産業構造はこれでいいの?

ネット通販が利便性に優れていることは言うまでもない。
そして、価格競争で優位に立っているのも周知の事実だ。
それが当たり前の世の中になってしまった。
でも、本当にそれでいいのだろうか。

愛用していた腕時計が壊れたので、親戚が経営する時計店に同じメーカーの最新の商品を取り寄せられるかどうか聞いた。
そのメーカーの商品は普通の時計店では扱っていないと思う。

数日して応えが返ってきた。
「取り寄せられないことはないけれど、Amazonで買う方が安いね。うちの店がAmazonから買ってそのまま渡そうか?だったら、自分で買った方がポイントがついていいよね」。

何ちゅーことか。
産業構造はこれでいいの?というと大袈裟かもしれないが、なんかおかしい。

これまた大袈裟に言うと、資本主義っちゅうのは、最終的にごく一部の勝者だけが利益を独占し、大多数の他者は撤退を余儀なくされる。

能登特産の干し柿「ころ柿」の初出荷25万円!

左が堀他の松崎さん、右がJA志賀の新谷(あらや)組合長

能登特産の干し柿「ころ柿」の初出荷25万円!

石川県の青果物はブランド品ラッシュだ。
本日初荷を迎えたのは能登のJA志賀町の特産品「ころ柿」。

地元ブランドの初せりでは何度も最高値で登場している青果専門商「堀他」が特秀桐箱仕立て12個入り1箱を25万円でせり落とした。
堀他は直営のカフェでお客さんに振る舞われるとのことだ。

堀他の松崎氏はインタビューに応え「生産者のみなさんがいいものを作ってくれる。僕らに出来ることはできるだけ高く買ってあげることだ」とおっしゃった。
地元ブランド品を支えてくださる想いに本当に頭が下がる。

ころ柿は地理的表示保護制度(GI認証)に登録されている。
食べる芸術品とも言われる美しいあめ色の果肉が特徴で、生産農家が一個ずつ手もみをすることで柔らかくきめ細かい干し柿に仕上げる。

原料となるのは「最勝(さいしょう)」という干し柿に向いた系統品種だ。

ほぼ12月丸々1ヵ月間販売され、贈答用にも家庭内でのお茶菓子として普段使いにも利用される。
今年より通常の化粧箱の他、よりお手軽にお買い求められるよう、ハーフサイズ箱や一個ばら売り規格も併用しての販売となる。

私は初市の祝儀価格が高騰しすぎることに若干疑問も感じているが、産地がこれで勢い付くのも一つの事実。
ただし、前述した堀他の松崎氏のように、買い受けて支えてやろうという人の善意次第であるということを忘れてはならない。

また、最近果実では松崎氏が支えてくれることが多い。
ありがたいことこの上ない。
が、願わくばもっと多くの方々が、次はオレだ、いや我こそが次の主役だと競争し、業界全体が活況を呈してくれれば良いと感じる今日この頃である。

青果物の週間情報 【2020-W49】

■週の概況 第49週 11/30(月)~ 12/5(土)

【全体】
 前週同様、露地野菜は潤沢な出回りが続き、需要よりも供給量が大きい状況である。野菜全体の平均単価は過去5年で一番低く、特に重量野菜の市況が低調だ。この週は冷え込みが強まり、煮炊き商材の消費が活発化することが期待されるが、価格を押し上げるまでには至らず、しばらく苦しい販売状況が続くと思われる。また、コロナウイルス第三波の影響で業務用野菜の動きは再び停滞気味であり、早期の収束が求められるところだ。果実は概ね予定通りの順調な入荷と販売であり、相場も例年並みの見通しである。
 青果全体に厳しい販売環境が続く中だが、干し大根、原木椎茸、ころ柿など石川県独自の季節商材が出てくる時季であり、売場作りにうまくアクセントをつけたいところである。

