青果物の週間情報 【2020-W35】

■週の概況 第35週 8/24(月)~ 8/29(土)

【全体】
 ここ数週間、野菜の異常高値が続きましたが、お盆休みを境にして大きく転換を見せています。最も顕著なのは根菜・土物類で、高騰していた馬鈴薯・玉葱は北海道産の潤沢な出回りにより今や平年より安い価格帯に。その他品目も下げ傾向のものが多く、野菜全体の市況は平年並みのレベルに下がりました。梅雨明け以後は連日の晴天・猛暑で生育は回復し、これからは大きく増量するという想定のもと、積極的に攻める販売姿勢が必要となりそうです。
 40度を超える地域も出たほどの猛暑でこの週も厳しい残暑となります。この週、消費面では8月31日の「野菜の日」をめがけて各店が様々な企画で競い合う週となりますが、今までの高値感が足を引っ張り、今一つ盛り上がりに欠けているのが現状です。暑さで食欲が減退しているのも一因でしょう。キャベツ、トマト、胡瓜などサラダ食材を中心に、消費を喚起したいところです。

【野菜】
 葉茎菜類ではレタス・白菜の量が回復し、価格は大きく下げ予想。キャベツはまだ高値感残りますが、やはり下げ傾向です。ほうれん草や小松菜など菜類は前週ですでに安値になっており、むしろこの週は反発する可能性あり。菌茸類は猛暑により消費減退で価格も弱い中、松茸は中国産の安定した入荷を見込みます。
 果菜類は比較的相場が保たれています。トマト、ミニトマトは需要期となり地物も始まって増量となります。胡瓜は堅調で、作型の端境期もあって強気配です。量が少なく高値感のあったナスやピーマンはやや増量を見て下げる見通しです。コロナウイルスの第二波の影響で業務・外食需要は再び低調となり、香辛妻物類は販売が苦戦です。
 大根は数量少ないものの引き合いも弱く、価格は平年並みです。1ヵ月前は高騰していた人参ですが、今やすっかり落ち着いてしまった感あり。馬鈴薯は潤沢かつ猛暑で消費も鈍く弱含みです。玉葱も同様に需要を大きく上回る入荷数量で安値展開ですが、用途が広く馬鈴薯よりは動きがいいようです。蓮根とさつまいもは、品目自体は非需要期ながら、加賀野菜の二大品目の入荷スタートとあって、販売拡大が期待されます。

【果実】
 国内果実は総じて例年より作況が悪く、数量不足の単価高傾向が見られます。その筆頭は石川県産の梨で、小玉傾向でもあり、主力の幸水は入荷減少が続いています。モモは各産地例年より切り上がりが早く、やはり不足感があります。例外は大粒系のぶどうで、巨峰は露地栽培への切り替わりで増量予定。ルビーロマンはこの週より出荷が本格化し、例年より500g~600g房の比率が高く、大房が少なめの感はありますが、単価的にはこなれてきます。愛知県産のイチジクは連日の入荷ですが、高温により数量が伸びません。ハウスみかんはグリーンハウス中心の入荷となり、りんごは地物に加え長野県産も若干の入荷を見込みます。
 輸入果実では、フィリピン産が中心のバナナはやや入荷不安定であり、パインは小玉傾向です。南半球からのシトラスは安定した入荷です。米国産ハネデューメロンは食味良く潤沢な入荷を見込みます。NZ産キウイはグリーン・ゴールドともに安定して提供できます。

長男の運転指南

あさってから大学2年生の長男が、合宿免許に行きます。
順調にいけば、2週間ほどで取れるようです。

でも、長男は昔から車にまったく興味を示さず、またそれほど飲み込みがいい方でもありません。
このままだと夏休み期間中に取得できないのでは?と親として心配になりました。

そこで、運転とはこんなものという感じだけでも掴ませてやりたいと思い、こっそり練習させてやることにしました。

これは法律違反でしょうか。
そりゃ、無免許の人間を一般道路で走らせたら一発でアウトでしょう。
なので、連れ出した場所は道ではなく、ただの空き地。
周囲には人もいないし車もいない。
無人の荒野で、そろりそろりと運転させたのです。

もちろん私はずっと助手席にいて、ああだこうだとつきっきりで教えます。
エンジンのかけ方、ハンドルの握り方、アクセルの踏みしろと加速の感覚、ブレーキの踏みしろと停止の感覚、ウインカーの出し方、、、etc.

