自動運転の時代

3月1日から乗り始めている日産リーフです。
最新鋭の電気自動車ですからいろいろな運転補助機能が搭載されていて快適です。

その一つがプロパイロットと呼ばれる半自動運転機能です。
オンにすると前の車との車間距離と道路のラインを探知して、設定した上限スピードの範囲内でスピードとハンドリングを自動でやってくれます。

高速道路での運転と、渋滞時での運転という両極端のシチュエーションで威力絶大です。

高速道路…空いている時ならば、結構ボーッとしてても定速できちんとレーン内をキープしてくれます。長距離で高速道路を移動する際にはかなり疲れが軽減されると思います。私の場合、能登の穴水までの片道100kmを往復することがままあるので、重宝しそう。

渋滞時…アクセルとブレーキをちょこちょこ踏み換えなければいけない渋滞はイライラの元でした。が、プロパイロットならばノロノロ運転のスピードを自動で調節してくれますし、一時停止が頻発しても、アクセルブレーキではなく、指ボタン一つですみます。

あまりに便利になると居眠り運転までいってしまいそうで逆に怖いですが、運転の負担がかなり軽減されそうです。

完全な自動運転の時代は来るのでしょうか。
もしも実現すれば、高齢者になっても免許を返納しないでもすむようになるかもしれません。
技術的にはあと一歩というところまできているんでしょうね。
信号を探知する機能が付いて赤青黄に正しく反応すれば、少なくともこちらから事故を起こすことはなさそうです。
ただ、自動運転と手動運転が混在する社会においては、絶対に安全ということがあり得ない以上、現実的に解禁は難しいでしょう。
この地区は自動運転車だけが通行できる、という特区制度を設ければ実現するかもしれません。案外、それは東京が一番適しているかもしれません。

「いしかわ農業参入支援ファンド」事業採択決定書交付式

3月25日、石川県庁4階会議室で「いしかわ農業参入支援ファンド」の事業採択決定書交付式が行われました。
農業に参入しようとする企業に対し、県が計画段階から運営に至るまで一貫して支援する制度であり、このたび丸果石川グループである農業法人「ファーム菜四季」がファンドに申込み、採択されたものです。

この日はファーム菜四季を含め、ファンドに採択された9事業者に対し、石川県知事から決定書が交付されました。
知事からの激励の挨拶の後、9事業者を代表してファーム菜四季の代表取締役であり丸果石川中央青果の代表でもある松本久典社長が決意表明をしました。

ファーム菜四季では、今後、能登の穴水町においてパイプハウスをたくさん立ち上げ、石川県産アスパラガスの産地作りに乗り出します。
先日お伝えした通り、すでに5棟が完成しました。

このファンド事業は地域にとっては新たな担い手確保や耕作放棄地の有効活用が図られる重要な試みとなり、企業にとっても新たなビジネスチャンスが生まれ、地域にも貢献できる非常に有意義な取組みとなります。

この交付式の後は谷本知事との記念撮影会でしたが、コロナウイルス感染防止ということで握手なし、意見交換会もなしという超簡易な形式となりました。
この点については“なおいいわ(金沢弁)”でした。

穴水農場ハウス5棟の完成引き渡し会

子会社である農業法人「ファーム菜四季」は、石川県の農業ファンドを使ってアスパラガス事業を始めます。
このたび、初年度の計画であったハウス5棟の設置が完了しました。
場所は石川県鳳珠郡穴水町です。

設置に関わった業者さんからその説明を受けました。
間口6m×奥行き33mのハウスは組み上げるのも大仕事ですが、
栽培には大量の水と電気を使うため、その配管・配線も重要な設備用件です。

水は近くにあった井戸1基だけでは賄いきれないため、崖下のような場所にあった昔の井戸跡からもポンプで組み上げて給水します。
電気は電柱から新たに線を引っ張ってきました。

なんやかやで1000万円以上のお金がかかっての設置です。
農業とはやはり半端なことではできません。
一人の個人農家が独力でやるにはあまりに壁が高いですね。
だから、我々のような企業体がそれを引き受けるのは理屈上は正しい道と思います。
そこに作り手の腕前が加わって初めて良い野菜ができるのですから、本当に難しい世界です。

いよいよ、アスパラ事業のはじめの一歩が調いました。
もう後戻りはできません。
前へ進むのみです。

「共創型観光産業展開プログラム」研究報告会

「共創型観光産業展開プログラム」研究報告会

中小企業庁 令和元年度 地域中小企業人材確保支援等事業
「共創型観光産業展開プログラム」研究報告会

日時:令和2年3月23日(月)14:00〜
場所:しいのき迎賓館3階セミナールーム

昨年10月から金沢大学と先端科学技術大学の連携で始まった「地域中小企業人材確保支援等事業」は早くも6ヶ月が経過し、一応その区切りの卒業式を迎えました。
首都圏からやってきた中核人材が、金沢の企業でそれぞれのミッションを受けて活動されてきました。
今日はその成果発表の場でもありました。