【野菜】
 葉茎洋菜類は市況低迷の品目が目立つ。露地野菜の主力である白菜・きゃべつ、レタスなどおしなべて安値。ネギもここにきて大きく値を下げ、この週も弱含みが続く。ホウレン草・小松菜等の菜類も同様に低調な価格帯だ。ブロッコリーは前週に各地区から一挙に出て大きく値を下げたが、この週はやや沈静化する見通し。菌茸類は他の野菜に比べて比較的堅調である。
 果菜類も動きは弱いながら、胡瓜やナスなどは冷え込みで生産量が落ち、価格は横ばい予想となる。ただし秋口に堅調だったトマトは県外産の増量を見て下げるだろう。南瓜は地物の入荷もあり、平均単価としてはわずかに上げを見込む。
 根菜・土物類は品目によりけりである。依然として大根は深刻な市況低迷が続く模様。人参はようやく岐阜県産が始まった。れんこん・さつまいもは需要期に入るが、今年はどちらも小玉傾向であり、やや数量不足で強含みである。長芋は青森から秋掘りが始まるが、逆に太物比率が例年より高い。馬鈴薯・玉ねぎは保合。さらにこの時季のものとして、北海道産の百合根、石川県産の干大根が出回る。特に干大根はこの週がピークであり、品質も上々である。

【果実】
 国内果実では順調に入荷中の早生みかんに加え、デコポン・紅マドンナといった食味の評価の高い柑橘類が出てくる。デコポンは鹿児島から「大将輝」が、「紅マドンナ」は愛媛からの入荷。いちごは愛知・長崎・福岡から順調な入荷を見込みむ。柿は平核無系が終了し、富有柿系も晩期に入っていく一方、JA志賀のころ柿が30日から共撰スタートとなる。国産キウイは福岡県から入荷。りんごはまずまず順調ながら、長野県産はつる割れなどが出ており正品率が例年より若干低くなっている。洋ナシではラ・フランスに加え新潟産のル・レクチェも入荷する。
 輸入フルーツは各品目に変化はない。バナナ・パイナップルはフィリピンを中心に順調な入荷である。グレープフルーツはメキシコ・米国・イスラエルなど各国からの入荷。キウイはニュージーの定番品に加え、米国から酸味の少ないキャンディキウイも入荷する。その他、アボカド、HDメロン、ブドウ類など順調な入荷を見込む。

藤本流 ふじ与会 第49回 端唄おさらい会

本日、藤本秀佳与会主の「藤本流 ふじ与会 第49回 端唄おさらい会」が能楽堂別館で催された。
会主はコロナ禍で開催するかどうかも悩まれたらしいが、昇格されるお弟子さんが3名いらっしゃることもあり、そのお披露目はやっておかなければと決行したのだ。
ただし、無観客である。

無観客だが、お弟子さんたちは全員正装。つまり着物で舞台に臨んだ。
司会進行、幕、音響、照明なども今までの発表会同様に段取りする。

見るものもいないのに、誰のために?何のために?
それは自分のためであり、会のためだ。
見るものはいなくなどない。
お弟子さんが相互に成果を認め合う。

みなさん、無観客でも緊張感はいつも以上のものがあった。
こうした姿勢から学ぶことは多い。

そして、この会は、ファンが多いのである。
普通、こういう素人の芸能ものは自己満足が多く、見にくる人はお付き合いが多い。
心の中では「どこがいいのだかわからんなぁ」「素人なりに下手くそだなぁ」と思っている。

この会は違う。
知った人が出るから来ているのは間違いないが、皆、楽しみにしてやってくる。
そして出し物に対しては心から楽しんで帰られる。
観客は皆、ニコニコ笑っている。
一緒に口ずさんでいる。
これが端唄、俗曲の良さだ。

伝統芸能である長唄に対し、もっと気楽で自由な端唄。
どちらがいいと比べられるものではない。

今回、無観客だったのはとてももったいないことだった。
お弟子さんたちは皆、本当にひたむきに日頃の研鑽を披露しあった。

ふじ与会は来年春に記念すべき第50回を開催する予定だ。
願わくばコロナが収束し、多くの人がご来場できますように。

野菜、過去5年で最低価格

野菜がえらいことになっている。
平均単価は過去5年で最低。
特に重量野菜と呼ばれる大根、白菜、キャベツが安い。玉ねぎもずっと安い。

ブロッコリーはもっとひどい。
今年は台風が襲わなかったこともあって、地元産が爆発した。
予定の数倍の量が一気に出てきた。

売れ筋のサイズはまだしも、小粒すぎるもの、大粒すぎるものは値段がつかない。
我が社の直営農場も収益計画がかなり狂った。
見込み単価の6割の単価では作れば作っただけ赤字だ。

