期だ。
証書類は婆さまが管理するものもあるが爺さまが自分でしまってしまうものもあり、どこにやったと怒鳴られても、いやいや犯人は爺さま自身だろうということはよくあるのだ。

そんなプチ悲劇が目に余るので、数年前から書類管理を手伝うようにした。
もう爺さま婆さまは管理をやめて、目を通した証書はすべて私か妻に回せ。
申告の時期が来たら、出すべきものは私が揃えてあげる、と。
それでも爺さまはプライド高く、これこれはわしが管理する!と手放なさないものも未だ多数残っている。

それにしても、申告に必要な証書類がたくさんある。
年金関係、保険関係、医療費関係、株式配当関係、不動産関係…。
私は今年、上記証書類を可能な限り写真に撮って記録した。

かつては毎年数万円を会計事務所に支払っているのを横目で見て「もったいないなぁ、自分で申告書を作ればいいのに」と思っていたが、今となっては絶対に外注がいい。
パターンさえ毎年同じなら私でもできるが、何が必要で何が不要か、新規の条件が加われば私でも判断がつかない。

うちの爺さまは平均的な老人よりも揃える証書は多いかもしれない。
それにしても、過不足なく証書類を集め、それを正しく計上し、申告書類を役所に提出するまでの一連の手続きを、本当に後期高齢者が一人でできるだろうか。
私自身の確定申告より複雑怪奇じゃないか。
世の中の人々はちゃんとやっているのだろうか。

マイナンバーというものを強制的に交付しておきながら、なぜかくも確定申告が複雑怪奇なのか。
大いに理解に苦しむ。
少なくとも、役所からの交付物など、添付・計上する必要性がないと思うのだが。

それはとにかく、うちの親に関しては今年の経験でなんとかパターンを把握した。
昨年は3度ほど爺さまがブチ切れたが、今年は1度半ぐらいで済んだ。
来年はゼロを目標にしたい。
そして、自分の申告はちゃちゃっとスマホで…できるかどうかはやってみてのお楽しみである。