6ヶ月なんてあっという間です。
そんな短い期間でいったい何ができるというのか。
私はそうたかを括っていたのですが、選ばれた研究院の方々は100人以上の候補者から選抜されたエリートであり、中にはよくぞここまで!と舌を巻く成果を上げられた発表もありました。

うちの会社が受け入れたのは研究員中最高齢の西出さんでした。
西出さんがこの半年に社内でやってくださったことは、全社員との面接、そこからの企業内の問題洗い出しで、3月には「one on one meeting」という、上司と部下のコミュニケーションの抜本的改善を図る試みをリードしてくださいました。
この1 on 1 meeting は、1回やった程度では何も効果がありません。
そんなことは最初からわかっていたこと。
なので、西出さんには今後も引き続き会社に関わってもらうことにしました。

こういうのは「イワシの頭」です。
受ける社員が、役員が、とにかく丸ごと信じる。
どこかに疑念があると目指す境地にはたどり着かないでしょう。

今回の事業では、4月から正社員として定着することになったのは現時点でお二人でした。
このお二人の発表はとにかく具体的でわかりやすい内容でした。
最終的なアウトプットは、シンプルであるほど優秀です。
そこに至るまでの過程はものすご複雑で難解なのかもしれませんが、それを感じさせないのが力量というものです。
なるほど、正社員になられたお二人は素晴らしい才能を感じました。
正社員になれば、今後の目標も明確に建てられますね。

逆に、正社員ではなく、特定のプロジェクトに対する単年契約で終わる人が多かったのは人材登用の難しさの現れと感じました。
その人達は今後まだまだ狼にならねばいけないので大変だと思います。

ともあれ、西出さんにとってわが社との出会い・関わりは幸だったのか不幸だったのか。
前者であることを祈りますが、今後ともよろしくお付き合いいただきたいと思います。

青果物の週間情報 【2020-W13】

■週の概況 第13週 3/23(月)~ 3/28(土)

【全体】
 まだ決して油断できませんが、新型コロナウイルスは日本においてピークアウトの感もあり、人々の痺れも切れたせいか3連休はそれなりに消費が活発化しました。特に葉物を中心に値を上げたのが週末。明けてこの週は、気温の上昇とともに出荷数量も増えるので、全体的に値を戻す動きになりそうです。野菜では家庭内で使うごく一般的な品目はまずまずの動きである一方、料理屋使用が主の妻物やレア食材が不調なのは相変わらずです。
 果実も定番品目の安価な等階級の動きは悪くありません。逆に高級フルーツや単価高の特秀クラスは販売苦戦です。

【野菜】
 葉物は激しい寒暖差により生育が鈍化し、連休前は品薄単価高となりました。特に顕著だったのがキャベツ、白菜、ほうれん草です。この週は数量が回復し、価格は高値反動で下げると予想されます。アスパラは国内産が本格化せず、昨年より少量高値です。きのこ類では原木「115」が終盤となり共撰は切り上がりそう。今後は菌床椎茸が中心です。
 果菜類はキュウリ・ナス・トマト・ピーマン等この時期にしては堅調な相場を維持しています。今後は各品目徐々に増量傾向となり、相場もじりじり下げてくる見込みです。これは想定内の順調な動きとみるべきであり、安値増量に沿って量を売っていきたいところ。新顔では胡瓜・太胡瓜の地物個選品がこの週から出てくると思われます。
 根菜土物類では、大根が異常低迷を脱してきた感あり。人参は品薄が解消され価格は落ち着く見込みです。蓮根・甘藷は各産地とも残量少なく、上げが続く見通し。里芋高値安定。ごぼうは安価ながらゆるやかに上昇気配です。馬鈴薯は北海道産がようやく切り上がり九州産が強保合です。逆に玉葱は未だ道産残量あり弱含み。筍はここまで低温・降雨で少ない流れでしたが、この週は福岡産も加わり価格は下がってくるでしょう。

【果実】
 国内果実では伊予柑・せとか・八朔が終わり、紅甘、清見、サンフルーツへの品目入れ替えが進みます。イチゴは3連休に価格を上げましたが、この週は戻って落ち着く見込みです。メロンは種類と量が増してきて弱含みとはいえ、まだ本格出荷時期でなく、少なめ・単価高基調です。同様に西瓜、小玉西瓜も徐々に増量し、価格も段階を追って下げてきます。
 輸入フルーツは中南米産が物流上の問題を抱えています。コンテナ船はアメリカ・中国を経由し日本に来ますが、コロナウイルスの影響で中国の港が稼働しておらず、入出船が滞っています。このためメキシコ産アボカド、チリ産ブドウ、エクアドル産バナナなどで品薄を招き、価格も高値推移しています。米国からの空輸も減便で、ライム等で着遅れが出ていますし、この先スタートする米国産チェリーの安定供給に赤信号が灯っています。