農協は、12月に入ってからも出荷が欲しいので、新規生産者には秋口に定植するよう指導してきた。
それがこれから出てくる。
値段がつかないかもしれない。
農協の指導のもとに栽培してきた生産者は怒っている話も聞こえてくる。

農協も悪気があったわけではもちろんない。
こんな自体になることは誰も想像できなかった。
これだから農業は難しい。

もう、これでブロッコリーを作るのはやめた、という農家も増えている。
しかし、おそらく来年は逆になる。
我慢して来年も作り続ける農家は来年は良い値で売れる可能性が少なからずある。

農家は2〜3年周期で考えなくては。
裏・裏を言ったら目も当てられない。

だが、野菜のような欠くべからざる生命産業は、作り手の収入は安定させるべきではないのか。
今年は散々だ、来年もどうなるかわからない、では安心して物作りに専念することはできない。
やはり、日本の農政は曲がり角に来ている。

連続テレビ小説「エール」レビュー

NHK朝の連続テレビ小説「エール」がこの日、終わった。
最終回はNHKホールからの特別企画で、キャストが総出演して古関裕而の名曲をライブで歌うものであり、物語自体は昨日26日で終わっている。

朝ドラは2015年の「まれ」以来すべて観ている。
過去の人気作「カーネーション」「ちりとてちん」もDVDで観た。
このように、私は一応“朝ドラファン”である。
ただし、名作だったと思える作品は多いわけではない。

「エール」は、個人的にはベスト3に入るいいドラマだった。
作り手がまじめに取り組んできたのが伝わってくる。
特に戦争以降の後半は、重く暗い時期を逃げずに、流さずに描いた。
史実はどうだったか、実際の人物像はどうだったかは横に置く。
ドラマとしてはとても誠実に作られ、感情移入できるシーンが数多くあった。

「エール」は数々の苦難に見舞われた。
主人公は1964年のオリンピックの開会式のテーマ曲を作った古関裕而氏がモデルであり、昨年の大河ドラマ「いだてん」とともに、今年開催されるはずだった東京オリンピックを意識してのタイミングだったが、コロナウイルスでその目論見は見事に飛ばされた。

重要な役回りの志村けんがコロナウイルスにより他界。
番組自体も途中で収録休止。
2週間分を短縮し、再編集を余儀なくされる(当初26週130回の放送予定が24週120回に変更)。

それでも、終わりよければ全て良し。
スタッフとキャストは苦難を乗り越えようとどこかで誓い合ったのではないか。
ドラマを通してそんなムードを何となく感じ取った。

主人公・古山裕一はクラシック音楽への情熱があるものの流行歌謡の世界に入り、やがて戦争で軍事歌謡の旗手となる。
悲惨な戦争体験を経て、自分が手がけた曲が人々を死に追いやったのではないかと自責の念にかられ絶望し、一時は音楽を捨て去る。
しかし、やはり歌を通して、曲と通して彼は復活を遂げる。

自分はいつの時代でも、懸命に生きる人々を勇気付け、応援することに誠心誠意向き合ってきたことに矜持を持ったのだ。
それがタイトル「エール」である。
テーマ性が極めて明確なドラマだった。

「長崎の鐘」のエピソードは秀逸だ。
そして「栄冠は君に輝く」の誕生秘話は先のブログで書いた通り今風の言葉で言う「神回」だった。

ただ一点残念だったのは、妻・古山 音(おと)の扱いだ。
史実では古関裕而氏の妻・金子氏はオペラ歌手として活躍している。
だがドラマではオーディションに合格するも、それは実力で勝ち取ったものではなく、実は夫の名声に配慮した製作者側の思惑だったことがわかり、出演を辞退するという展開になり、プロとしてキャリアもそこで終わってしまう。

