石川県スーパーマーケット初売日一覧

石川県(一部県外もあり)の主なスーパーの初売日の一覧です。

人手不足・働き方改革のうねりの中、かつては元日営業、遅くても2日には開けていた各スーパーに変化が見られます。

元日~
イオン、マックスバリュ、平和堂、アピタ、ドンキホーテ、プラント、ヤスサキ

1月2日から
アルビス、大阪屋、クスリのアオキ、どんたく(1/3の店舗もあり)
カジマート(北安田1/3)、かじ惣、ハニー

1月3日から
バロー(黒部店は1/2)、Aコープ(Aガイアは1/1)、ニュー三久、コープ石川(昨年1/2)

1月4日から
マルエー、ナルックス、業務スーパー(年末は12/31の19時まで)

90年代前半はお正月を休む店が多かったですが、コンビニエンスストアが他の店が休む間も営業し、ぐんぐん業績を上げました。

それに追随するようにしてスーパーマーケットも次々と元日営業を始め、近年はそれが当たり前になりました。

そんなビジネスチャンスだったはずの元日に今、休む動きが広がっています。
昔はみんな休んでいたのですから、昔に戻るだけのようにも見えますが、実情は昔とずいぶん違います。

あまりにも人手不足が進み、職場の労働者の負担が増えていること。
時代がようやくその問題を捉え、「働き方改革」の波が押し寄せてきていること。
このままでは人的崩壊で企業そのものがもたなくなるという思いが現実味を帯びて来たわけです。

これはなにも元日営業に限らず、日々の労働環境にも関連してくることですね。

とにかく、企業側としては止むに止まれず、従業員の休み確保に乗り出す時代となりました。
この流れは今後もっと加速することでしょう。

できれば、勇気をもって休みをたくさん取得した企業ほど従業員のモチベーションが向上し、会社の業績そのものにも好循環をもたらすことが立証できればもっといいのですが。

そのためにも、唯一4日からの営業を決断したマルエーさんには頑張ってほしいと思います。

今さらながら「イダテン」について

今年のNHKの大河ドラマ『いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~』は1年間の平均視聴率が8・2%と初の1ケタに終わり、大河歴代最低記録となりました。

私は毎年、新しく始まった大河ドラマを必ず試聴し、面白ければ一年通してずっと見ますし、つまらなければ途中で打ち切ります。

ちなみに最近20作で最後まで見た作品は
利家とまつ(2002)、新選組!(2004)、風林火山(2007)、篤姫(2008)、天地人(2009)、龍馬伝(2010)、平清盛(2012)、八重の桜(2013)、真田丸(2016)、そして いだてん(2019)

途中でやめてしまった作品は
北条時宗(2001)、武蔵(2003)、義経(2005)、巧名が辻(2006)、江(2011)、軍師官兵衛(2014)、花燃ゆ(2015)、おんな城主直虎(2017)、西郷どん(2018)

なんと10勝10敗。勝率5割でした。
自分の好みの問題ですから、途中でやめてしまった作品をけなす気はさらさらありません。

で、「いだてん」です。
これはもう、私の中ではベスト3に入る面白い大河でした。
さすが宮藤官九郎。そううなったことが何度あったことか。

そもそも金栗四三と田畑政治をまったく知らなかった私としては、すべてが新鮮でしたし、1912年の日本人初の五輪出場から1964年の東京オリンピックまで、時空を行きつ戻りつして描く手法はとても映画的でした。

そして、若き日の古今亭志ん生に森山未來を起用して語り部も担わせるかたわら、劇中劇をポイントに挿入するのは非常に舞台的でした。
昔、演劇をやっていたからか、私は映画やテレビに舞台的手法が使われると敏感に反応してしまいます。

金栗四三と古今亭志ん生というまったく無関係な二人をつなぐ重要な役目をするのが、このドラマで数少ない架空の人物である「五りん」とその祖母・母の「シマ、りく」でした。

