SDGsなど現代のキーワード列伝

京都の青果卸売会社の内田隆社長が、食品市場新聞という業界紙の年頭所感で昨年の総括と今年の動向について述べられていました。

わたしは内田さんと同い年ですが、経験も見識も能力も立場も財産も(苦笑)月とスッポンで(冗談ではない)、わたしにとっては御師匠様(おっしょさん)みたいな存在です。

中で気になったのは終盤のキーワード群、「SDGs」「RFID」「MaaS」「ESG投資」「CASE」「DIGITAL TRANSFORMATION」です。

うっ…、半分以上知らん言葉…。

いいんです。
自分の無知を素直に認め、そこから学ぶ姿勢が大切です。
無知の知。ソクラテスですね。

さっそくこの現代のキーワードを簡単に、ごくごく表面的に調べてみました。
でもすぐ忘れますから、ここに書き留めておきます。

SDGs(エズ・ディー・ジーズ)
Sustainable Development Goalsの略。
持続可能な開発目標。国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標である。17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されている。

RFID(アール・エフ・アイ・ディー)
radio frequency identifierの略。
非接触通信技術。ID情報を埋め込んだRFタグから、電磁界や電波を用いた近距離(周波数帯によって数cm~数m)の無線通信によって情報をやりとりする技術。

MaaS(マース)
Mobility as a Serviceの略。
ICT を活用して交通をクラウド化し、公共交通にかかわらずマイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新しい移動の概念。

ESG投資(イー・エス・ジーとうし)
環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)に配慮している企業を重視・選別して行う投資。ESG評価の高い企業は事業の社会的意義、成長の持続性など優れた企業特性を持つと言える。
環境(environment)…環境に配慮(二酸化炭素の排出量が少ない、環境汚染をしていない、再生可能エネルギーを使っているなど)
社会(social)…社会に貢献している。地域活動、労働環境の改善、女性活躍の推進など。
企業統治(governance)…収益を上げつつ、不祥事を防ぐ経営をしている。

CASE
Connected(つながる)、Autonomous(自律走行)、Shared(共有)、Electric(電動)の頭文字。将来的に4つの技術が実用化すれば、自動車は「所有」から「共有」にシフトし、人間が運転しなくてもAIが目的地に運んでくれる。動力もガソリンを使う内燃機関から電気式モーターに切り替わると期待される。

DIGITAL TRANSFORMATION
ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させるという概念。
「DX」と略記する。

ミカンがえらいことになっているらしい

語尾を「らしい」としたのは、うちは幸いにしてそれほどでもないからです。
えらいこととは、大市場でミカンが余りまくり溢れかえっているようなのです。

以下はあくまで聞いた噂話なので違ってたらすみません。

豊洲市場では、卸売場だけでは置き場が足らず、屋上までみかんを重ねたパレットが置かれているとのこと。
雨ざらしになってしまうので、上からブルーシートをかけているなんて話も聞きました。
仲卸は、新しく買ったものが屋上に置かれてしまうので、今はなるべく買い控えたいという思いが強く、悪循環に陥っているらしいです。

横浜市場でも置き場がなく、公園にまでミカンが置いてあるそうです!
いくらなんでもこれはフェイクニュースではと疑ってますがどうなんでしょう。

真偽は別として、今年度はみかんが過剰在庫となり、どの卸売市場では山のようになったのは確かです。

大豊作だったわけではありません。
売れなかったのです。

なぜか。
美味しくなかったから。

毎年毎年異常気象ですが、今年は9月の曇天長雨が響きました。
これで極早生みかんが低糖低酸といって糖度(甘さ)が低く、酸味も低い、金沢弁でいうところの「しょむない」みかんになってしまいました。
これは全国的な傾向です。

早生みかんになって少しは改善されましたが、昨年・一昨年がすこぶる食味の良い年だっただけに、美味しさに慣れた消費者の舌を満足させることはできず、販売低調に陥りました。

金沢市場でも12月後半は置き場がないくらいに溢れました。
今でも場内整理に社員は苦しんでします。
しかし、東京や大阪など、大都市はもっと悲惨な状況らしいです。
入ってくる量がうちらとはケタが違いますからね。