二階堂ふみはこの作品にオーディション一次審査から受けに来ただけあって、非常に真摯に役作りに取り組んでいた。
その頑張りに報いる栄光を妻にも用意して欲しかった。

今回の新しい試みとして、ドラマ部分は月曜から金曜の週5回であり、土曜はその週の総集編とした。
土曜日の放送はほとんど見ずにパスしたが、ペースとして週5回はほど良い加減であり、ビデオの撮り溜めも比較的容易に追いついた。
今回、コロナで10回(2時間30分)が短縮されたことになるが、全体長も私にはちょうどよかった。

これまでの朝ドラは中だるみが必ずあり、どーでもいい回が挟まれていた。
尺を合わせるための帳尻合わせの面があったのだろう。
エールは、コロナという外部要素により10回分の短縮を余儀なくされたが、これが一つの作品の完成度としてはかえって功を奏したと思う。
(それでも途中、父親の幽霊登場など明らかに蛇足的な回もあったが。)
これを機に、土曜は総集編、放送回数短縮が常体にしてよいと思う。

余韻に浸る暇なく、新ドラマ「おちょやん」が始まる。
杉咲花はツボにはまったら日本一の女優だ。
大いに期待している。
ただし、作品は本当に、脚本・演出・役者が三位一体に揃って初めて名作となるだけに、どうなるかはわからないが。

数は力なり 金は信なり 利は未来なり

タイトルの格言を自作した。

数は力なり、金は信なり、利は未来なり
(かずはちからなり、かねはしんなり、りはみらいなり)

「数量は会社の力を示す。金額は会社の信用を高める。利益は会社の未来を作る」という意味だ。

会社の会議は「数量増やせ、売り上げ増やせ、利益を確保しろ」が決まり文句である。
だが、全てを計画通りに達成するのは難しいことだ。
数量をやれば金額がダメと言われ、金額をやれば利益がダメと言われ、利益をやれば数量がダメと言われる。
営業社員にとっては永久に褒められない無限ループに入った気分だろう。

私は昔、勤めていた会社の重役に聞いたことがある。
数量、金額、利益で一番大事なのは何かと。
重役の答えは「全部大事」だった。
その時は答えになっとらんだろうと納得できなかった。

しかし、数十年経ち自分も経営者の端くれとなった今、「全部大事」と答えた心情もわからなくはない。
何とか、社員にうまく伝えることはできないかと思い考えたのが冒頭の言葉だ。

数は力なり。
金額は相場に左右される。結局、その会社の力を示すのはどれだけものを動かしたのか、の数量に現れる。

金は信なり。
対外的に会社はまず年商の大小で評価を受ける。
近年は昔よりその価値観は薄まったと思うが、会社の規模を表す一番の指標だ。

利は未来なり。
利益がなければ、会社は存続できない。
会社が発展するには儲けが必須。
社員を経済的に豊かにできるのも利益あってこそ。

三つで一番大事なものは明らかに利益。
だが、利益至上主義に陥ると守りに入り萎縮するのも人間の常だ。
「利益率」はあくまで目安であって、大事なのは「利益額」である。

利益が会議であまり机上に乗らないのは、把握が数量・金額に比べてし辛いからであろう。
だが、真っ当な会社ならば、その数字をちゃんと管理しなければならない。
社員一人一人まで。
私は会社の体質をまずはそこまで高めたい。

干し大根がスタート

冬の風物詩である干し大根のせりが始まった。

干し大根は読んで字のごとく、大根を干したものだ。
切ってそのまま食べるわけではない。
これを原料に加工して、たくあん漬けに使うのだ。

金沢市卸売市場に並ぶ干し大根は、日本海からの寒風で干されたものだ。
粟ヶ崎・五郎島のさつまいも生産者が、芋の掘り込みが終了してからかかる作業だ。

干す期間は大体1週間から10日間。
一般的に保存性を高くしたいほど長く干す必要があるそうだ。
上手に干されたものは、先っちょを持って曲げてみると何ともいえない柔らかさとしなびた感がある。
枯れた老人のかわいらしさに似ていると勝手に思っている。