「五りん」を演じたのは神木隆之介。
「シマ、りく」二役を演じたのは杉咲花。

個人的見解ですが、杉咲花は、見る者に愛おしさを感じさせる日本一の女優だと思います。
シマが死んだときはかなり重度の「シマちゃんロス」に陥りました。

この親子は金栗・志ん生だけでなく田畑政治にも深く関わるシナリオにすべきでした。
五りんはほんの少しだけ田畑と接点を持ちますが、まったく物足りません。
この架空の親子が主役級の3者全員に人知れず深く関わっていたらこそ、50年以上にわたる時空が一つの感動の輪で結ばれたのにと悔やまれます。

いい大河は、役者が役作りにノっているのがわかります。
「いだてん」はシナリオ・演出もさることながら、役者が皆生き生きしていました。
これほど脇役のキャラが立っているドラマも珍しいでしょう。
下手くそだなぁと思ったのは大松監督を演じた徳井ぐらい(失礼)。

地味なところで中村獅童と大竹しのぶのコンビは抱腹絶倒でもあり涙腺崩壊でもある名コンビでした(別にコンビの役柄ではありませんでしたが)。

話を最初に戻します。
「いだてん」が最低の視聴率だったこと。
無礼な言いぐさかもしれませんが、これは今の日本人の劣化ぶりを端的に示していると思います。
このドラマの面白さがわからない、理解できない人々が大多数だというのはとても残念なことです。

ともあれ、私は「いだてん」には本当に楽しませてもらいました。
大河ドラマと朝ドラがこれからもどんどん面白い作品作りを続けてくれることを願ってやみません。
私にとっては勝率50%でも十分なので。

(日本一の女優・杉咲花が主演の朝ドラが2020年後期に始まります。楽しみですね。)

今さらながら今年の「M-1」

まずはじめに。

私は日本のお笑い界には心から畏敬の念を抱いています。
(今年はお笑い界には不祥事が数々ありましたが、これは横においておきます)
外国のことはよく知りませんが、こんなにピュアでシビアな世界って他にあるんだろうかと思います。

常に熾烈な競争にさらされ、芸を磨き、売れればバラエティ番組で四六時中カミソリのようなアドリブを連発して初めて生き残っていける過酷な世界です。
はっきり言って、役者の世界よりも日々の勝負の度合いがまるで違います。

そのお笑い界に身を投じた数千組もの芸人達が、頂点を目指して覇を競う最高峰の舞台がこの「M-1」です。
リアルな闘いの場に出ていくわけですからその勇気にも頭が下がります。

今年のM-1はミルクボーイが「コーンフレーク」ネタが大爆発し、初の決勝進出にして初優勝を飾りました。
たしかにこのネタは素晴らしかった。大いに笑いました。

しかし、ここからは注文をつけさせてもらいます。
優勝決定戦(二本目)のミルクボーイのネタ、これは決勝一回戦(一本目)と基本的に同じネタです。
「コーフレーク」が「もなか」に変わっただけ。
これ、ネタを二本やったとは言えんでしょう。

思い出したのは「キングオブコント2017」で大ブレークした「にゃんこスター」です。
あの縄跳びネタも二本目はフラフープに変えただけで基本的には同一ネタでした。

「キングオブコント2019」優勝の「どぶろっく」もそう。
神様が願いをかなえてくれる下ネタミュージカルコントは1本目も2本目もまったく同じでした。

どれも二本をつなげて、時間を倍にすれば一本のネタみたいなものです。

つまり、頑張って中身の違う二本のネタを用意するより、とにかく爆発力のあるネタを一本用意して、勝ち抜けばそれをちょっと焼き直しして決定戦に臨む、という悪しきセオリーがまかり通ったように感じます。

プロなら二本の違う勝負ネタを用意する気概を見せてほしい。
そして、一本目よりも二本目の方が面白かった!満場一致で認めさせてこそのチャンピオンでしょう。

その点、和牛もだめです。
敗者復活戦のネタと決勝一回戦のネタが同じとは。
どちらも連続でON AIRされることを知っていたんでしょうか。

これはルール的にもNGにすべきです。
敗者復活してまで勝ち上がり、ついに優勝まで辿りつくことの醍醐味は、3本もの別ネタすべてで爆笑を取ってこそ価値あるものであることは自明でしょう!
敗者復活はかくも過酷なハンデを背負うからこそ、這い上がるドラマに感動が生まれるのです。