車庫入れと縦列駐車も一応やらせました。
しかし何より慣れさせたかったのはサイドミラーを見る癖!でした。
ただ道を走るだけなら、ボーっとして前だけ見てればよろしい。
でも、車線変更をする時や右折左折する時は必ず、ウインカー、ミラー視認、目視をセットにしなければいけない、という点です。

前を注意するのは誰でも無意識にしますが、サイドミラーを見る、というのは今までの生活にはなかった所作のはずです。
偏見かもしれませんが、運転のへたな人、危険な人というのは、かなりの確率でサイドミラーをあまり見ない人という気がします。

とにかく事故らず運転できるレベルになってくれればあとは慣れなので、サイドミラーで安全確認することだけを徹底的に刷り込みました。

しかし、ウインカーの出し方も知らないとは長男の無知さにびっくりしました。
興味がないとそうなるのね。

さて、私がしたことは法律違反で、これがばれたら捕まるでしょうか。
もしそうなら、即刻このページは削除しなければなりませんが(笑)。

“金沢そだち”のトマトが始まりました!

写真はトマト部会の北川部会長と山野金沢市長です。

本日、金沢市産トマトの初入荷がありました。出荷者はJA金沢市トマト部会で、打木・安原地区が中心です。

JA金沢市トマト部会は生産者23名です。
今年は長い梅雨で生育遅れが心配されましたが、明けてからは一転しての好天続きであり、生育を一気に取り戻し、品質良好・大玉傾向でのスタートとなりました。
10月中旬にピークを迎え、11月下旬まで出荷が続きます。

全国的には秋作のトマトは9月中下旬から始まるため、石川県産は抑制栽培のトップを切って出ることになります。
言わば、夏作と秋作のはざまに位置する量が薄くなる期間を埋める重要な役割を果たすことになり、有利販売をする上での強みとなります。

年によっては、夏作が後にずれるようだとかち合ってしまい、値段が取れなくなるケースもないわけではありません。
その場合はこのポジションが逆に弱みとなります。
農業はそこが一番難しいところです。

金沢産トマトは「金沢そだち」のブランド認定を受けています。
酸味と甘さのバランスがよい、昔ながらの味わいの深いトマトです。

「五郎島金時」の初売り

写真はさつまいも部会の皆さまと市長、弊社社長。
左より酒栄さん、西村部会長、山野金沢市長、元林さん、弊社大西社長。

本日、五郎島金時の初せりが行われました。
五郎島金時は加賀野菜の4番バッター的存在です。
加賀れんこんが西の横綱なら五郎島金時こそ東の横綱です。

出荷者はJA金沢市さつまいも部会です。
粟崎・五郎島・大野といった地域を中心に、現在は38軒の生産農家で部会を組織しています。
この辺りは水はけの良い砂丘地であるため、病気になりにくいという長所があります。
また、芋に水分があまり溜まらないのでしょうか、他の地区の甘藷より水分量が少なめで、それが焼き芋にした時のほくほく感を増しているのだという説もあります。

また、河北潟でも栽培されています。
河北潟は粘土質であるため、砂丘地の砂を大量に入れ込んで栽培する生産者が多いようです。
何ヘクタールにも渡って入れるのですからかなりの量の砂ですね。

それでもやはり河北潟で収穫される芋と、砂丘地で取れる芋は品質が違ってきます。
水分量や表面の色が違い、同じ種かと見まごうほどです。
“土”の違いがいかに農産物に大きな影響を与えるかを示す例です。

品種である高系14号は、ほくほく感が強く上品な甘さを有し、天ぷらや煮物、焼き芋に適します。
このほくほく感は金沢弁では「こぼこぼ」という表現をします。

今季は、7月の長雨時には日照不足による生育遅れに注意を払い、梅雨明け後は水やりの管理を徹底しました。
そのかいあって、順調な生育を果たし、ほぼ平年並みの初出荷となったとのことです。

この芋の特徴として、キュアリング貯蔵施設を駆使した独特の保存方法を採用していることです。
これにより、8月下旬から翌年5月にかけての長期に渡る出荷を可能にしています。

秘密の小部屋

高2の次男が秘密の勉強部屋をこしらえました。

写真の小スペースはいかにも隠し部屋風です。
ここは我が家の玄関脇、真上は階段になっている物置き部屋です。

今までは、さっさと捨てればいいガラクタで埋まっていました。
それを数日前から次男がせっせと運び出し、ほぼ空っぽにしたのです。
そして、ニトリに行って1000円台の安いテーブルやら椅子やらを買ってきて簡易的な勉強スペースをしつらえました。

次男には自分の部屋をちゃんと与えていますが、この空間の方が集中して勉強できると言っています。

その気持ち、わかります!