溢れかえるミカンはそのほとんどが売れ悩んでいる滞留品ですから、日数が経つほどに品物は傷んできます。
傷んでくればそのまま出荷できず、選別をやり直すなど余計な人手を食い、ロスが大量に出ます。最悪の場合、全量廃棄になるかもしれません。
それは通常は卸売会社の欠損になります。
こうした廃棄ロスは、卸売会社の財務状況を悪化させる一番の原因となります。

別に、卸売会社だけが酷い目にあうわけではありません。
産地も厳しい、仲卸もきびしい、小売もきびしい。
そして、みかんが美味しくなくて消費者は悲しい。
誰も悪くないし、誰も得していません。

気象条件によって、こうした憂き目に会うのは青果物の宿命であり、卸売会社がその時大きなリスクを担ぐのは、ある種、定めであると私は思います。そのリスクを負うからこそ青果業は難しく、そのプロは矜持を持ってしかるべきなのです。

しかし、昨今、中間流通は損ばかり背負っている面もまたしかりであり、今後実現したいのは、せめて儲けられる状況の時はガツンと儲けさせてもらう、という業界構造の改革です。

1月5日は日曜だろうが何だろうが初市です

1月5日は毎年、卸売市場の初市(はついち)といって、年明け最初の開場日です。

青果部は、毎日朝6時からせり販売が始まりますが、この日は5分前に手締め式が行われます。

金沢市中央卸売市場の開設者は金沢市であり、その代表者は「金沢市長」ということになります。現金沢市長は山野之義(ゆきよし)氏。

まず開設者たる山野市長がご挨拶され、続いて石川県から選出された国会議員・馳浩元文科大臣、山田修路参議院議員、宮本周司経済産業大臣政務官が登壇され、最後に我が丸果石川中央青果の松本久典社長の発声により三本締めで初市の幕開けとなりました。

今年の初市は日曜日ということで産地・物流会社では休む人も多く、荷物は少ないのではとの予想がありましたが、ここ数日の暖冬のおかげか、昨年とほぼ同じ量の野菜・くだものが集まりました。

大晦日から正月にかけて大寒波が来るぞと言われながら、まったくの好天続きである意味肩透かしを食った感じです。

この手締め式が始まる30分前、市長・議員の方々はわが社社長室で時間調整を兼ねて懇談会を開いていました。

そこで話題の中心になったのは日本の農業の行く末です。
未だまったく光明が見えない。
このままではどんどん先細りし、10年後20年後には石川県から農業が消えてなくなってしまうのでは。

もっと心底危機感を持って、日本の農政、県や市の農政を抜本から考え直すべきではないでしょうか。

そして、卸売市場は農業復興のために何ができるでしょうか。何をすべきでしょうか。

そんなことを考えさせられた懇談の場でした。

青果物の週間情報 【2020-W1,2】

■週の概況 第1、2週 1/5~1/11

【総論】
 年末はどの品目も概ね順調に手当てされ、ひっ迫感のない穏やかな締めくくりとなりました。こうした年は過去のパターンとして年明けも潤沢で、年末需要が終わり価格も一段下がります。今季も基本的にはこの流れになると思われます。
 しかし今年はちょっと未知数な要素があります。大晦日から正月にかけ今年一番の冷え込みがくること、および、1月5日の初市が日曜日のため産地・運送業とも人手確保が難しいことが、全体の入荷量に影響を与える可能性があります。つまり5日の荷物は例年より少なく、その後一週間の物量は年末年始の気候次第で不透明です。人手不足と働き改革が青果物流通にも大きな変化をもたらす…2020年はその色合いが非常に濃くなる一年になることでしょう。

