本日、予約開始だが…
金沢市では今日5月6日より、65歳以上の人のコロナワクチン接種予約が始まった。私の両親が対象者であり、父は私が、母は妻が代わって予約を試みた。
心配していたことが当たってしまった。かかりつけの医療機関にまったく電話がつながらない。コールセンターへの電話や、LINEを使った「金沢市LINE公式アカウント」も試したが、父の行きつけの病院は選択肢に入っていなかった。
母の病院はキャンセル待ち
結局、午後になって妻の電話が母が通う医院につながったものの、もうキャンセル待ちしかなかった。キャンセル待ちとはどういうことか。接種開始後しばらくは、供給されるワクチンの量が限られ、とりあえず確定分だけ予約を受けたということか。だとすると、供給体制が整うまでは、いくら電話をかけても空振りするだけとなる。
父の病院は外線と内線の二重の壁に阻まれる
父の病院には夕方近くにようやくつながった。しかし「予約窓口係につないでみます」と言われ、保留で待たされること1分。結局「すみません、予約窓口が今殺到してつながりません。時間を空けてかけ直してください」とのこと。おいおい。そんな病院内回線でも待たされ、挙句にダメでしたってどゆこと?「え?次もこの電話番号でいいのですか?」との問いには「はい、その番号でしか受け付けておりません」。一旦切って、またかけ直す。その後は再び、延々と話し中の「プー、プー」に付き合わされた。結局、今日は電話をつなげることができなかった。
想像力不足の行政
金沢市のHPには、5月最終週から十分な量のワクチンが届くことになっており、接種は必ずできる、とある。そこは信じたい。しかし、今行っている電話のかけ直しが実はまったく無駄かもしれないのに、何千人(何万人?)もの人が未だに電話をかけまくっている状況のなんとバカげたことか。
今日の夕刊には、ある医院を例に「5月中の予約枠(一日5人)はすぐに一杯になった」とある。予約枠ってそれっぽっちなのかとまずびっくりだ。さらに思う。じゃあその後の何時間にも及ぶ電話かけまくりは全部無駄ではないか。かける方も受ける方も時間と労力のムダ。小さな医院は、それだけで電話回線がパンクし、通常の患者さんからの電話に支障をきたした。言っちゃ悪いが、この混乱は行政の想像力不足が招いていると思う。
初めてづくしで行政側も大変なのはわかる。しかし、コロナ禍における手続きの不手際は枚挙にいとまがない。定額給付金の申請の際も、ネットの方が登録・給付に時間がかかった。このたびのワクチン接種にしても、数週間前にカラー刷りの案内文書が封書で届いたが、言葉足らずで問い合わせが殺到した。慌てて(?)新聞紙上で追加説明の公告が出たが、今思うとその内容も十分ではなかった。今回、電話予約という旧態依然の方式で、このような混乱が起こることは十分予測できたはずだ。
金沢マラソンのスタッフに期待!?
余談だが、金沢マラソンのエントリーシステムは極めてスムーズである。方法は年々進化し、公平な抽選手法と、金にモノを言わせて出走権をゲットする現実的手法(笑)を併せ持つ。当選しようが落選しようが納得性が高い。ワクチンもマラソンも同じ金沢市の仕事ではないか。金沢マラソンの実行委員がこのたびのワクチン予約の業務を受け持っていたら、今日のような混乱は回避できたのではなかろうか、とふと思った次第。