今回のM-1で一番おもしろかったネタはミルクボーイの「コーンフレーク」であることに異論はありません。
が、上記の理由により、私の中では、優勝決定戦できちんと別ネタを用意した「かまいたち」こそが優勝トロフィーを手にするにふさわしいコンビだったと思います。
二本も三本も別ネタを用意することがとても大変であることは重々承知の上で、はっきりそう思います。
そこを守ってこそM-1は真に権威となります。

恐怖の20万円爆弾

年末年始は物入りとよく言われますが、今年は半端ないです。

まず、大学一年の子どもにかかるお金として
1)下宿先の年間管理費が194,000円
2)大学への寄付金が200,000円

1)ですけど、12月に引き落とすってやめてもらえないでしょうか(苦笑)。
または月割で引き落としてもらったほうがダメージが少ないです。
ちなみに「館費食費」というので80,000円ほど別途かかっています。

2)大学への寄付は「任意」と書面には書いていますものの、応じるまで何度も郵便が来ます。
これはほとんど強制に近い、と諦めるに至りました。
私は依然、子どもの通う中学の後援会会長(平たく言えば寄附金集めの保護者の会)をやっていました。
そこで体感したのは、寄附金をいかに全員から集めるかが学校運営の肝であるということです。
でも、一口20万円は爆発力がでかすぎませんか。

さらに、なんでこの時期に?と泣きたくなるような事態が起こりました。

3)IHクッキングヒーターが壊れ、新品取り替えに230,000円
4)家全体を暖める灯油ストーブが壊れる。見積もり197000円

3)正確に言えば魚焼き器がまったく作動しなくなりました。
使えないまま何ヶ月か我慢していましたが、やはり毎日の料理にはどうしても必要です。
ぐだぐだ引き延ばすのは特に妻のストレスが溜まるので思い切って取り換えました。
その支払い期限がついこの前でした。

4)ストーブは年末最大の誤算でした。
ボタンを押すと温風が出て家の中を暖かい空気が巡回するタイプで17年ぐらい使ってきたものです。
ボタンを押してもうんともすんとも言わなくなりました。
修理を頼みましたが、すでに必要な部品は製造中止(これは本当に家電の世界ではお決まりの文句ですね)。
設計士さんに相談しても「いやあ、よく持った方ですよ」と言われ、逆に新調を諭されました。
これが工事費込みでこの金額。

この4件だけで80万円の出費です。
他にも年末年始特有の細かい出費、例えば年賀はがき代とかお歳暮代とか外注のおせち料理代とか、を入れると楽に大台突破です。

ところでどいつもこいつもなんで20万円前後なんでしょうか。

これが1件で100万円になると、おいそれとは払えません。
そのもの自体を諦める、または縁を切ると選択になります。

その点、20万円というのは絶妙のラインです。
生活や社会との関わり上どうしても必要となると「うーん痛いけど仕方ない。
なんとかしなければ」となります。

いや、今回にしても総額100万円になるので、一度にまとめて来られたら何件かやめることにしたかもしれませんが、一週間か半月間隔でボン!ボン!と来たものですから、すべてにやられました。

1)は来年も来るでしょうが、2)3)4)はこれ1回限りのはずです。
今年が一番苦しかったと考えることにしますが、来年以降はまた別の恐怖の大王が降って来るかもしれません。

社会福祉施設への毎年恒例寄贈式について

きのう、金沢市中央卸売市場で社会福祉施設への食品寄贈式が執り行われました。

毎年この時期、金沢市中央卸売市場の卸3社(丸果石川中央青果(株)、石川中央魚市(株)、ウロコ水産(株))から、金沢市内の社会福祉施設に、バナナ、みかん、えびフライ、かまぼこ、ちくわといった食品が寄贈されます。

