青果物の週間情報 【2020-W45】

■週の概況 第45週 11/2(月)~ 11/7(土)

【全体】
 例年11月に入ると秋冬野菜の需要が伸びるが、それ以上に地場のセミプロ農家や家庭菜園が一挙に成りだし、野菜の相場が下落するのがパターンである。ただ今年は平年より生育遅れが見られ、比較的堅調さを保つ傾向にある。とは言えこの週は価格を上げる品目は馬鈴薯・人参ぐらいで他の品目はおしなべて保合もしくはやや下げの予測。
 産地背景としては長野を中心とする高原野菜が切り上がり、諸々の野菜が関東や西南暖地の冬作産地に切り替わる。消費動向では、Go to トラベルで人の行き来は良くなってきたが、外食産業でよく利用される業務向け食材、加賀野菜などこだわりの農産物は平年より売れが鈍く苦戦するだろう。

【野菜】
 白菜、キャベツ、レタスなど葉物・洋菜類は、高原物から茨城・兵庫などに産地切り替わる。ネギは石川・埼玉中心ながら軸が細く、価格はやや下げの見通しだ。ホウレン草など菜類は順調でやや下げの予想。ブロッコリーは道産が終わり石川産中心となる。きのこ類は需要期で動き好調だが、地物松茸、雑ごけは切り上がってきた。
 果菜類は依然として量が少なく、例年より高値基調が続く。特にトマトは後続産地が追いつかず堅調。ただ本来が非需要期に入り引き合いは弱まっており、ピーマンを筆頭にそろそろ反落に転じそうな気配だ。
 根菜土物類では人参と馬鈴薯が強含み。人参は端境期に入って減少傾向、馬鈴薯はメークイン中心に思いのほか切り上がり早く上げ模様である。真反対が玉葱で、依然として引き合いを大きく超える入荷量が連日続き低迷中だ。里芋は福井・新潟から順調に入荷する。大根は石川県産が後半戦となり踏ん張っての保合予想ながら、他県産を含め全体傾向としてはやや軟調といえる。

【果実】
 国内果実はみかん・りんご・柿の三本柱にブドウ類、イチジク、洋梨などが脇を固める。みかんは早生が本格化。今年、九州は裏年であり、そう多くないとはいえ順調な入荷である。りんごは長野産がシナノスイート、シナノゴールドに加え、週末よりサンふじがスタートする予定である。柿はかほく市特産の紋平柿が始まり、今年は不作だった前年を取り返す順調な入荷を見込む。他、和歌山・岐阜・福岡より定番の渋柿・甘柿の入荷がある。国産ぶどう類、イチジクは日ごとに減少へ向かう。
 輸入果実は大きな変化なく入荷は概ね順調で価格は横ばいだろう。バナナは入荷量が今後改善へ向かう。キウイはゴールドが少なく、グリーンは潤沢。ブドウは国産ぶどうの減少を補うように各色シードレス系が本格化し、価格も今以上にこなれてくる見込み。

桂泉会10周年記念演奏会

桂泉会10周年記念演奏会

長唄「桂泉会」の10周年記念演奏会が開催された。
会主・杵屋君桂(きねや きみかつら)さんとそのお弟子さんが今日までの研鑽を披露する場だ。

実は本日の開催は、大いなる困難を乗り越えてのものだった。
10周年の節目として「一生で最初で最後(君桂さんご本人の談)」の大きな会にしたいという思いから、準備は2年も前から始まっていた。
当初は3月8日、県立美術館大ホールで やるはずだった。

ところが、昨年4月、君桂さんは自宅の玄関前で滑って転倒し、右手を骨折してしまう。
もちろん治療中は三味線は弾けない。
ご高齢の域にも入り、骨がくっつくのは順調ではなかった。
その後も長期のリハビリが必要となった。

さらにその間、自分のお弟子さんたちに稽古をつけてあげることもできない。
何よりそれが辛そうだった。

しかし、なんとか予定通り開催しようと2月までは頑張ってこられた。
そこへきての新型コロナウイルスである。
3月8日の演奏会が中止となった、と私が聞いたのは3月1日だった。
本当に無念だったろう。