【野菜】
 葉茎菜類は概ね順調で年末より価格を下げる品目が多い見込みです。白菜、レタス、キャベツなど。ただしほうれん草など菜類については前進出荷のつけで谷間が来る可能性があり、やや品薄で強含みとなります。大葉や茗荷は年末需要が一段落し下げるでしょう。きのこ類も全般的に弱含みの見込みです。
 果菜類はおしなべて下げる見通しです。年末にひっ迫し高騰したキュウリは、天候次第とはいえ下げの見込み。トマトは供給過多で安値ですが、年始も軟調が続きそうです。
 根菜類・土物類では、年内最後まで低迷した大根は依然として低いレベルからのスタート。年末需要で価格を上げた蓮根は新年になって価格も落ち着きそうです。さつまいもは入荷量やや少ない見込みで、冬休み明けの給食の需要もあってやや強含みます。馬鈴薯・玉ねぎは順調な入荷で保合の見通しです。

【果実】
 年末需要が落ち着いたとはいえイチゴは少ない状況が続き、平年より少なく高めです。みかんは福岡は間もなく終了し長崎県産普通みかんが主力となります。りんごは長野県が数量に向かい、青森県産中心になります。中晩柑類では、紅マドンナが終了しますがデコポン大将季は順調な入荷です。新しく伊予柑が始まり、今年は漸減傾向ながらシーズン前半は大玉傾向で食味良しの見通し。昔ながらの八朔も始まります。地物のころ柿はこの週一杯で共撰は終了します。
 輸入フルーツはシトラス系が産地・品目とも種類多い中、イスラエル産のグレープフルーツが出始めで、フロリダ産より安く品質も悪くないのでお薦め。マンゴーは産地によってペリカン・アップル・ピーチと揃い、ピーチが一番食味の評価は高く、価格も高価です。

箱根駅伝、人が走るか靴が走るか

第96回箱根駅伝は、青山学院大が2年ぶり5回目の総合優勝を果たしました。

私は久しぶりに両日にわたりじっくりとテレビで観ました。
事前知識がなかったので、ボーっと観ていましたが、途中から「あら?どいつもこいつも同じ靴を履いているなぁ。緑とピンクの左右色違いのやつ・・・」と気になりました。

どっかのメーカーの靴が革新的な成果を出してんのかな?とググってみると、出るわ出るわ。
今年だけに限らず、マラソン界では常識になってるほど有名な話題だったんですね。

ナイキの『ヴェイパーフライネクスト%』。

なんと、箱根駅伝に出場した選手の80%がこの靴を履いていた!
しかも、今回は10区間中なんと7区間で区間新記録を樹立し、その達成者のすべてがこの靴を履いていた!
さらにさらに、昨年、非公式レースで人類初のフルマラソン2時間切りを達成したケニアのキプチョゲが履いていたのもこれだった!

これはもう流行なんてもんじゃありません。
一流ランナー全員がこの靴を履いています。

ナイキ独特の厚底で、ソールに反発性のある「カーボンシート」を入れることにより、ランナーのレース終盤の足がより強く・長く持つようになったとのことです。
これはもう人が走っているのか、靴が走っているのかわかりません。

皆が皆履いているわけですから、結局は選手の実力によって勝負が決します。
別に順位に関してはケチをつける気はさらさらありません。

が、少なくとも記録更新に関しては、純粋に選手の能力が高まったからかどうかは疑わしいと言わざるを得ません。

一時、水泳で「高速水着」が問題になり、着用禁止になったことがありましたが、それを思い出させる出来事ですね。

しかし、スポーツ用具が進化していくのは当然のことであり、裸足で走らせるわけにいかない以上、スポーツメーカーの技術競争はある程度放任しても仕方ないでしょう。これが動力を持つ道具とかになるともちろんNGなわけですが。
足袋を履いて走った金栗四三が現代の流れを知ったら何を思うでしょうね。

いっそ、もっともっと進化し、一流ランナーでない一般市民にとっても、楽に早く走れるシューズが安価に販売されてほしいです。
そうすると、私がサブスリーで走れる日も来るかもしれません(んなわきゃない)。

正月早々、高齢化社会を考える

この2~3年、自分に近しい人間の高齢化が急激に進んでいるのを感じる。

父は3ヵ月前に90歳になった。
意気軒昂だが、価値観が固定化しているので、できることや生きる領域が徐々に狭くなってきている。

母は父の9つ下だが、2年前に病気を患って以来、半身が不自由な生活である。
買い物、料理、人との交流ができなくなり、情報のインプット量が以前の数分の一になった。アウトプットも同様である。
すると人間の精神は徐々に衰退する。