児童養護施設など12施設で暮らす人たちが、年末年始を楽しく過ごせるようにと、市場開設以来続けてきたことです。
今年で54回目となる恒例行事です。

金沢市内の施設で暮らす人たちは約480人ぐらいだそうです。

わが社・丸果石川中央青果・・・みかんとバナナを各34ケース
石川中央魚市・・・かに風味かまぼこ420パックとビタミンちくわ465パック
ウロコ水産・・・エビフライ624パック

感謝状を受け取る丸果の松本社長

式では寄贈者を代表してウロコ水産(株)の川邉俊彦社長があいさつし、金沢市福祉局から各社に感謝状が渡されました。
最後に施設代表の方が謝辞を述べられました。

中央卸売市場の卸売会社からの社会貢献であり、開設以来続けられてきたことはとても素晴らしいことです。先人たちのご尽力にも感謝したいと思います。

ただ素朴な疑問ですが、50年以上にわたり、ずーっと、みかん・バナナ・かに風味かまぼこ・ビタミンちくわ・エビフライなのでしょうか。

このあたりははっきりわかりませんが、水産としてはまさか鮮魚をプレゼントするわけにはいかず、加工品である練り製品と冷凍食品に落ち着くのはわかります。

また、ビタミンちくわといえば石川県の会社「スギヨ」が全国シェアもかなりのウエートを占めているだけに、採用されたのもむべなるかなです。

でもこのラインナップはいかにも「昭和」な感じがします。
(「昭和な」という形容動詞は正式にはありませんw)

未来永劫、この五品でいいのか。
福祉施設の子どもたちは果たして「わーいわーい、みかんだー、バナナだー」と言ってX’masを喜んでくれているのか。
いやいや逆に「X’masならせめていちごかデコポンぐらい持って来いよ」なんて言ってるかもしれません(笑)。

もしもだ~れも何にも感じず、何にも考えず、当たり前のこととして年間恒例行事をこなしているだけだとしたら、ちょっと立ち止まってみるのも必要なんじゃないかと思いました。

青果物の週間情報 【2019-W52】

■週の概況 第52週 12/23~12/28

【総論】
 23日から市場は休みなしで29日の止め市まで営業します。
 何といっても年末なので、モノの動きが激しくなり、価格が上がるのは致し方ありません。野菜は多くの品目で上げ模様となります。ただし今年はX’masが平日なので、生鮮食品に大きな山は来ないというのが大方の読みです。例年より穏やかな年末かもしれません。暖冬も手伝って、極端にひっ迫しそうな野菜も今のところありません。ただ29日ごろから冷え込みが厳しくなる可能性があり、止め市終わって大晦日~正月にかけ大騒ぎするという心配もなくはないといった不安定な状況です。
 果実はいちごが大きく品薄である以外は概ね潤沢です。価格の変動は野菜ほどありませんが、X’mas以降は下げてくる品目も多々あることでしょう。

【野菜】
 葉茎洋菜類では白菜は潤沢で安値基調、キャベツは堅調です。ネギは年末需要が高まり価格は上げ予想です。ほうれん草など菜類もやや上げる予想ですが、小幅にとどまる見通しです。せり、みつばはこの時期当然の上げ。ただし例年ほどのひっ迫感は今のところ感じません。大葉も同様で、需要増で上げ気配は当然ながら、出荷はそれ以上にあるとも言われ大暴れはしないのでは。椎茸、えのき、シメジなど菌茸類はどれも増量ながら若干の上げとなりそうです。
 果菜類ではキュウリが一時大きくひっ迫し、天井価格となりました。この週の数量は予想しづらく今後の動きは不透明ですが、年末に向けて減少傾向で高値基調は仕方ないところ。インゲン・きぬさやはお正月需要で上げへ。逆にスナップ豌豆はX’masまで上げそれ以後は下げ。トマトは潤沢に出回り弱含みとなります。カボチャは冬至が終わって落ち着き保合予想です。ゆずは冬至用はもちろん終了で食用は秀品が引き合い強く上げます。
 根菜類では大根が極端に低迷しており、安値低調からの脱却は難しい中、年末に向け現状よりは多少でも上向くと予想。かぶらも同様で基本的には低レベルながらも年末に向け多少の上げを見ます。逆に人参は予想外の減り込みを見せ品不足に陥っており、価格は継続的な上げ模様です。蓮根・さつまいもも年末需要で上げ傾向ですが例年どおりの想定内であり問題ないでしょう。馬鈴薯・玉ねぎは同様で、動きは以前より好転しています。くわいは不作年でしたが、年末最後に少しだけ入荷しての終了となる見込みです。