今ですらコロナウイルス終息のメドは立っていない。
半年前はさらに闇の中だった。
延期ではなく中止、というイメージを私は持った。

ところが、数か月して、11月1日にやる、と言う。
しかも演目・出演者も全く変わらずだ。驚いた。
場所は料亭「金城楼」に変わることになったが、9月になって「金沢歌劇座」に変更と聞いてまた驚いた。
歌劇座は2000人から収容できる金沢でも有数の大ホールである。
金城楼だと密になるからという理由だった。
こうして、普通なら諦めそうなところを不撓不屈の精神で開催にこぎつけた。

終わってみると、歌劇座にして本当に正解だった。
確かに桂泉会を開くには広すぎる。
しかし、ホールに響き渡る音色は格別で、プロの舞台スタッフがサポートする照明等もとても格式高いものだった。

今回は、杵屋君桂さんとそのお弟子さんたちのみならず、錚々たるメンバーが賛助出演されている。

舞踊:藤間信乃輔
唄:杵屋君三郎、塩原庭村(杵屋三七郎改め)、杵屋喜太郎
三味線:杵屋新右衛門、杵屋彌四郎、杵屋彌太郎
囃子:望月朴清、望月太左衛、望月太満、望月太満衛
笛:中川善雄

素人衆にとって、この中で演奏できるのは分不相応はもちろんだが幸せという他ない。
そして、実際に各演目を聞いて心より堪能した。
囃子が入ると、長唄というのはかくも膨らむものか。

妻は今まで、長唄はどこがいいかわからないと言っていたが、今回ばかりは「聞き入ってしまった。日本の伝統芸能の素晴らしさがよくわかった」と感激していた。

杵屋君桂さんの桂泉会10周年記念演奏会の大成功を心より祝福します。
おめでとうございます。
ご苦労多かったでしょう。
諦めず私たちにも大きな感動を分けていただいたことに心から感謝します。

紋平柿の初せり

本日、石川県かほく市の特産・紋平柿の初入荷、初せりが行われた。
1個300グラム以上、糖度16度以上の特秀品に与えられる「プレミアム」1箱が10万円のご祝儀価格でせり落とされた。
購入者は金沢の青果専門商「堀他」で、直営のカフェ「HORITA205」でデザートとして来店客に振る舞われるとのこと。
堀他の松﨑さんは、ブランド農産物の初荷には「少しでも地元の生産者の励みになってもらえれば」と破格の値を出してくれることが多い。感謝である。

堀他の松崎さん

販促物としてオリジナルマスクも製作した。
かほく市のイオンで近くフェアを催し、購入したお客さんにこのマスクをプレゼントするらしい。
かほく市は繊維の街。
地元産の柿に地元産のマスクをつけて。
粋なはからいだ。

紋平柿のマスク

「紋平」と書いて「もんべえ」と読む。
石川県独自の柿で、渋柿の一種。
宝達山系の麓、かほく市高松地区が栽培の中心地だ。
11月上旬をピークに下旬までの出荷となる。
果重は平均で240g~280gもある極めて大型の品種で、濃厚な甘みと、とろみある滑らかな食感が持ち味だ。
抜群に美味い。
ブランド農産物は結局は食味がものを言う。
その点、紋平は極めて優秀な地元の特産品だ。

せり前に挨拶する油野かほく市長

今年は長雨による日照不足、猛暑による落ち葉現象の影響もなく、また台風被害もなかったことから生育は順調だった。
昨年が不作。だから今季は昨年分も含め巻き返したい。

石川県は広範囲で熊が出没している。
かほく市でも多くの目撃情報がある。
生産者は鈴やラジオで警戒を続け獣害を回避している。

ただ紋平は渋柿なので、熊に食べられることはめったにないそうだ。
ここら辺は面白い。

渋柿は、渋を抜く(正確には渋み成分タンニンが人間の舌に感じられなくなるよう不溶性にする)ことで甘くなる。
その方法にはいろいろあって、紋平はかっては「アルコール脱渋」という方法が主だった。
アルコール脱渋は、味はすばらしく甘く濃厚に仕上がるが、もの持ちが悪く腐りやすいという欠点がある。
このため、昔は遠方への流通がうまくいかなかった。
よって2013年より共撰は二酸化炭素を使ったガス脱渋に統一した。
集出荷場の脱渋空調施設で5日かけて渋みを除く。
これで品質が安定し、広域流通が可能になった。
高松紋平柿生産組合の農家は現在81戸。
新規参入者もいる元気な産地である。