たくあんを漬ける家庭は減った。
我が家でも漬けない。
だが、たくあんは食べる。
だから誰かに作ってもらわなければならない。

たとえば近江町の八百屋だ。
原料そのものも売るが、自家製のたくあんにしても売ってくれる。
青果のプロだけに素晴らしくおいしく仕上がっている。

でも本当は、家で漬ける食文化そのものを継承することが大事なんだろう。
一応、下記にしたためておく。
丸果石川のホームページに載っているのを簡略化した内容だ。

たくあんの作り方

干し大根(葉付き)
ぬか(干し大根の15%の量)
塩(干し大根の6%の量)
好みにより、ざらめ糖、唐辛子、昆布

1)容器にぬか、塩、お好みで細かく刻んだ昆布などを混ぜ込む。
2)容器の底に塩ぬかを振り、大根を隙間なく一段敷き詰め、上から塩ぬかを振りかける。3)これを繰り返し、段を重ねていく。
4)最後に大根の葉でふたをする。
5)塩を表面がうっすらと白くなる程度に振りかける。
6)落し蓋をかぶせ、重石を載せる。
7)4日~3週間で水が上がってくる。そこで重い石を軽いものに替える。
8)冬ならば1ヶ月くらいすると漬けあがり。

Nizi Project 視聴感想

6~7人の女の子たちがカラフルに飛び跳ねて歌う動画を最近よく見るので、この子は何?と聞くと、知らないの?NiziU(ニジュー)だよという。
6~7人でなく、9人いた。

韓国の敏腕プロデューサー・J.Y. Park氏がプロモートし、2019年7月に全国でオーディションを開催。
応募者1万人の中から26人を選抜し、まず日本で合宿トレーニング、そこから上位半分を選抜してさらに6ヶ月にわたる韓国合宿と選考テストを繰り返し、最終的に9人をメンバーとして2020年6月に「NiziU」を結成した。

その一連の模様はインターネット配信の他、ワイドショー「スッキリ」でも追跡放映され、結成前から大いに話題を集めていたのだ。

私がよく見たのはプレデビュー曲「Make you happy」のMVで、ビュー前なのに紅白歌合戦への出場が決定。
12月2日に「Step and a step」で正式デビューする。

遅まきながら、YOU TUBEでオーディションからファイナル選抜まで一連のドキュメントを観た。
1話約20分×40回。
はまった。そしてわかった。
バチェラー、バチェロレッテ、プロジェクトランウエイ、そして虹プロジェクト。
私はふるいにかけられるサバイバルものが好きなのだ。
ジャンルは何でもいいみたい(笑)。単純な男だ。
それはどうでもよい。

Nizi Projectを見て強く感じたことが2点ある。

1点目は、韓国のアイドル養成の教育システムのものすごさである。
日本のアイドルと比べ、K-POPのタレントの歌と踊りがうまいわけがよくわかった。
最新の設備、専門のトレーナー、計算しつくしたカリキュラムを整え、芸能人の卵を磨き上げることに注力している。

韓国人はものを合理的かつ徹底的に突き詰めることに優秀だ。
サムスン電子の社員教育にも似たような印象を持った記憶がある。
約1年間の訓練で、少女たちは本当に別人のように成長した。

人の習得過程で、技術をしゃにむに受け入れるべき時期がある。
吸収力が人生で一番優れている十代の若者に、あらん限りの技術を浴びせるのはまったくもって正しい。
この教育システムは韓国が日本のはるか上を行っている。
芸能界以外にも当てはまるのならば、あらゆる分野で韓国に負けてしまう。
日本人は韓国に学ぶべきだ。

2点目は、デビュー後に没個性に仕上げてしまうK-POP界の不思議さである。
選ばれた9人の少女たちは、オーディション過程ではとても個性的だったし、プロデューサーのJ.Y. Park氏も各自の個性を非常に良く評価していた。
一人ひとりは顔も性格も魅力も違う独立した個人だった。

しかし、それがグループとなり、衣装を着てメーキャップすると、見事に全員一緒くたになる。
ん?この子誰だっけ?
とわからなくなるほど、メークで顔を変えてしまい、しかも皆が同じ型にはまる。
そう私には見える。
(それとも私の目が開いていないだけで、ファンの人には個性的に映っているのだろうか?)