【果実】
 イチゴは最需要期ですが、前進出荷のつけにより出荷の谷間で大幅なショート。このため品不足で高値です。X’mas需要が終われば価格は現時点より下げますが、例年より高値基調は避けられないところです。みかんは低調でしたがこの週より動きはかなり良くなる見通しで、入荷も潤沢にあり、早い回転での入荷・販売が期待できます。逆にりんごはここまで好調でしたが年末に向け動きが重くなる懸念があります。ころ柿は今季順調な入荷を見せており好調な状況のまま終盤戦となります。メロンは年末需要で強含みです。
 輸入物はほぼ保合で年内を終わる予定ですが、バナナとグレープフルーツがやや不安定な入荷で気分的に強含み。ブドウはアメリカ産が末期で品質的にやや難が出ています。

VOX OF JOY CHOIR のクリスマスコンサート

婚式場教会「ヴィクトリアグローブ」でVOX OF JOY CHOIR(ボックスオブジョイ クワイアー)のクリスマスコンサートが開かれました。

「VOX OF JOY」は中田理恵さん率いる4人のグループで、金沢を中心に活動されるプロのコーラスユニットです。

そして中田理恵さんが指導する金沢・七尾・富山の生徒たちで組織する合唱隊が「VOX OF JOY CHOIR」です。
イベントがあると、バックコーラス等で出演します。

実は私の奥さんがそのメンバーなんです。
なので、当然ながら、イベントがあれば観に行くことになります。
それどころか、ビデオ撮影などスタッフ的な仕事をやらされる時もあります。

この日も「スマホで一曲ずつ録画して配信すること」が私のミッションでした。

今回はプロ4人組の本体ではなく「VOX OF JOY CHOIR」のコンサートですから、料金は無料ですし、時間も約50分と短めでした。
でも気軽に行く音楽会としては丁度いい頃合いでした。

会場の「ヴィクトリアグローブ」の本来の用途は結婚式場です。
教会と披露宴会場がセットになっています。
小さな森があるヨーロッパの街並みをコンセプトにしているそうです。
教会は140年前のものをイギリスから移築したものとのことです。

野菜はサブだ。サブならサブに徹しよう

先日、村田君に教わったことです。
村田君は私より20歳以上若い社員ですが、とても賢いところがあります。

先日、彼は担当するマイタケをもっと売るヒントはないかと、小松イオンの売り場を視察してきました。

そこでは“秋田きりたんぽ”を紹介するコーナーが設置され、比内地鶏をメインにきりたんぽ鍋の具材がコラボレーション企画で売り込まれていたそうです。

マイタケももちろん具材の一つとして、ごく近い場所に山積みで販売されていました。
でも残念ながら、売れ行きは良くなかったそうです。
この企画は失敗…?

いやいや、でも市場人にとっては示唆に富む事例ですね。
我々は○○を売りたいと思ったら、お客さん(=小売屋さん)に向かって「○○買ってください」という売り方しかしてません。

「いらん」
「そこを何とか」
「だって他のが●●円で入ってる」
「じゃあ、それより▽円安くしますから」
かくして価格競争に突入し、利益もなんも残らない結果が付いてきます。

マイタケを買ってもらうんではなくて、「◎×鍋」の試食宣伝会を打ってもらう企画なら乗ってくれる量販店があるかもしれません。
上記の例では、味噌屋や鶏肉屋やきりたんぽ屋などとコラボレーションをすることで規模も大きくなるし一社の負担は軽くなります。

企画立案とその段取りを進める役を担うのですから当然商品はじぶんのとこのが入ります。
マイタケ以外に白菜やネギなど他の野菜もたくさん売れる可能性もあります。

商品そのものを売り込むのではなく、それを使った料理を売る。
「なんとか鍋」は無限に種類を作れます。
私は将来、それを専門に手掛ける部署を作りたいと思っています。

あえて自虐的な表現を使います。

所詮、野菜は副食ですから!