「バチェロレッテ・ジャパン シーズン1」レビュー

【ちょいネタバレ】

Amazonプライム・ビデオで配信されている恋愛リアリティ婚活サバイバル番組「バチェラー・ジャパン」の男女逆転版。
今度は女が選ぶ番!という副題がついている。
モデル兼スポーツトラベラー(なんだその職業)のバチェロレッテ・福田萌子をめぐって17人の国際色溢れる男性陣が争う。

コロナ禍により(その理由ホント?)、当初夏に予定されていた配信が大きく遅れ、10月9日からとなった。
その代り初回4話、その後毎週2話ずつリリースされ、10月30日に全10話の配信を完了した。
結果的にテンポ良く観られて非常に良い処置だった。

まず率直な感想。
面白い。ヒジョ~に面白かった。
一切筋書きがなく、参加者たちのガチのアドリブで進行しているのならば、彼女彼等の即興能力は素晴らしいし、それを支えるスタッフ力にも舌を巻く。
観終わってから物議をかもすだろう結末は、この先もずっと話のタネになる格好の酒の肴だ。

即興力。
「バチェラー1,2,3」のレビューでも書いたが、これは集団催眠に近い本気の戦いであって、いわゆるやらせではない。
ただバチェロレットを除く参加者達はこれが恋愛ゲームであることも熟知していて、頭の中10に1、2は演出家的な思考、つまり番組を盛り上げるため自分はどう振る舞えばよいか、を冷静に計算している。
芸人でも舞台役者でもないのに、どこでこの即興力を磨いたのか、感心する。

スタッフ力。
男子17人という数字はなんとも中途半端で、もう3人ぐらい集めろよとは思うが、この個性溢れるメンツを集めたスタッフ力は大したものだ。
そして、2話ずつ一気に配信したのも、バチェロレッテのグレードからいって短期決戦の方がよいと判断したものと推測する。
福田萌子という稀代の勘違いヒロイン(後述)が次々ルールを破る中、最後までまとめきったのは相当な構成力である。

そう。
あくまで個人的な見解として失礼な物言いをするが、バチェロレッテはそれほどの玉ではなかった。
私から見れば彼女よりローズ、黄皓、マラカイの方がキャラとしては上だ。
杉ちゃんに至っては、はるかはるか高みのステージにいる人だ。

だが彼女は自分をそう思っていない。
自分の存在・自分の価値観こそがすべて。
「私の人生は私が決める。これは私の物語。」。

…はいはい。
とんでもない勘違いだ。

これは「バチェロレッテ」という名の恋愛ゲームなのだ。
それを萌子嬢一人だけ理解しておらず、勝手に自分の人生劇場に見立てた。
闘う男たちはけなげにも真剣、本気で取り組み、数々の名勝負を生んだ。
一人、また一人と脱落し、ついに最終勝者が決まるクライマックスの時を迎えた。
その刹那、ヒロインがゲームそのものを「なし!」と宣言したのだ。
暴挙である。

麻雀に例えれば、南4局オーラス、「ローン!」と言って逆転のメンタンピン三色イーペードラドラ倍満の牌を倒そうとするヒーローを横から飛び出してきたヒロインが「やだーっ」とさえぎり、盤上をグシャグシャに崩してしまったに等しい。

それじゃゲームが成り立たないでしょう、ということだ。
2ヵ月にも渡って闘いを繰り広げた男どもをちゃんと終わらせてあげなさい。
ローズ、マラカイの2on1しかり、最終ローズセレモニーしかり。
萌子嬢が“決めない”限り、彼らは“負け”られないのだ。
将棋が負けそうになって盤をひっく返し、なかったことにするのがいいか、ちゃんと負けて「でも楽しかったね」とするのがいいかを考えればすぐわかる。
勝ちも負けもできないのは何もしなかったのと同じことだ。
すべては萌子嬢が決められないせい。
萌子嬢は”決めない”ことを”決めた”わけだが、要するにそれは勘違いの無能力者に過ぎないということだ。

その点杉ちゃんはすごい。
ラストの全員集合の場で最後にやったパフォーマンス。
あれのおかげで自分が救われたことをわかっているかな>萌子嬢。
“決められない”バチェロレッテのダメダメさが、「バチェラー3」に負けず劣らずのモヤモヤ感、指原莉乃言うところの胸糞悪さを残すところだった。
その事態を杉ちゃんが収めようとしたのではないか。
やらせは基本的にないと信じるが、あのパフォーマンスだけはもしかして…?と少しだけ疑っている。
あれでなんとなく優勝は杉ちゃんで、でもその後のお付き合いでやっぱり振られましたとさ…というストーリーに近い印象になった。