父の姉は耳が聞こえなくなって久しい。
聞こえないから電話でコミュニケーションが取れない。
マンションで一人暮らしだが、最近、メールの送受信が出来なくなった。
かろうじてファクスは使えているが、最近は送信が出来なくなったらしく、連絡は一方通行である。伝わっているのかいないのかも定かでない。

高齢者は、ある日にポッと何かが出来なくなり、時にはまた出来るように戻って安心するのだが、そのうちまた出来なくなり、いつしか完全に出来なくなる。
そういう“出来ないもの”が少しずつ増えていく。

他人事ではない。かくいう自分も人の名前が最近なかなか出てこないので、“出来ない連鎖”の世界に入り込んでしまったと言える。

例外は妻の父だ。御年86歳だが現役バリバリである。
車の運転、料理、健康管理、、、すべてが若い人よりできる。
こんな後期高齢者は見たことがない。
聞けば、仲間たちと筋肉トレーニングを行っているという。

肉体と精神・知能は連携する。
衰えを防止する日々の努力をするべきだ。

私には、自分でこしらえた“修身数え歌”というのがある。
(正確には、まだすべての数がはまっていないので『制作中』が正しい。)
1~10の自分への戒めがあるのだが、その9番目は、
「九つ、90歳まで進化する」だ。

90歳まで進化しながら生きて、その後はある日ぽっくり逝く、というのが私の理想の高齢者像だ。

元日とお節料理

新年明けましておめでとうございます。
2020年(令和2年)元日です。

今年は東京オリンピックが開催される歴史的な一年になります。
業界は新市場法、業務条例が施行される転換期、節目の年です。
家庭的には、昨年は息子二人がW受験で大変でしたが、今年は平穏な年でありますように。

そして私個人には何が起こるのか。
これはまったくわかりません。
何が起きても受け耐える、なんでも来いという心境で日々前に進みましょう。
やりたいことはたくさんあります。

さて、元日は妻が身内、仲間内と共同で作ったお節料理を食べるのが毎年の習わしです。
昨日のマキノのお節は何が飛び出すかワクワクのお重。
今日のお節は毎年定番、安らぎのお重です。

我が家では朝7時から神社を4軒、お墓参りを2軒回るのが恒例行事で、9時頃に家に帰ってきてからお節を囲んで朝食をとります。

護国神社

今年も毎年と同じような元日を迎えることができました。
様々な方、いろいろなものに感謝です。

大晦日とお節料理

我が家は大晦日にもおせちを食べます。

お正月に食べるおせちは身内が集まって共同で作るお手製おせち。
31日に食べるおせちは、お手製おせち作りに疲れた妻たちをねぎらうための外注おせちです。

大晦日と元日のおせちの内容がかぶると興覚めで飽きがきますので、なるべく系統の違うおせちを買います。

今年選ばれたのは、フランス料理店「マキノ」が作ったおせちです。
「マキノ」は若き料理人、オーナーシェフの牧野浩和氏のお店です。
見ての通り独創性にあふれています。

どの一品も本当に凝っていておいしい。
そして使っている食材がいいものばかりというのが食べてすぐにわかります。
なので値段はかなりお高めです。
写真のセット内容で39,000円(税込)。
でもそれだけの満足感は確実にありました。

ワインを飲みながら、こういういいものを食べつつ、紅白を見る。
これは一年の締めくくりとしては最高の贅沢ですね。

最後に
牧野さんはまだお若いのに人格的にとても素晴らしい方です。
今日、車でおせちを取りに行きましたが、玄関まで送っていただき、私が発車したあともずっと直立で見送られていました。
こういう真摯な姿勢が料理にも表れているんですね。

仕事納め。鏡餅をセッティングしました

止め市はきのうでしたが、会社は今日までです。
現場と事務所をそうじし、市場関係者内であいさつするだけでおしまいです。

私は長年、神棚、事務所、社長室の3か所に飾る「鏡餅」を作る役目についています。
写真の通り、金沢の鏡餅は全国的に珍しい「紅白」です。
その理由は諸説あるようですが、加賀藩前田家にゆかりがあるようです。