日本のアイドルは個性を重視、ゆえに時に技術の拙いタレントも出る。
韓国のアイドルは技術と美貌を重視、ゆえに皆レベルは高いが画一的。
これまでもよく言われてきたことだ。

Nizi Projectの選考過程は本当に面白かった。
しかし、NiziUになってからは私にはつまらなくなってしまった。
これはとてもとても不思議だし、もったいないことだ。

そして、10月から、メンバーの中では1、2位を争うほど人気が高かったミイヒが長期休養に入っている。
軽率なことは言えないが、まだ十代の若者だ。
メンタル面で問題が生じてのことではないか。

まだデビューしてもいない(!)アイドルグループなのに、かくも考えさせられた。
これからが本番なのか、それともデビューで物語は終焉なのか。
踊りと歌は日本でトップクラスの実力を持つアイドルグループだ。
この後は日本の大人たちが彼女たちを幸せな世界に導いてやるべきだ。

青果物の週間情報 【2020-W48】

■週の概況 第48週 11/24(月)~ 11/28(土)

【全体】
 野菜は総じて潤沢である。第47週は季節外れの暖かさもあって秋冬野菜の消費が止まり、値を下げる品目が続出したが、第48週もその流れを引きずり、販売面では厳しい環境を強いられる。ただ、寒気で冷え込みがきつくなり、低迷していた白菜はやや浮上に転じ、大根・玉ねぎは大底から脱け始める週になりそう。逆に永らく堅調だった果菜類はピーマンを筆頭に下落する展開が予想される。果実は各品目順調な入荷を見込みながら、干柿とイチゴが増えて売場に加えられるようになる。
 新型コロナウイルスの第三波は大都市を中心に想定以上に激しく、この週より北陸圏も感染拡大が心配される。不要不急の外出は再び自粛ムードになり、巣ごもり状況が再来するかもしれない。そうなれば販売環境はまた大きく変化することになろう。

【野菜】
 葉茎菜類は全体的には安値である。ただし白菜はどん底からやや上昇する週となりそう。ネギは地物が出揃う。ホウレン草は値ごろ感もあって引き合いは強い一方、小松菜はだぶつき感が強く苦戦する。ブロッコリーは地物のピークでだぶつき感がかなり出ている。気温低下でレタスの引き合いは鈍りそう。菌茸類では、寒暖差により原木椎茸の出方が良く、この週も降雨次第で潤沢な入荷が期待できる。
 果菜類は全体的に下げ。特にピーマンとナスは大きく弱含みであり、きゅうりやトマトも地物が切り上がって県外産の潤沢感が増し、さらに一段の下げと予想する。豆類は数量が少なくこの週は保合の見込みである。
 根菜類では大根が大きく低迷している中、地物が終了に向かい底を打つかもしれない。同じく大きく下げたかぶらも浮上の気配がある。蓮根は前週下げがままこの週は横這い。甘藷は五郎島の太物が少なく全体箱数も少なめであり、この傾向はシーズンを通してのものになりそうだ。里芋は前週の気温高により消費が鈍り、この週は下げ予想である。土物類では馬鈴薯は北海道産の少なさが顕著になり強含みである。玉葱は今までより入荷ペースが落ち、底値を売った感がある。ごぼうは需要期となり強含み。この週より徐々に地物の干し大根の入荷が始まる。

【果実】
 国内果実では早生みかんがピークで順調な入荷を予定する。りんごは青森と長野からサンふじ中心の入荷である。柿は生食の各品種に加え、干柿も多くなってくる。特に、能登のころ柿はこの週、個選品パックの入荷となり、共撰品は30日から開始予定となる。イチゴは例年より出遅れ気味ながらもスタートし、愛知あきひめ、長崎ひめのかを中心に徐々に増量し、遅れを取り戻していく展開となる。国内産のキウイも各県から少量ながら入荷が始まる。ぶどうは大きく減少し、シーズン終盤を迎える。
 輸入果実は品目構成に大きな変化はないが、パインでハニーブローというブランドが面白く、通常品より1週間程度収穫を遅らせ完熟させての出荷となり、糖度が高く食味良好となる。バナナ、グレープフルーツ、オレンジ・アボカド・キウイ・ぶどう類などすべて安定した入荷で価格は保合を見込む。