稀代の”勘違いヒロイン”福田萌子によって一時はゲーム不成立、番組崩壊の危機に陥ったが、その他全員が大人だったために超傑作に仕上がったのがバチェロレッテ シーズン1である。
結果的に、ゲームを否定する暴挙に出たからこそ面白かった。
このシリーズはヒーロー・ヒロインが非常識なダメダメ人間の方が盛り上がるようだ。
かえすがえすもこのカオスを一つにまとめたスタッフ力は恐るべしである。

YOU TUBEではこの先数週間はバチェロレッテ・レビューで大いに盛り上がるだろう。
それもまた楽しみだ。
世の中には優秀なコメンテーターがわんさかいることを知ることができたのも「バチェラーシリーズ」の功績である。

電気自動車のバッテリーを長持ちさせるには

最初に結論を書いてしまう。
電気自動車を長く愛用するには、バッテリーを優しく扱うことが大切である。
酷使すると劣化が早まり、走行距離が短くなる。
どうすればより長持ちさせられるかを以下に記録する。

【結論】
①急速充電を避ける(できるだけ普通充電にする)
②満充電を避ける(20%~80%充電に止める)
③ちょこちょこ充電を避ける(できるだけ充電回数を絞る)

【補足説明】
①急速充電はバッテリーへの負荷が大きい。乱用は劣化を早める。
②リーフは100%に達すると充電を自動オフにする機能が搭載されているのであまり気にする必要はないかもしれないが、満充電なのに電力を送り続けることはバッテリーにはよろしくない。
③充電行為そのものがバッテリーに負荷をかけるので、回数そのものは少ない方がいい。

【私の生活スタイルから割り出す充電法】
①休日の前日に残50%(残り走行可能200km以下)、できれば25%残100km前後に落としておく。
②夜10時から朝8時まで普通充電し、80%、走行可能300km~350kmにまで上げる。
③1週間、充電しないで乗り、①の状態に戻し、②のとおり充電する
④1ヵ月の充電回数を4回か5回に止める。

【私の生活の諸条件】
・家の電力料金契約=夜割引「エルフ10(北陸電力)」
・夜10時から朝8時まで11.1円/kWh(昼は22.89円/kWh)
・上記10時間で180km~200km分の充電ができる(運行記録で算出)
・よって、土曜又は火曜日の時点で残り200kmを切ったら充電してよい。
・休日前日の夜から休日朝にかけて10時間充電するのが最も効率がよい。
・月走行平均距離を850kmとすれば850÷180=4.7回の充電回数となる。

【雑感】
電気自動車「日産リーフ」に乗って8ヶ月になる。
車が好きというわけでは全然ない私だが、とても気に入っている。
静か。きれい。コスト安。手間いらず。そして乗っていて気分がいい。

静か…エンジンはなくモーターで動くので静かで振動のない走行ができる。
きれい…ガソリン、エンジンオイルといった“汁物”がないので車が汚れない。
コスト安…電費はガソリンに比べ格段に安い。メンテナンスも少なくて済む。
手間いらず…今は洗車以外、スタンドに寄る必要がなくなった。
気分がいい…二酸化炭素を排出しないので、地球環境にやさしい行いをしている気になる。

デメリットは、ガソリン車より長距離を走れず、充電に時間がかかることだ。
ただ、私のリーフは2代目で2019年から始まった62kWhバッテリー搭載の「リーフe+」であり、満充電で400km以上走るので日常使用では十分だ。
充電時間も通常は自宅の専用コードで寝ている間に行うので気にならない。
ガソリンスタンドに寄る必要がなくなりかえって楽になった。
また、市街地にはたくさんの充電スポットがあり、高速充電を使えば万一の時も10分間の充電でかなりの距離を稼げる。

ということで、リーフには大変満足している。
良い車だ。
バッテリーの劣化を防ぎながらできるだけ長く愛用したい。

マイナンバーカードの不具合

マイナンバーカードの電子証明書の更新をして下さい、との通知が来たので市役所に行った。
そこで判明したのが、私のマイナンバーカードのICチップが全く機能していないという事実である。