お餅の他に橙(だいだい)、裏白(うらじろ)、ゆずり葉、藻(も)、串柿をセットして完成ですが、その飾り方にも地域や家庭によっていろいろ流儀があるようです。
私は20年前、入社したばかりの年に、会社の大先輩から習ったやり方を守り続けています。

一番の問題は裏白の扱いです。
うちは裏返し。つまり白い方を上に向けます。

裏を表にするのでいかにも間違えてるっぽいですね。
でも、下記にあるとおり鏡餅における裏白の意味合いを考えると、裏返し正解説に信憑性が出てきます。

また、数日経つと裏白は乾いて反り返ってきます。
裏返しであれば葉っぱが上向きに反ってくるので、下に反るよるこの方が縁起が良さそうです(これはあくまで個人的な考えです)。

お正月飾りには意味があります。
しっかり理解した上で古き良き伝統を守っていきたいものです。

以下、正月しめ飾りや鏡餅に込められている意味合いです。
会社のホームページからの転用です。

鏡餅
かぐや姫でもおなじみの「三種の神器」。古来より「ヤサカニノマガ玉」「アメノムラクモノ剣」「ヤタノ鏡」の三種の宝物が皇位のしるしである「三種の神器」とされます。この三種の神器のいわれにあやかり、一般家庭では三種の特別な縁起物として「玉(ダイダイ)」「剣(串柿)」「鏡(餅)」を特にめでたいお正月に飾るようになったそうです。

だいだい(橙)
成熟しても落下しにくい実であり、三代にわたり果実がつくことからこの名があり、縁起物として、正月の飾りに使われています。家が代々繁盛していくようにとの願いが込められています。

うらじろ(裏白)
裏表のない、心清らかな人を願うことを表しています。

ゆずり葉
若葉が成長して、古い葉が落ちることから、親が成長した子に後を譲る姿に例えられ、長寿と代々の引継ぎへの願いが込められています。また家庭が平和で互いに譲り合う仲の良さという意味もあります。

藻(ほんだわら)
海には海藻が繁殖し、海の幸がたくさん採れるように、また藻(も)を刈る、転じて儲かるの意味が込められています。

串 柿
10刺(両端は2個、真ん中に6個)
「いつもニコニコ仲むつまじく、夫婦共に白髪の生えるまで」
5刺(両端は1個、真ん中に3個)
「みんな仲良く、いい年であるように」家族みんな仲良く、笑顔で健康に暮らせるように、との願いを込めてお正月にお祝いいたします。

この寒さがもう一週間早ければ!?

元日や2日から店が開くようになって、卸売市場は昔ほど年末に大騒ぎしなくなりました。
小売業者からすれば“慌てなくてもいつでもあるだろ”と楽観している風もあります。

今年は特にモノがあふれている感じがします。
白菜や大根といった煮炊き商材の低迷が痛いです。

なぜこんなに大根が売れてないのか。
それは暖かいからです。
暖かいから煮物を食べる気が起きません。
でも暖かいから太いのがたくさん採れています。

金沢はともかく、郡部では今、大根なんか買うやつはいない!
という声まで聞こえてきます。
ただでもらえるもん、というわけです。

前にも書きましたが、暑い季節は暑く、寒い季節は寒くなってくれないと野菜は売れません。

そして、暖冬のまま29日の止め市(市場での年内の最終販売日)が終わり、寒波がやってくるのは大みそかから正月にかけてとの天気予報です。
最悪の天気回りです。

この寒波がもう10日、いや一週間でも早く来てくれていれば、年末商戦がぐんと盛り上がって動きが良くなっていたのに!

…でもこの「れば・たら」は、毎年言っています。
温暖化の影響でしょうか。
今や基本は暖冬。冷え込む時期は昔より後ずれするのが普通と思った方がいいのです。

だから、お正月そのものを1週間ほど後らせればちょうどいいのですが、、、
それはさすがに無理でしょうかね。