人間、狭い空間の方が集中力が増します。
多分、余計な情報が入ってこなくなるからでしょう。
私も、「この1年は勉強しなくては!」と心から思った浪人時代、あえて3畳一間の下宿を選びました。
もう勉強しかやることない、と自分で自分を檻に入れるような心境でした。
(実際は、その後にだらけ、結構いろいろ楽しみましたが)

何よりも、自分が集中できる空間を創ろうとした息子の目的意識が嬉しく思え、この部屋作りには全面的に協力してやりました。

息子が不在の時は私が使ってみようと思います。
秘密基地は昔も今も創造の源泉となります。
でも、これってなぜか男の子文化ですよね。

経営の要諦「わかりやすさ」「タイミング」「スピード」

ある人物と会食をした。
いろいろあって名前は明かせない。フフフ…
政府の要人であるとだけ言っておこう。

いろいろな話をした。
その中で私は無礼にも「アベノマスクは失策だった」と非難した。
彼はそれを認めはしなかったがこう言った。
「スピード感がなさすぎた」

はじめ30万円の審査制だった特別給付金が一律10万円になった。
それについて彼はこう言った。
「わかりやすさが重要だった」

30万円の制度の方が理にかなっている。
本当に補助が必要な人に多くの額を給付するのだ。
しかし、非常時のあのタイミングでは一律10万円が最善だったのだ。
政策には「わかりやすさ」と「タイミング」と「スピード感」が必要だと彼は言う。

これは政治に限らず、会社にもあてはまることだろう。
社員を動かし、顧客にアピールするには「わかりやすさ」は必須。
さらに「タイミング」を誤らないことは重要だ。
そしてやるからには「スピード感」をもってやり抜く。

経営の要諦と言えよう。

与信管理を帝国データバンクに習う

8月18日(火)
今日、帝国データバンクの花出さんに会社に来ていただきました。
与信管理についていろいろと教えていただくためです。

取引先の情報を収集し、その信用性や動向を予測・分析し、貸し倒れが起こらないよう取引額を調整し、損失を抑えながら販売代金を回収できるよう管理することを「与信管理」といいます。

恥ずかしながらわが社は、今まで与信管理らしいことはほとんどしてきませんでした。
それは、卸売市場特有の決済システム「代払い制度」に守られてきたからです。

卸売会社の主たる販売先は仲卸業者と売買参加者であり、それぞれが組合を設けています。
各業者は、卸売業者からの買受代金を組合の管理する口座を通じて支払います。
もし万一、買受業者に未払いが発生した場合、組合が肩代わりして卸売会社に支払います。
組合が代行して支払うから「代払い制度」です。

つまり、今まで卸売会社は取りっぱぐれが基本的にはなかったわけです。
だから与信管理そのものも必要なかったのでした。

ところが、先の卸売市場法改正及び業務条例改正により、第三者販売が可能になりました。
第三者販売とは、仲卸や売買参加者でない外部の業者への販売です。
第三者販売に代払いはありません。
今のところ当社は、改正前とまったく変わらない相手先への販売ですが、今後ずっとそれが不変かはわかりません。

また、今まで「兼業」というくくりで「卸売」とは区別して、港にあるバナナなど輸入品を他市場の卸売会社に転売する行為をしてきましたが、市場法の「開設区域」の概念がなくなるのに及び、これを「卸売」に組み込むべきだという指摘を開設者からいただいており、もしそうなれば今までの「兼業」は第三者販売による「卸売」となります。

なので、与信管理は今後避けて通れず、遅まきながら勉強を始めようとした次第です。

帝国データバンクの花出さんはPHP経営者友の会で一緒に勉強してきた仲であり、人柄も信頼でき、私のこともよく理解して下さっているので、素直に「与信の仕方についてゼロから教えて」とお願いしました。

いろいろとレクチャーされ気付いたことは、天下の帝国データバンクは超一流の経営コンサルタントであるということです。
今まで私が持っていた帝国データバンクのイメージは、何やら勝手な評価基準をもって何万という会社を査定し、その情報を他企業に売りつける、というものでした。