ほらね。
マイナンバーカードについては前々からおかしいと思っていたのだ。

あらかじめ用意しておいた電子証明書の更新申請書は無駄になった。
結局、現マイナンバーカードを破棄して再発行手続きをするという、全く別の申請をする事になったからだ。

再発行のための申請書を書いて、役所にあった証明写真撮影ボックスで写真を撮った。提出した。
なんやかやで1時間ほど食った。
さらにまだこれからカードが出来上がるのに1ヶ月から2ヶ月かかるという。

再発行は通常有料だが、今回はICチップの磁気不良ということで無料らしい。
無料とはいっても、写真撮影に1000円使った(美肌モードにしてやったわw)し、諸々の手続きに時間取られたし、長い間、オンライン手続きがエラー続きでストレスあったし、マイナンバーカードにはいい思いが全くない。

昨年、確定申告をオンラインでやろうとしたが、パソリがマイナンバーカードを読み取れずエラーになった。
コロナ禍の特別給付金の申請では、スマホで申請しようとしても「認識できません」の表示が出た。

マイナンバーカードが悪いのかパソリ・スマホがおかしいのか、それとも私の設定や操作が間違っているのかその時はわからなかった。
ITのトラブルは、素人では原因が特定できないのが何より嫌い!

「マイナンバーカード 読み取りできない」でググると「マイナポータル」のサイトでは、カードリーダに接触してるか、ドライバーがインストールされてるか、Windowsの設定がちゃんとできてるか、といったこちら側の不備を想定する話ばかりで、カードそのものが壊れてるかも!と自身に原因がある可能性を提示すらしていない。

いかんぞマイナンバーカード。
別に個人情報がどうのと言う気はないし、そもそものコンセプトは悪くない。
住民票はコンビニでも取れるようになり、将来は健康保険証や運転免許証と一体化する。
スマホとマイナンバーカードがあれば財布がいらなくなる未来も実現すれば元に戻れないほど利便性は高いだろう。

だからもっと謙虚になってくれ。
そして、サービスの拡大とセキュリティの向上をバランス良く高めてくれ。
現時点ではシステムの運用体制が脆弱すぎる。

常体と 敬体

最近、ブログの文体は常体で統一している。

書き始めた頃は、その日の気分や内容(テーマ)によって適当に使い分けていた。
しかし、後でいろいろ見返すと、常体と敬体の混同はやはり良くないと感じた。
例え1日ずつ独立していても、一冊の本(このブログが本になることはないが)の文体に統一感がないのはやはりおかしい。

どちらにするかはやや迷った。
内容によって敬体がふさわしいと感じる場合が少なくない。
(少なくないどころか、7割ぐらいは敬体がよいと感じる。)
だが、時々「今回は絶対に常体だ」という時がある。
真面目な内容で、自分の思いを強く打ち出したい時などがそうだ。

敬体で書きたい時の方が多いが、少し調子が固くなっても常体に直すことはできる。
逆に、絶対に常体だという内容を敬体に直すのは困難だ。
なので、統一するならば常体しかないかな、と判断した。

一般に、一つの文書の中に常体と敬体が混在するのは日本語としてまずいとされる。
私がこれを意識するようになったのは小学校4年の時だ。
4年生になって、時間割に初めて「クラブ活動」という授業ができた。
私の通った金沢大学教育学部附属小学校では、スポーツクラブ、音楽クラブ、、など色々のクラブの中から興味があるものを選択する。
各クラブには4年生から6年生までが集う。
一週間の授業の中で唯一の学年縦断の場だ。
必然的に、6年生のお兄さんお姉さんは指導役になる。

4年生の私が選択したのは「読書クラブ」だった。
そこで、最近読んだ本の読書感想文を書いて、皆の前で発表することになった。

忘れもしない。
私のデビュー作は「大泥棒ホッツェンプロッツを読んで」だった。

6年生のお兄さんが、私の発表を聞いて言った。
「最初にあらすじを書いて、その後に感想を書いたのはわかりやすかったです。けど次はあらすじと感想を同時に書いていく方法を試してみよう。その方が作文の勉強になります。あと、文章に常体と敬体が混ざっていたので、どちらかに統一した方がいいです」

なんとも見事なお兄さんだ。
その時の私の文章レベルに対し、完璧なアドバイス。
最初にちょっと褒めてくれるあたり、やさしさもある。
さぞかし立派な方になっておられるに違いない。