料理の中では脇役です。
サブです。
サブならサブに徹しないと。

それには自分とは本来関係ない、主役を誰にするか画策しましょう。
野菜の営業マンは、いまいち売れないタレントを抱える芸能プロダクションの社長になったつもりで、番組企画をプロデューサー持ち込みましょう。
遠慮なく他事務所の超売れっ子スターを主役に抜擢するよう進言し、しれっとその横の脇役に自分んとこの売れないタレントを起用してもらいましょう。

ネギは主役にはなれません。
無理に主役にするとその番組は大こけします。

脇役には脇役の本分があります。

原木しいたけ「のとてまり」初せり25万円!

本日、原木しいたけ「のと115(いちいちご)」の特秀品「のとてまり」の初せりが行われ、最上級プレミアムが25万円でせり落とされました。
市場流通9年目で9年連続の歴代最高値更新です。

特製桐箱の中に6個入りですから、1玉あたり4万円以上となります。
こんなもん誰が買うんじゃい!? ご心配なく。
ちゃ~んと需要があるから、この価格で売れたんです。

せり落としたのは青果専門商「柿市商店」さんですが、その先に真のお客様がいらっしゃいます。
それは、地元金沢を中心に11店舗を展開する「ラーメン世界」さんです。

「ラーメン世界」によると、この椎茸を蒸してスライスし、石川県内の6店舗にてお客様へ無料トッピングとして提供なさるそうです。
「日頃からご愛顧いただいているお客様への感謝の気持ちです」とおっしゃいました。

これまで、のとてまりの初せりの納品先は、料亭だったり高級レストランが主でしたが、こんな“庶民向け”飲食店が名乗りを上げてくださったことに、「のとてまり」の認知度向上とすそ野の広がりを感じます。

石川県産農産物にはブランド品が数多くあります。
初せりでとんでもないご祝儀相場が飛び出すものと言えば、ルビーロマン、のとてまり、加賀しずく、紋平柿、加賀丸いも、ころ柿です。
(他にもあったでしょうか…)

ただ、わたしの感覚では、ルビーロマンとのとてまりは他を圧して別格です。
それは価格にも現れますし、人の数、マスコミの数にも現れます。
出始めは数がまだ少ないとはいえ、初せりで、わらわらと見物に来る人の数の方が商品の数より多くなるのがこの2品です。

 本日入荷された「のと115」は全部で814枚で、うち147枚がのとてまりになりました。さらにその中から14枚がプレミアムに認定されした。

まず、椎茸菌「115(いちいちご)」は1月下旬から2月下旬に出荷のピークを迎える品種です。 この菌は実は石川県以外にも広く使われています。
しかし、気温・湿気・水質など、その地の風土との相性があるのでしょう、これほど肉厚で巻きが入る育ち方をするのは石川県能登地方だけのようです。

「のとてまり」は、「のと115」のうち直径8㎝以上、肉厚3㎝以上、かさの巻き込み1㎝以上で昇格となります。
さらにのとてまりの特に形の優れたものを「プレミアム」に認定します。

本日はわざわざ鳥取から菌興椎茸協同組合の下田秀一代表理事組合長がお越しになりましたが、とても興味深いお話をされました。

「原木しいたけで“ブランド”に育ったのは全国でもこの『のとてまり』だけです。生産者と行政と市場が連携し、出来たものをしっかりせり販売して価格を出している。これは他にないことです。本当にうらやましい姿であり、他県は大いに学ばなければなりません」。