行者ニンニクの醤油漬け

行者ニンニクの醤油漬け

山菜のシーズンです。
特に今の時季に能登地方から出ているのが「行者ニンニク」です。
にんにくとは違うものですがネギ属の植物なのは同じで、
にんにくと似た匂いを発し、高山で採れることから、行者が修行中の活力源に食べたかも・・という連想(?)からこの名が付いたようです。
匂いはにんにくよりも強いくらいです。

おひたし、酢の物、天ぷらにするのが一般的で、焼いてもうまいです。
私は今回、醤油漬けにしてみました。
酒のさかなになりますし、普通にご飯と食べてもいけます。

①能登穴水町産の行者にんにくです。
金沢市中央卸売市場の朝のせりで1巴(輪ゴムで束ねられた分)150円でした。

②茎の赤い部分を手でむしります。
そのままでも問題ないですが、赤い部分はかなり匂いがキツい部分です。
その後水洗いします。葉の根本の分かれた部分に砂やゴミが溜まっていますから洗い出します。

③沸騰したお湯にさっと湯掻きます。
茎の方から入れた後、葉も湯に浸します。
葉を浸して10秒ぐらいで上げていいと思います。

④すぐに水で冷やして締めます。

⑤キッチンペーパーで水をよく切ります。
それから、食べやすいサイズに切ります。

⑥タッパに入れ、醤油5:みりん1:ゴマ油1で合わせた調味料をかけてギリギリ浸るぐらいにします。蓋を閉めて冷蔵庫で一晩寝かして出来あがりです。

無用の用、不要不急の用

新型コロナウイルスが全く終息する気配を見せない中、政府は不要不急の外出、集会等を控えるよう呼びかけています。
お陰でうちの社員が行くはずだった出荷会議、販売反省会などの会議、協議会、出張はほとんど中止になりました。
だいたいどこの業界も同様ですし、コンサートやスポーツイベントも軒並み中止や延期、無観客開催となっています。

ということは、世の中で繰り広げられるほとんど全ての活動は「不要不急」ということです。
(ここは笑うところです。)
いや、確かにそうです。
出張がないならないでどうってことない。
うちの場合、何がなくなっても、生鮮品の物流さえちゃんと動いているなら問題ありません。

だがしか〜し!です。
長期的には大問題になります。
世界全体がこのままでは大不況になります。
すでにアメリカで3200万人が失業の危機とか言われています。
ということは、世の中の経済は「不要不急」のもろもろのお陰で回っていることになります。
(ここはなるほど〜と言うところです。)

不要不急=ムダなこと とは限りませんが、あえてここはわかりやすくそう言い換えますと、
ムダなことをすればするほど世界が回るんですね。
これを野菜果物の世界に当てはめれば、
人々に余計なものを買わせれば買わせるほど全体が良くなるということになります。
10しか必要ないといっているのを12とか15買わせる方がいいと。
では余った2とか5はどうなるでしょう。
青果物の場合、最後は捨てられちゃうかもしれません。
でもその方が結果的に金回りは“皆が”良くなります。

そうか。だから、営業は大事です。
うちの営業が口八丁手八丁で八百屋、量販のバイヤーに売り込むことがこれで正当化されました。
逆に、相手の注文に応えるだけの御用聞きではダメということです。
常に規模の拡大をめざすのが正義なのです。
あー、スッキリしました。
これで明日から胸を張ってうちの社員のケツを叩けます。
「世界経済のために、バンバン売りこめ!」

・・・この屁理屈、合ってますか?

義母の喜寿祝い、義父の凄さ

妻の母が77歳になったことをお祝いし、香林坊のドミニク・ブシェ金沢で食事会が開催されました。
義理の父母には長女・次女(妻)・長男と3人の子供がいて、それぞれ結婚し2人ずつ計6人の孫がいます。
老夫婦2+子ども3+子の配偶者3+孫6=14。
遠方で2人が欠席で、総勢12人の食事会でした。

喜寿の色は紫なんですね。
私は知りあいの花屋さんに頼んで赤紫の胡蝶蘭をお店に届けてもらいました。

義母、義父、お二人とも元気です。
お義母さんは池坊のお花の先生。現役バリバリです。
性格的にはとてもユニークというか、かっ跳んだところがあります。
人の話を全然聞かず超マイペースに事を進める時がよくあるのたまにきずですが、その根底には身内に対する深い愛情があります。