私も50年前のことをよく覚えているものだが、ほぼこの通りだったはずだ。
それほどそのアドバイスは私にとって鮮烈だったのだ。

…常体?敬体?
最初、何のことかわからなかった。
お兄さんの発言を受けて、顧問の先生が私に解説してくれた。

常体…文末が「〜だ。」「〜である。」
敬体…文末が「〜です。」「〜ます。」

以来、うっかり以外は文体に統一感を失うことはなくなった。
あのお兄さんは私にとって生涯の師である。

会社で社員のレポートを読むと、いい大人なのにまだ文体の統一ができていない者が数多くいる。
あまりにたくさんいるし、私の大先輩にもいる。
ということは、最近の若いもんは…という問題ではない。
彼、彼女のこれまでの人生に、文体について注意してくれる人にたまたま遭遇しなかったらこうなる。
本人のためだし、外でまずい文章を披露すると会社の恥にもなる。
文体の不統一を見つけたら、最近は赤ペンで指導するようにしている。

今思いついたが、これからは、かの6年生のお兄さんのように、冒頭は「いい内容だったよ…」とちょっと褒めてあげる気遣いをするように心がけよう。

青果物の週間情報 【2020-W44】

■週の概況 第44週 10/26(月)~ 10/31(土)

【全体】
 野菜は、台風被害がない年で順調潤沢に出回るかと思われましたが、8月の高温・干ばつの影響が出たものか、ここにきて生育がやや不調です。地物も含め、例年なら一気に増えるはずの品目の出方が鈍く、前段産地の切り上がりの早さと相まって、端境期が生じる気配があります。このため平年なら価格を下げるべき時季ですがあまり下がらず、おおむね保合で推移する週になりそうです。
 消費面では、中途半端な暖かさもあってここまであまり活発とは言えません。しかしこの週は冷え込みがグッと深まり、鍋物需要は高まると予想されます。本格的に秋冬野菜を売り込む構成に売場をシフトしていくタイミングでしょう。

【野菜】
 安値過剰だった白菜は長野産減少しやや底上げ。逆にキャベツは愛知が始まり下げ予想です。ネギは前週に乱高下がありましたが、平年並みに落ち着きそう。ブロッコリーは石川産が増加しますが本格化はまだ先で上げ模様です。産地切り替えでレタスは一時上げましたが、この週は落ち着きそうです。きのこ類は引き合いが好調です。原木物・自然物は気温次第で、冷え込みがきつすぎると発生が止まる可能性があります。地物松茸もしかり。
 果菜類は堅調な品目が多かった中、高値疲れもあって下げるものが多いでしょう。トマト・ミニトマト・ピーマンなどは軒並み下げ予測。きゅうりは抑制型の生育が進まず、堅調な価格は維持される見込みです。
 大根は金沢産中心に潤沢な入荷に加え、加賀野菜・源助だいこんが始まり、この週はまとまった数が出回ります。かぶは青森が終了し減産強含み。人参は北海道産早期切り上がりにより端境期となり、上げを見込みます。里芋は福井産が中心となり石川産も加わりますがピークはまだ少し先です。馬鈴薯はメークインが切り上がり全体的に底上げ傾向・強含み。玉ねぎのみ過剰気味の入荷が連日続いており、低調な価格に陥っています。

【果実】
 国内果実は極早生から早生みかんに切り替わりが進む時期です。福岡の北原早生は高価ながら食味は抜群です。りんごは長野・山形のシナノスイートが中心でこの週がピークとなります。ブドウ類は巨峰がシーズン終盤に入り減少へ向かう一方。シャインマスカットは予定通りの入荷を見ます。柿は品種の切り替えが進み、刀根と筆柿は終了となり、和歌山の平核無、岐阜・福岡の早生富有に移行します。地物の柿も増加傾向となり、31日からは紋平柿がスタートする予定です。
 国外果実はおおむね変化なく、入荷の中心は種無しブドウ類で、赤・緑・黒など彩は豊富です。キウイはゴールドが月内で入荷終了予定です。バナナは依然として少量高値で、回復にはもうしばらく時間がかかります。

カレンダー(暦)ぐらいサッサと決めてよ

毎年、10月下旬は会社の営業カレンダーの印刷にかかる時期だ。
ところが今年は最後の決断ができずに困っている。
来年の祝日がまだ確定していないからだ。

今年は開催予定だったオリンピックの日程に合わせて今年限りの特例の祝日が一部に適用された。
海の日、山の日、体育の日(スポーツの日)の移動である。

だが、オリンピックが来年に延期になった。
よってこの3つの祝日移動は来年も適用されることが5月に「閣議決定」された。
閣議決定はほぼそのまま最終決定となるが、正式には国会で法案の可決が必要だ。