それは誤った認識だったようです。
もちろんそういう査定の分析データを持ちつつも、与信管理としてその企業がどういう仕組みを構築していくのが貸し倒れを起こさない上でベストか、というアドバイザーとしてのサービス業務を提供する会社であるようです。

与信管理のポイントは、仕組みを構築して、仕組みによって運用すること。
担当者が誰に替わろうとも、その者の主観的な判断や迷いに左右されることのない与信管理とすることが大事であると知った次第です。

救急車に乗ってしまった

今朝、救急車に乗ってしまいました。

母が深夜にベッドから落ち、その際に膝を痛めたらしく、かなり痛がりました。
自分では立ったり歩いたりできない状態です。
とにかく病院に連れて行かねばなりませんが、人間の体とはなんと重いものでしょうか。
150㎝ほどの小柄な母ですが、私と妻の二人がかりでも容易には動かせませんでした。

やむなく、救急車を呼ぶことにしました。

救急車を家に呼ぶのは周囲がざわざわするので気が引けます。
本当の緊急事態ならともかく、今回はそう切羽詰まったものではない-母は膝が痛くて動けなくても、意識そのものはまったく普通-からです。

でも他に病院に運ぶ術はないので、仕方なく119番しました。
さすが救急車。ほんの数分でピーポーピーポーが聞こえてきました。
ただしそれから出発したのは30分以上後となりました。

その理由は、患者の状態を正しく把握するための情報収集に時間を要するためです。
患者はどういった病気・ケガで救急車を呼んだのか。
症状の状態はどうなのか。
どこの病院が受け入れ可能か。

まず車に乗せる前にあらかた聞き出し、乗せてからも改めて視認とヒアリングを受けました。
まあ、その後の治療を適切に行うために当然といえば当然です。
でも一方で、生死の境をさまよい一刻も猶予のないような患者の場合はどうするんだろう、という疑問も湧きました。

で、私は家族の者代表として救急車に一緒に乗った次第です。
救急車に乗るのは確か3度目だと思います。
最初は自分自身が交通事故に遭った小学3年生のとき。
2度目は3年前。母が脳梗塞で倒れたとき。

50年ほど前の救急車のイメージと今はほとんど変わっていません。
今ではバタンと一瞬でキャスター+足が飛び出し、折りたたんですぐ車に収容できる移動式ベッドで、これは技術の進歩でしょうが、ベッドはやっぱり固めで狭いものです。

幸い、母はすぐに受け入れ病院が見つかり、1時間ほどの間には応急の検査・治療も終えてとりあえずの入院となりました。
コロナウイルスの院内感染を防ぐため、今やどこの病院でも面会は家族でさえもできないそうです。

これから退院までどのくらいかかるのか現時点ではまったくわかりません。
が、別れ際、母が「ああ、これでちょっとゆっくりできるわぁ」となんだかバカンスに入る人ような物言いをしたのが妙におかしく感じられました。
まあそれほど心配するほどではなさそうです。
救急隊の方々には申し訳なかったなと思いつつ。

【今日の教訓】
救急車は救急でなくとも呼ばねばならぬこともある。

今年のお盆は苦戦のはず

今年のお盆休みはコロナ禍で街の人通りはやはり少ない感じです。

金沢は、田舎であり、観光地ですから、帰省する者と観光客で例年この時期は人口が増えます。
東京は逆に、首都高速は車でビュンビュン飛ばせるほどガラガラになります。

今年はその逆。
例年に比べ、金沢の人口は少ないです。
コロナ第二波で自粛ムードが再び高まり、また巣篭もり需要が高まるぞと予想する声が一部に聞こえますが、私は今回はそうならないと思います。

帰省が少ないので、内食はお盆休みでない普段通り。
外食は観光客も少なくさっぱり。
つまりいいとこなしです。
明日、5人ほどで会食することになったので、いろいろ店を当たりましたが、人気店は軒並みお盆休みでした。
本来なら、かき入れ時です。
それが自主的に休みとは。
例年より都会に人が残る分、東京はいいんじゃないでしょうか。

秋になると、さすがに我慢しきれず破綻する企業が出てくるのではと本当に心配です。
これはもう自助努力は超えてます。
国と地方自治体が腹を括って支えなければいけません。