お義父さんは86歳なのになんでも一人でこなすスーパーシニアです。
本当にこの方はできないことが何もないんじゃないか、と思うくらい何でもできるし何でも知ってます。
さすがに最近モノや人の名前が出てこなくなった、と自嘲気味でしたが、わたしより数倍の知識・見識をお持ちです。

お義父さんの今日の言葉です。
「この15年間、自分の中身は何にも変わっていない」。
70歳くらいから今日まで、何も衰えていないと宣言しています。
これは凄いことです。
私の修身数え唄・その9は、「9つ、90歳まで進化する」です。
それはお義父さんを見ているから言える言葉です。
生きるお手本が目の前にいますから、私はこれを実現します。

お義母さん、喜寿おめでとうございます。
お義父さんといつまでもお元気で。

給食中止のキャベツについて

新聞、テレビでちょっと話題になったローカルニュースがある。
新型コロナウイルスによる臨時休校で、行先のなくなった契約栽培のキャベツが金沢市鞍月の飲食店の店頭で販売され、1100玉が完売したというものだ。
農家さんは白山市の「くらた農産」。
うちの会社にも出荷されている荷主さんであり、社長の倉田さんは真摯に野菜栽培に取り組む農家だ。
今回の件はJA松任が仲介し、飲食店「YON-DELI」が応えてSNSで告知したら多くの人が訪れ大量にさばけたものだ。1個100円で販売したという。
新聞には「こんなきれいで大きなキャベツなのに、100円は申し訳ないくらい」と買った人のコメントが載っている。

農家は助かる。消費者も気分がいい。
まさにWIN-WINに見える。
SNSをうまく利用するとこういうことができる。

実はわが社もJA松任さんからお話をいただき、わが社なりのルートでスーパーに同キャベツを販売した。
しかしそれは一向に報道されない。
ちょっとひがみたい気が正直あり(苦笑)。

なので以下はひねくれた物言い、イチャモンに聞こえるかもしれないがちょっとだけ疑問点を書く。
市場相場として、キャベツ1個100円は今、特別安いわけではない。
巷ではもっと安いのもたくさんある。
また、給食用の契約栽培だったと記事にあるが、横暴な量販店、業務筋であるまいし、契約金は入ってくるのではないか。休校は行政側の都合なのだから。
もちろんキャベツは要らなくなるから、行政側が所有を放棄すれば、街頭で売るのは自由だ。

これは決して文句を言っているのではない。
ただ私は心温まる美談とも思わない。
うまくやったなぁ、というのが率直な感想である。
そう思うのはやっぱりひねくれ者?

新型コロナでも流行る店

“世間は新型コロナウイルスの影響でどこもかしこも青色吐息だ”
と、言われています。がっ!、
“流行っている店がいっぱいある”
のもまた事実です。

私が「金沢の知の巨人」と敬愛する金沢倶楽部・山田元一社長から教えていただいた“新型コロナなんのその”のお話です。

・若者を相手にする飲食店は数字を落としていない
-確かにその通り。私の義弟のカレーショップは2月まで開業以来最高売上を更新中だったそうです。3月に入っての不要不急の外出禁止令でさすがに少し落ち込みました。堀他さんのオシャレなカフェHORITA205も絶好調で記録更新中とのこと-

・焼肉店が流行っている
-次男(高校1年生)が先日「友達と飯食ってくる」と言って行ったのが焼肉屋でした。休校中のくせに。その隣のテーブルに別のクラスのやつらがたまたま居合わせたそうです。どんだけ焼肉すきなんじゃ-

・書店では学習ドリルなど売れている
-休校だからせめて自宅でお勉強。教育ママの考えそうなことです-

・生協は120%
-宅配はヨシケイも絶好調と聞きます。巣ごもり産業に追い風です-

・トイざらスが親子連れで大流行り
-外に出歩けないから、家で親子で遊ぼうと。店内でウイルスが蔓延しないかは気にならないみたいですね-

・プチ贅沢品が人気
-いつもよりちょっとゴージャスなものを買おうという消費者心理が働くようです。それがストレス解消に役立っているのですね。甘味でも本格スイーツが人気なようです-

・ゴルフ場、BBQ会場、キャンプ場が流行る
-密閉空間がダメ。逆にオープンな空間は推奨。大勢でのBBQは微妙な気がしますが-

・大手、公共、団体は×。小規模、私的は○
-見知らぬ人と近づく機会はやはり不気味と感じるのでしょう。逆に馴染みの人同士は安心感があると。でもその中に感染者がもしいたら一発アウトですが-

・ホテル、居酒屋、大型レストランは×。個人宴会、ランチは○
-この格差は本当に気の毒なくらい。大きいところほどダメージを食らっています-

新型コロナウイルス長者ってのがそのうち登場するかもしれませんね。