非常にうれしいコメントでした。

ご祝儀価格にはいずれ限界が来ますし、もっと違う側面からストーリーを紡ぎ出していかねばいけません。
が、少なくても来年は10周年記念で今年よりももっと盛り上がらなければならないし、それより前に、今シーズンを良い価格で売り続ける必要があります。

大金突っ込んでNHK紅白歌合戦を観覧する方法

友人に届いた落選通知

私の友人がNHK紅白歌合戦の観覧募集に申し込んだものの見事落選した、という報を受けました。
なんでも百数十枚もの往復はがきを送ったそうですが、すべてはずれだったということです。

ホームページを見ますと、1,227の当選枠をめぐって、応募総数が1,230,944通だったとのことです。 1,227÷1,230,944=0.00099679595
当選率はほぼほぼ0.1%です。
つまり、1通だけ応募した場合は99.9%の落選率となります。

ちなみに、当選すればペアで入れますから、約2,500人が入れるホールなんですね。
抽選は警察官立ち合いのもと厳正に行われた…というのが笑えます。

母がまだ体に障害がなかったころ、「紅白を生で見せて上げたら親孝行になるかなぁ?」とぼんやりと思ったことがあります。
どうすれば観覧できるか調べるまでは真剣でなかったのでそれきりでしたが。
こんな風に応募⇒抽選をしてたんですね。

友人は百数十枚を出したけれどもダメでした。
いったいどれだけ出せばかなりの確率で行けるんでしょう。
考察しました。

毎度同じくらいの応募数があると仮定します。
切りのいい所で、自分以外に123万通の応募があるとしましょう。
そこから自分が参戦して、その当たる確率をシミュレーションします。

当選率を考えるには、先に落選率(すべてのはがきがはずれる率)を求め、最後に1から引きます。
応募総数が1,230,000通で当選数は不動の1,227ですから、

1)自分が1通の申込みをすると、
当選率=1,227÷(1,230,000+1)=0.0009975602
落選率=1-当選率=1-0.0009975602=0.9990024398です。

2)自分が2通の申込みをすると、
1通ごとの当選率=1,227÷(1,230,000+2)=0.0009975594
1通ごとの落選率=1-0.0009975594=0.9990024406
2通とも落選する率=09990024406の2乗=0.9980058764
よって当選率=1-0.9980058764=0.0019941236です。

3)自分がX通の申し込みをすると、
1通ごとの当選率=1,227÷(1,230,000+X)…①
1通ごとの落選率=1-①
X通すべてが落選する率=(1-①)のX乗…②
よって最低でも1通当選する率=1-②です。

これをExcelを使ってダダーッと計算します。
すると、応募数ごとの当選率がわかります。

友人は百数十枚を投じて全敗したとのことですが、仮に150通応募した場合、その当選率をExcelで見てみると13.90%とわかりました。
まあ、全敗は順当な結果だったわけです。

ではどのくらいハガキを出せば当選するのか たとえ何千通、何万通、何億通出しても、当選率100%はあり得ません。
123万通もの自分以外のハガキがありますから。
でも、ほぼ当たるレベルはExcelを見れば一目瞭然です。
それによると

当選率50%   700通
当選率70%  1,200通
当選率80%  1,600通
当選率90%  2,300通
当選率99%  4,600通 でした!!

往復はがきの料金は今126円なので、かかる費用は
当選率50%  88,200円
当選率70%  151,200円
当選率80%  201,600円
当選率90%  289,800円
当選率99%  579,600円 
となります。

とんでもない数字ですが、でも絶対手の届かない数字でもありません。
20万か30万を費やして8~9割の確立でゲットするのが妥当なラインでしょうか。
いっそ60万つっこみ、複数の当選を獲得できればそれを売る、という悪智慧が働きますが、NHK側もそれは想定しており、当日は身分証明書を持参しなければ入れない、という制約があるようです。

ここまで、実は自分にとってまっっったく無縁・無益な考察でした。
でも、腑には落ちました。
紅白歌合戦がどうしても見てみたいと思う方は参考になさってください。