法案は5月29日に国会に提出されている。
(1)海の日(7月第3月曜)→7月22日(五輪開催式前日)
(2)スポーツの日(10月第2月曜)→7月23日(五輪開催式当日)
(3)山の日(8月11日)→8月8日(五輪閉会日)
これにより、7月22日から25日までが4連休、8月7日から9日までが3連休となる。

しかし、この審議がまだ終了していないのである。
上記の案はあくまでも現時点では案。
最新の正式カレンダーは今もって移動前のものである。

臨時国会6月の通常国会終了後、政府は臨時国会招集要請に応じなかった。
そしてコロナ対策、安倍総理の辞任でバタバタし、菅新総理の首相指名のため9月16日に臨時国会が召集されたが計3日で終了してしまった。
だから審議できずに今日に至る。

臨時国会はようやく10月26日に招集される見通しだが、一体いつ正式に決めてくれるのだろうか。
カレンダーぐらいサッサと決めてくれなければ民間は色々と困るのである。

東京都中央卸売市場は閣議決定案を元に市場休市を決定し公表した(以下、閣議休市と呼ぶ)が、いつの間にか、祝日が移動していないカレンダー表記(以下、移動前休市と呼ぶ)に変えてしまった。
下に注釈として「国民の休日の変更によって休市が変更する可能性があります」と注記している。

ホームページでの公開ならば、速やかに更新が可能なのでこれでも良い。
しかし印刷したカレンダーをお得意様に配る身として、なるべくこの方法は知取りたくない。
なんぼなんでも年内中には決まるので、もし移動前休市と違う祝日に最終決定した場合、表記が違うカレンダーを丸一年に渡って見なければならない。

だから、心情的には「どうせ閣議決定の通りになるだろうから、見切り発車で閣議休市で印刷しちゃえ!」と思っている。

しかし、一部報道によると政府内では「五輪の簡素化」を理由に祝日を移動する法案の必要性を疑問視する声も出ていたとのことだ。
そもそも祝日移動は交通混雑の緩和、国民の機運醸成の理由から提案されたため、簡素化で祝日移動の理由が消滅するのではというのが疑問視する人の観点だ。

え〜い!
だからサッサと決めてくれ。
どっちになろうがいいのだ。
カレンダーくらいサッサと決めてよね。

源助大根始まる

本日、JA金沢市の源助だいこんの初荷を迎えた。
8月の種まきで高温・干ばつの影響が心配されたが、台風や豪雨に遭うこともなくおおむね順調に生育した。

源助だいこんは加賀野菜15品目の一つであり、このたびリニューアルされた加賀野菜ブランドマーク(9月30日のブログ参照)の本格お披露目と歩調を合わせる形となった。
来年2月まで出荷が続く。

コロナ禍で市場での初荷セレモニーはしばらく自粛傾向にあったが、Go To キャンペーンもあってそろそろ解禁ムード。
金沢市農産物ブランド協会の橋田会長、山野金沢市長、松本充明源助大根部長からご挨拶をいただき、関係者一同でこれからの販売拡大を誓い合った。

源助だいこんはずんぐりした円筒形が特有で、肉質柔らかく、煮崩れしにくく、おでんにすると天下一品である。

栽培の中心地は打木・安原地区。
特に打木は篤農家・松本佐一郎氏がこの種を育成した源助発祥の地であり、その息子で「農の匠(たくみ)」である松本惲(あつし)氏が継承し、現在は孫の充明氏が源助だいこん部会の部長を務めている。

源助は栽培が難しく、一時は生産農家が松本家一軒だけに激減した品種だが、加賀野菜に認定され価値が見直され、今では20戸の農家が手がけるまでに回復した。
通常の総太大根の2倍の価格につくこともあるが、それだけの値打ちのある“いい”大根である。

親子3代が紡いできた伝統の野菜。
それが今、加賀野菜の中核を担うまでに復興を果たした。
これからの農業、特に地理や天候の制限により大規模な展開ができない石川県のような環境下では、こうしたこだわりをもった伝統野菜を大切につないでいかねばならない。